2014年5月25日 (日) 掲載

◎線路歩き新幹線℃タ感…2駅で実施

 【北斗、木古内】2016年3月予定の北海道新幹線開業を実感してもらおうと、「レールウオーク」が24日、新函館(仮称)駅=北斗市市渡=と木古内駅で行われた。開業まで今月1日が遅くとも700日の節目を迎えたのに合わせ、渡島総合振興局などが企画。2駅合わせて家族連れら約1000人が体験し、2年を切った開業に期待を膨らませた。

 新幹線のレールは全区間敷設され、来月から電気を流す試験などを始めるため、レールウオークは今回が最初で最後。改行 新函館駅会場は定員500人に対し1500人の応募があり、抽選の結果、750人が選ばれた。8班に分かれて線路を歩いた。改行 開会式では、同局の宮内孝局長、北斗市の高谷寿峰市長がそれぞれ歓迎のあいさつ。函館出身の歌手で、北海道新幹線応援隊のキャプテンを務める暁月めぐみさんが出発宣言をし、第1班の約100人がスタートした。

 各班ともホーム北側の線路上から新青森駅方面に向かって往復800bを歩行。参加者は鉄道・運輸機構の職員の案内に従い、建設途中のホーム(約270b)を通過し、折り返し地点に設置された見物台に上って周囲の眺めを楽しんだ。

 同地点では、メルセデス・ベンツ製の多目的動力装置「ウニモグ」が展示され、職員が性能を説明した。

 会場では、上磯駅前商店会の会員店がホッキカレーなどを販売し、客足を誘った。家族4人で参加した函館市の永田達也さん(41)は「普段見ることができないのでとっても楽しかった。新幹線が来るんだなと実感しました」と話していた。木古内駅でも約210人が参加し、2班に分かれて歩いた。(鈴木 潤)



◎スルメイカ豊漁祈願

 函館市漁協の函館小型いか釣漁業部会(佐藤豊次部会長)は24日、函館漁港で、スルメイカの大漁祈願祭を行った。燃油高が続く中での漁解禁となり、高騰分をカバーできるほどの豊漁を願った。

 神事には約40人が参列。神職が祝詞を上げ、玉串をささげて大漁と安全操業を願った。色とりどりの大漁旗を飾った祭壇上から餅まきも行い、集まった家族や子どもたちを楽しませた。

 同漁協の組合員が購入するA重油価格は16日現在、1g当たり98・2円(税別)。前年同期より6・7円高く、漁開始に向けて下がる気配がない。解禁後しばらく、松前小島付近へ向かうため、燃料代は大きな負担だ。

 佐藤さん(64)は「新潟や石川で魚体は小さいが、少し漁獲が見えてきたと聞いている。燃油高が心配だが、何とか豊漁になってほしい」と話した。田原正明さん(54)は「漁模様も燃油高も心配で、期待と不安が半々」。別の漁業者(65)は「燃料価格はまだ上がるのでは。早く函館近くで捕れるようになってほしい」と厳しい表情を浮かべた。

 同部会は22隻が所属しており、6月1日に出漁、同2日朝に初水揚げ予定。(山崎大和)



◎一般会計16億円の黒字…函館市、昨年度決算見通し

 函館市は2013年度の決算見通しをまとめ、一般会計の実質収支が16億2300万円の黒字となることが分かった。市民税や国からの譲与税・交付金が、補正後の最終予算額から増加し、歳出面でも扶助費の伸びが鈍化したことが主要因。8億円を予定していた基金の取り崩しは行わなかった。

 市財政課によると、一般会計の歳入では市税の収納率向上対策を行ったことで、最終予算額から約2億9000万円の増加。特別交付税も約9300万円上回ったほか、地方譲与税や交付金が予算を約2億3000万円上回った。同課は「利子割交付金で、株式譲渡にかかる所得割が予定を上回った」としている。

 歳出では光熱費やコピー代といった経常経費の節減分で約7億2000万円を節約。職員費は、普通退職者が当初見込みから減少したことから約1億円の不用額が生じる見込み、また、生活保護や医療費助成が当初見込みを下回り、一般財源ベースで最終予算から約5億円の不用額が出る見通しだ。

 13年度当初予算案では基金8億円の活用を見込んでいたが、今年2月に市税と地方交付税を増額補正しており、取り崩しを回避している。また当初4億2000万円の取り崩しを予定していた公共施設整備基金も、取り崩しを見送った。

 黒字のうち、半分の約8億1000万円は減債基金に積み立てる規定。同課によると、積み立て後の本年度末の財政調整基金と減債基金の残高は33億4000万円程度となる見通しで、12年度当初予算時の残高見込み(約7000万円)からは改善する。

 ただ、今後は旧渡島東部4町村との合併に伴う優遇措置が本年度で終了するほか、2015年度に控える国政調査で、人口減少に伴う地方交付税減少が見込まれている。同課は「一定程度の収支改善が図られてきているが、歳入への不安要素が多く、行財政改革はまだ道半ば」としている。(千葉卓陽)


◎江差の魅力知って…春転入者ら観光施設見学

 【江差】この春江差に転勤してきた町民らをボランティアガイドが案内する町内観光施設見学会が24日、町内で行われた。桧山振興局職員や教員ら44人が参加し、情緒あふれる歴史的景観や郷土芸能に触れた。

 町と江差観光コンベンション協会などの主催。江差観光ボランティアガイド協会のメンバーが案内した。打越東亜夫・江差観光コンベンション協会長は「江差には古くからの神社や仏閣、郷土芸能がいまも残り、大事に守られている。たくさんの観光施設を見て回り、このまちを知って家族や知人を呼んで案内してほしい。人と人のつながりを大切にしたい」とあいさつした。

 コースは、旧関川家別荘や開陽丸、横山家、いにしえ街道、旧桧山爾志(にし)郡役所、旧中村家住宅など。江差追分会館では江差追分の実演に聞き入った。昼食は、のりご飯やニシンの甘露煮など豪華な内容で好評だった。

 桧山振興局職員の三上幸則さん(50)は「地域を盛り上げようとする気持ちが伝わってきた」と話していた。(田中陽介)