2014年4月20日 (日) 掲載

◎八雲丘の駅 本格オープン

 【八雲】ゴールデンウイーク(GW)を1週間後に控え、道立公園噴火湾パノラマパーク内の八雲町情報交流物産館「丘の駅」(浜松368)が19日、本格営業を始めた。オープニングイベントが行われ、大勢の来場者が買い物や催しを楽しんだ。

 町内や近隣の特産品を販売するアンテナショップと道南各市町の観光情報を備えた物産館として、今年1月にプレオープン。観光シーズンを見据えた本格営業に向け、品数を300から450品目に増やし、八雲町ゆかりの日本酒や道南以外の地域の菓子類なども取りそろえた。

 午前10時の開店前にセレモニーが行われ、あいさつで岩村克詔町長が本格営業を祝福。物産館を運営する八雲観光物産協会の平野百合子会長が「営業を通じて他地域との懸け橋となるよう努力していく」とあらためて意気込みを述べた。

 その後、陸上自衛隊第11音楽隊、八雲高校吹奏楽局の演奏会が開かれ、来場者はそれぞれの熱演に拍手を送っていた。

 店内には、乳製品やお菓子、新鮮な野菜などが並び、町内から来店した女性(77)は「以前よりも品数が豊富。八雲町では知られていない商品もあり良かった」と話していた。(鈴木 潤)



◎新幹線開業と函館観光 チラシでPR 函館ゆかりの人に配布

 函館市は、北海道新幹線開業PRと観光客誘致のために展開する「函館キャンペーン」の一環として、新しいPR用のチラシを制作した。首都圏などで行うプロモーション活動の予定を掲載し、函館への応援を求める内容。函館出身者でつくる組織・団体や函館観光大使などに配布する。

 同キャンペーンは2010年度から取り組み、昨年度からは「続きは、函館で」のキャッチコピーで展開。今回のチラシは、主にふるさと会組織や同窓会組織、全国の函館観光大使など函館にゆかりのある人たちに配布する予定で、PR効果を期待して制作した。

 表面は元町の風景写真にイラストを交えたデザインで、裏面には「遠くから函館を応援してくださる皆様へ」とするメッセージを掲載。埼玉県さいたま市で10月に予定する「函館・みなみ北海道グルメパーク」などのイベント情報や、新幹線のルート図も載せた。

 チラシは早速、都内に事務局を置く旧函館東高校出身者でつくる「関東青雲同窓会」に向けて送り、約1800人の会員に向けて送付する総会案内状に同封してもらう。今後、各団体の会合開催などに合わせてチラシを活用する予定だ。

 市観光部ブランド推進課は「函館にゆかりのある人たちは函館を応援したいという気持ちを持っている。思いのある人たちに函館の良さや新幹線開業を口コミで広めてもらうことで、大きな効果を期待したい」としている。(今井正一)



◎燃油高 漁師苦境 6月解禁スルメイカ漁

 6月から始まる函館・道南のスルメイカ漁が苦境に立っている。燃油価格が高止まりの状態で推移しており、イカ釣り漁業者は厳しい操業を強いられそうだ。ウクライナの政情不安などで、今後も原油価格の上昇傾向が続く見通しで、現場の不安が強まっている。

 イカ釣り漁船22隻が所属する函館市漁協(橘忠克組合長)によると、組合員に販売するA重油価格は1リットル当たり98・2円(税別)。急激な円安で値上がりした前年同期より4・9円高い。同漁協は「資材が値上がりする中、消費税も3%上乗せされてきつい」と漏らす。

 大量の燃料を夜間の照明に使うイカ釣り漁は、経費の4割が燃油代。解禁後は松前小島付近が漁場となるため、燃油代の負担が重くのしかかる。同漁協は「6月に向けて燃油代が下がる要素はなく、逆にもう一段上がる可能性がある。でもシーズンなので、漁を休むわけにいかない」。

 道水産経営課によると、釧路港でのA重油取引価格(道漁連まとめ、税別)は1月が1リットル当たり99円、2月が同98円、3月が同97円、4月が同98円と推移。4月は前年同期より4・9円高く、2009年4月に比べ41・4円も高い。

 水産庁は昨年、円安に伴う燃油高を受け、漁業経営セーフティーネット構築事業を拡充した。

 道総研函館水試(金森浩一場長)の試験調査船「金星丸」が5月17〜23日、松前沖〜秋田県沖の日本海側のスルメイカ分布密度を調査する。澤村正幸研究主任は「資源量が低水準に入る傾向は見えておらず、漁場形成の成否が鍵を握る」としている。(山崎大和)


◎木古内駅前にアンテナショップ開設

 【木古内】町商工会や観光協会などは19日、JR木古内駅前に期間限定でご当地グルメや特産品を販売するアンテナショップを開設した。期間は8月31日まで。

 観光客に木古内の魅力を伝えようと町内の飲食店や農園などの事業所8社が集まり、町や近郊で採れた野菜や海産物、銘菓などのほか、5月11日に運行を終了する江差線木古内—江差間の記念グッズなどを販売。また、土日限定で町特産のブランド牛「はこだて和牛」を使ったカレー(600円)やコロッケ(200円)を提供する。

 19日は、各店の商品が当たるくじ引きや町の公式キャラクター「キーコ」とのじゃんけん大会、ジャガイモの袋詰め放題など多彩なイベントが催され、多くの家族連れらでにぎわった。

 福島町から訪れた川本幸穂さん(38)は「いろいろな商品を一度に見ることができるのでうれしい」、長男の蒔使君(7)は「カレーがおいしかった。きょうはキーコに会えなかったので、また来たい」とにっこり。

 町商工会の北島孝雄会長は「新幹線開業に向け、木古内と近隣の町の情報を積極的に発信するとともに、お客様の声を聞いて観光交流センターなど今後の事業に生かしていきたい」と話していた。(金子真人)