2014年5月11日 (日) 掲載

◎おらいもファイバー デビュー

 【厚沢部】町内館地区公認のご当地アイドル「館櫻娘☆おらいもファイバー」が10日、館城跡まつり(館観光促進会主催)でデビュー。華麗な踊りとマイクパフォーマンスで会場を盛り上げた。

 メンバーは町内の保育士で平均年齢31歳。昨年末に町民からオファーを受けて、チームを結成。大半が既婚者で仕事と家事を両立し「笑いと元気を伝えたい」と練習を重ねてきた。

 息のあったダンスで、ステージ前の子どもたちも一緒に踊った。厚沢部にちなんだ自己紹介やご当地クイズで来場者の笑顔を誘い、最後は幼児や年配者らもステージで共演。アンコールにも応えた。

 最前列で特製うちわを持って応援した、館中1年の伊勢谷萌さん(12)と橋端茉羽(まう)さん(12)は「すごい盛り上がりで楽しかった。仕事などをしっかりした上でアイドル活動を頑張るところがいい」と笑顔だった。おらいもファイバーの今後の活動は未定だが、人気に火がついて再登場の可能性は大だ—。(田中陽介)



◎親鸞の遺徳しのぶ…本願寺派函館別院 750回忌大遠忌法要

 親鸞聖人750回忌大遠忌法要並びに本堂落成慶讃法要が10日、浄土真宗本願寺派函館別院(田中明宏輪番)で営まれた。50年に一度の大法要で約500人が参列し、浄土真宗の宗祖親鸞の遺徳をしのんだ。

 同別院周辺で行われた稚児行列には、龍谷幼稚園の園児が男女そろいの衣装で参加。園児たちは家族に手を引かれながら、雅楽を奏でる僧侶らとともにゆっくりと練り歩いた。

 その後本堂で法要が営まれ、参拝者は和讃を一斉に読んだ。雅楽が鳴り響く厳かな雰囲気の中、静かに手を合わせて念仏を唱えた。その後は清岡隆文さん(大阪)による記念布教「よろこびのお念仏」、記念祝賀会などが行われた。

 同別院は函館の水不足解消のため願乗寺川を完成させた堀川乗経が1857(安政4)年、願乗寺休泊所を建立したことが始まり。60年(万延元)年に願乗寺掛所として認められ、77(明治10)年に本願寺函館別院と公称し、道内最初の本願寺派別院となった。(平尾美陽子)



◎福祉ハイヤー普及啓発を…「南北海道協会」設立

 介護タクシーや福祉ハイヤーなど、福祉車両を使い要介護者や障害者らの移送サービスをする函館や近隣の事業者がこのほど、新団体「南北海道福祉ハイヤー協会」を立ち上げた。今後、福祉車両の普及、啓発をはじめ、協会事業者の配車業務などの事業を展開していく。(鈴木 潤)

 渡島福祉介護ハイヤー(北斗市)とらくらく北豊介護タクシー(森町)、福祉ハイヤートライ(函館市)の3事業者が4月30日、設立した。渡島福祉介護ハイヤー代表の北林亨さんが協会の代表を務め、事務局も同ハイヤーに置く。  このほか、5事業者が協会に加入する意向を示しているという。今後他の事業者にも参入を呼び掛けていく。

 同協会によると、道南では36事業者が福祉ハイヤー業務などを行っている。事業者によって、ストレッチャーを積み込めたり、医療用酸素を装備した車両を導入したりと、受け入れ態勢が異なる。また、送迎料金のほかに介助料の負担があるなど料金設定にも違いがあり、協会として利用者の問い合わせや疑問にも対応していく考え。事業者向けの研修や利用者への広報活動も進めていく。

 北林さんは「誰もが福祉ハイヤーを安心して利用できるような業界を目指して、協会運営していきたい」と話している。  問い合わせは同協会(TEL0138・49・0410)へ。


◎野外劇、場所移し継続…水上舞台は廃止へ

 国の特別史跡・五稜郭跡の石垣が一部崩落し、今夏の上演が危ぶまれていた函館野外劇は、五稜郭内の別の場所に舞台を移して開かれる見通しが立った。史跡を管理する文化庁が認める意向を示した。水上舞台がなくなるなどの変更はあるが、プロジェクトマッピングなど新しい試みを取り入れ、より見ごたえある舞台を作る考えだ。

 野外劇の舞台となる場所を含む石垣部分に膨らみや欠けなどの危険個所が見つかったことを受け、主催者のNPO法人市民創作「函館野外劇」の会は、五稜郭内の広場に場所を移して上演する案を市教委に提出。9日に史跡を管理する文化庁から市教委に同案を認める意向が伝えられたという。同日、市教委から同会に上演許可の見通しが伝えられた。

 同会は今後、市教委に舞台設置許可を申請し、許可が下りれば五稜郭での開催が可能となる。

 同NPO法人によると、規模を縮小した舞台で、観客席は例年の1200席から800席へ変更。しかし、メインステージは例年の14bから16bへ拡大。水上舞台の変わりに、船などが登場するシーンはスクリーン上映で迫力あるシーンを作り、プロジェクトマッピングで中空土偶を投影する演出を計画している。

 里見泰彦事務局長は「五稜郭で上演できる見通しとなり安心している半面、チラシやチケット発売などこれからが大変だという思いでいる。観客によかったね、と言ってもらえるような舞台を作っていきたい」と話している。(平尾美陽子)