2014年5月23日 (金) 掲載

◎全米の路面電車事業者らの団体が駒場車庫訪問

 全米の路面電車事業者らの団体「ERA」のメンバー20人が22日、函館市企業局交通部の駒場車庫を訪れた。函館駅前電停から米国ブリル社製の台車を使用した「箱館ハイカラ號」に乗り、車庫に到着。整備中の車両や古い電車の部品の様子を見学した。

 ERAは1934年設立の歴史ある団体で、路面電車事業者関係者やOBなどが会員の中心。2年に1度、世界各地で視察旅行を実施。今月4日から24日までの日程で来日し、都市間移動はJRで、東京や富山、広島、熊本、愛媛など各地の路面電車の走る街をほぼ回った。

 函館には30人ほどの会員が20日に入り、21日は札幌市電を見学。同部はハイカラ號を臨時運行し、会員らを出迎えた。会員らは到着後、車庫内のらっくる号や整備中の530号などを写真に収めるなどしていた。

 ニュージャージー州から参加している同団体役員のシドニー・カエレスさん(69)は「函館の路面電車はうまく運営されていると思う。古い車両、新しい車両があってすばらしい」と喜んでいた。

 一行の旅の大半に同行したERA会員で「札幌LRTの会」の臼井寛さんは「ほぼ予定通りのスケジュールで旅が進んだ。日本の鉄道の正確性があってこそのこと」と話していた。(今井正一)



◎緑あふれる街願い植樹…商工会議所女性会

 函館商工会議所女性会(内山幸恵会長)は22日、函館市の元町公園で恒例の植樹活動を行った。ツツジとサクラを植え、緑あふれる街の維持を願った。

 函館のシンボルとなっている同公園の緑を育てようと1986年から始まり、29回目。今年もメンバー19人と市職員が参加、ソメイヨシノ1本を植えたほか、タマドウダンツツジ2株の植え替えを行った。

 活動当初から同公園で植樹を続けてきたが、園内で植える場所が減ってきたことから、同公園では今回が最後。内山会長は「元町公園のケアを続けながら、市内で新たに緑あふれる場所を作っていきたい」とした。市緑化推進課の小笠原昭二課長も「市としても大切に育て、次の世代につなげたい」と話した。

 その後、内山会長、小笠原課長らがソメイヨシノの木に土をかけ、来春の満開を祈っていた。 (千葉卓陽)



◎建設費高騰で函館駅前ホテル計画凍結…JR北海道

 JR北海道は、北海道新幹線開業を見据えてJR函館駅前に計画していたビジネスホテルの建設を凍結した。2年後の開業に合わせたオープンを目指していたが、建設費高騰から判断した。また、北斗市の新函館駅(仮称)の駅前でもホテル建設を検討していたが、計画を見送った。

 建設予定地だったのは、同社の所有地で面積は2000平方b。駅北口に面しており、現在は月決め駐車場として使用している。子会社のJR北海道ホテルズが運営しているビジネスホテル「JRイン」の形態で、250室規模のホテルを検討していた。

 しかし、東日本大震災の復興需要や公共工事の増加を受けて建設費が高騰したことで計画の凍結を判断した。同社は「採算が合わず現時点では計画の策定が困難になった」と話す。ただ、「周辺の開発は完全な中止ではなく、今後は経済環境の変化などを見ながら、ホテルを含めた所有地の活用策を検討したい」としている。

 経済界などは「駅前の活性化につながる」と同社の計画を歓迎していたが、駅前や付近には客室が200室を超えるホテルが数軒あり、ホテル建設計画が表面化したことで、ホテル関係者には競争の激化を懸念する声もあった。

 新幹線開業を見据えた函館駅周辺の開発では、洋菓子製造・販売のペシェ・ミニョン(函館市湯浜町)の製造・見学工場も、建設費高騰で計画推進が厳しくなっていることが明らかになったばかり。

 一方、北斗市の新駅前にもホテル建設を検討していたことも認め、こちらも建設費が高騰したことで計画を見送った。同社は「現時点では断念せざるを得ない状況」とする。(松宮一郎)


◎五稜郭150年世界記録つくって祝おう ギネスに挑戦 1500人募集

 五稜郭築造150年祭実行委員会(小笠原勇人会長)は、6月15日に五稜郭公園で開く記念イベントの中で、1500人が手首をつないでギネス世界記録に挑戦するという催しを行う。実行委は「世界記録をつくって五稜郭の節目を一緒に祝おう」と呼び掛け、参加者を募集している。

 これまでの世界記録は2012年に東洋大が打ち立てた1026人。今回、実行委は五稜郭築造150年にちなみ、1500人での記録樹立に挑む。

 ルールは参加者同士が手首をつなぐだけ。90秒間が目標。当日は公式認定員も会場を訪れ、チャレンジが成功すれば、その場で記録が認定されるという。チャレンジ終了後には150という人文字もつくる予定。

 時間は午後1時から受け付け開始。ルール説明やリハーサルを行った後、同3時からギネス世界記録に挑戦する。参加は10歳以上。

 イベント終了後には参加者を対象とした抽選会があり、1人にユニバーサルスタジオジャパンペア2泊3日や五稜郭エリアのレストランペア食事券などがあたる。

 事前登録は、市役所や各支所、五稜郭タワーなどで配布している申込書に記入し、ファクス(0138・32・6390)で申し込む。ウェブ(http://goryokaku150.com/)からも申し込むことができる。当日も参加を受け付ける。問い合わせは実行委(TEL0138・51・4785、五稜郭タワー)へ。(松宮一郎)