2014年5月6日 (火) 掲載

◎「イカす!チャウダー」優秀賞 ロワジールホテル 

 

 ロワジールホテル函館(若松町14)の和田幸人料理長が考案した「イカす!北海道チャウダー」が、「北海道の朝!自慢の朝食一品コンテスト」で優秀賞に輝いた。函館の特産物であるイカを余すところなく丸ごと使った一品。同ホテルは「朝食を通して、函館の良さや特産物を印象に残してもらえれば」としている。

 コンテストは、JTB協定旅館ホテル連盟北海道ホテル支部主催。同支部の設立15周年記念行事として2012年度に開かれ、今年で3回目。同連盟に加盟する22ホテルが参加し、レシピによる1次審査で上位5作品を選び、4月17日に札幌で関係者約80人がメニューを試食する2次審査を行い、各順位を決めた。道産食材を使用する規定があり、視覚や地域性、独自性などが審査基準となる。

 同ホテルの参加は昨年に続き2回目。受賞したメニューは、イカのつみれとあたりめのだしに道産の牛乳を合わせた一品で、つみれはコリッとした食感が特徴。ジャガイモやダイコンなどの野菜も入り、イカのワタを使った「ごろバター」を溶かすと、2段階の味が楽しめる。和洋食どちらにも合うメニューだ。

 同メニューは朝食ビュッフェで味わえる。ビュッフェの料金は大人1500円、小学生半額。時間は午前6時半〜同10時。問い合わせは同ホテルキッチンルームSHIKI(TEL0138・27・8220)へ。 (平尾美陽子)



◎キリシタンの足跡たどる 殿様街道探訪ウオーク

 【福島】江戸時代の交通の要所として多くの人が利用した町千軒地区の旧街道を巡る「殿様街道探訪ウオークin春」が5日、開かれた。毎回さまざまなテーマを掲げて実施しており、今回はえぞに実在したといわれるキリシタンに注目。17世紀初めにこの地を訪れた隠れキリシタンや、砂金を掘るために街道を歩いた人々の歴史をひもときながらその足跡をたどった。

 町千軒地域活性化実行委員会(佐藤孝夫委員長)の主催。春と秋の年2回行い、18回目の開催となった今回は約60人が参加した。この日は佐藤卓也町長や冨原亮道議も参加。出発を前に佐藤町長は「これからもこの自然豊かな千軒岳を大切にしてほしい。今日はみなさんといい汗をかきたいと思います」とあいさつ。「えぞキリシタンの道」と題したテーマに沿って、福島町史研究会の中塚徹朗副会長がポイントで解説を交えながら、約6`の山道を3時間ほどかけて散策。

 案内を務める笹島義広さんが街道沿いに芽吹く自然を説明するなど、春ならではの景色を楽しんだ。下山後は参加者全員で千軒そばに下鼓を打ち疲れた体を癒やした。 (野口賢清)



◎「バイバイまたね!」 Uターンラッシュ始まる

 ゴールデンウイーク(GW)を古里や行楽地で過ごした人のUターンラッシュが5日、函館でも始まり、JR函館駅や函館空港が大勢の利用客で混雑したほか、国道も一部で渋滞した。混雑はGW最終日の6日も続く見込み。

 JR函館駅の売店では午前中から土産を買い求める客でにぎわった。改札口前では見送りに来た家族に大きく手を振る姿も。函館に帰省していた埼玉県川越市の会社員、笠原憲司さん(46)は「実家でゆっくり過ごし、久しぶりに落ち着くことができた」と笑顔。夫婦で函館観光に訪れた福島県の会社員、上竹孝男さん(65)は「初めての函館だったが、函館山の夜景や五稜郭公園のサクラなど、きれいな景色ばかりで感動した。またいつか訪れたい」と話していた。

 道路も混雑した。日本道路交通情報センターによると5日正午ごろ、国道5号の七飯町西大沼付近で札幌方面へ向かう車線が最大約4`の渋滞となった。

 GW最終日の6日も各交通機関で混雑が予想される。JRの特急は札幌行きがほぼ満席。新青森行きは午後を中心に混み合っている。札幌行きの高速バス「はこだて号」もほとんどの便が予約で埋まっている状況。空の便は本州行きの便に満席が目立つという。 (宮西翔平、平尾美陽子、森裕次郎)


◎高齢化率 初の30%突破 函館市 全国、全道上回る

 

 函館市の3月末日現在の住民基本台帳に基づく人口動態で、65歳以上の高齢者の割合が初めて30%を突破した。人口は2月末より1371人減少の27万2530人で、このうち高齢者は同297人増の8万2325人、75歳以上は4万1135人だった。高齢化率は同0・3ポイント上昇し、30・2%となった。依然として、全国、全道と比べても速いペースで高齢化が進行している。

 総務省統計局の4月1日現在の人口推計では総人口1億2714万人に対し、高齢者3249万人で、高齢化率は25・6%。道が昨年10月末現在でまとめた高齢化率は26・7%となっている。

 函館では、住基台帳(2012年6月以前は外国人を含まず)によると、高齢化率は2007年9月末に25%を突破。1年間に1ポイント前後上昇している。3月は進学や転勤などに伴い、1年で人口変動が最も大きく、例年4月には人口総数は増加するが、高齢化率が減少に転じることはなく、今後も30%台で推移するとみられる。

 少子化や働く世代の流出も顕著で、05年3月末に3万4991人だった年少人口(0〜14歳)は今年3月末には2万8645人。生産年齢人口(15〜64歳)は同じく19万3099人が16万1560人にまで減少している。

 市高齢福祉課は「函館は若い世代の働く環境が少なく、高齢化率の上昇は都市構造上やむを得ない部分がある」とする。現行の第5期介護保険事業計画(12〜14年度)における人口推計では、17年9月末の高齢化率は33・5%となり、市民の3人に1人が高齢者となると見込まれている。

 15年には団塊の世代がすべて65歳以上となり、その10年後には後期高齢者(75歳以上)となる。同課は「国では2015年からの10年間を見据えた介護保険制度の見直しを進めている。市の次期介護保険事業計画でも、高齢者が住み慣れた地域で暮らしていける環境の整備が必要になる」としている。  (今井正一)