2014年6月12日 (木) 掲載

◎駅名「新函館北斗」に決定

 【札幌】JR北海道は11日、北斗市市渡に建設している北海道新幹線駅の駅名を「新函館北斗」に決定したと発表した。函館市と北斗市の意見が割れ、8年余り論争を繰り広げたが、両市に配慮した折衷案で決着がついた。島田修社長は「利用客が北海道、函館行きであることを認識できる駅名」と命名の理由を説明した。

 駅名は同社が「道の意見を参考に決めたい」としていた。JR本社で記者会見した島田社長は、道側から「新函館は仮称として定着している。北斗市にも一定の配慮を」という要望を受けたことを明かし、「最終的に社内で検討し、決定した」と経緯を説明。「両市が主張した案も検討した」と語ったが、最終的に道の意向を反映させた。

 駅名決定の理由について「新駅と現函館駅は約18キロ離れており、函館駅の隣にあると誤認されないため」とし、利用者の視点に立った決定であることを強調。「決定が遅れたが、2016年3月の開業に向け、これから宣伝に力を入れていきたい」と述べた。

 新駅の名称をめぐっては函館市が「新函館」、北斗市が「北斗函館」を主張。両市の議会がそれぞれの案を駅名にするよう決議し、両市の対立は開業準備にも影を落とした。

 両市は、地元案の一本化を目指して3度協議の場を設けたが、歩み寄りはみられなかった。調整できなかった両市はJRに一任。8日に島田社長と高橋はるみ知事が会談し、JRサイドが道に意見を求めていた。

 「新函館北斗」は、駅名問題の早期打開を願い、昨年10月に函館商工会議所の松本栄一会頭が示した私案。島田社長は「知事から『新函館北斗』という具体名の提示はなかった」と述べた。

 また、北海道新幹線で青森県側に新設される奥津軽駅(仮称)は、今別町や県の要望通り、「奥津軽いまべつ」に決定。新幹線は新青森を出て「奥津軽いまべつ」、「木古内」、「新函館北斗」となる。

 同社は今年4月に新幹線車両のデザインを発表。車両はすでに発注済みで、今年秋に本道に陸揚げする予定。12月から開業に向けて試験運転を行う。(松宮一郎)



◎道行政書士会、市と防災協定

 函館市は10日、北海道行政書士会(吉村学会長)と災害発生時の被災者支援にかかわる協定を締結した。大規模災害発生後の被災者相談センター開設や書類作成業務など、全道のネットワークを駆使して、生活を側面から支える体制を構築する。

 同会は全道12支部に1635人の会員が所属し、渡島、桧山管内の函館支部には132人が在籍。今年1月に道と同様の協定を結び、市町村単位では胆振管内洞爺湖町、旭川市に続いて3都市目。

 2011年の東日本大震災では、津波などで被害に遭った自家用車の廃車手続きをはじめ、官公庁へ提出するさまざまな書類の作成業務など、被災者支援に行政書士が活躍した。

 協定締結式には吉村会長と小林八重子副会長、函館支部の佐藤聰支部長らが出席。吉村会長が工藤寿樹市長と協定書を交わした。工藤市長は「被災者の円滑、迅速な支援強化になる。行政書士は書類作成や手続きのスペシャリストで心強い」と感謝。吉村会長は「全力で地域に役立てるよう頑張ります」と話した。

 同会は函館で災害が起きた場合、近隣支部などからの応援も得て、被災者の支援活動に当たる方針。吉村会長は「被災者がワンストップ窓口で相談できる体制をつくる。いろいろな災害が起きたとき、どのようなことができるか、会員と連絡網を構築し、しっかりと取り組んでいく」と話していた。(今井正一)



◎結婚相談所「ららぽーとブライダル」が自宅訪問サービス

 函館市新川町の結婚相談所「ららぽーとブライダル」(米木司代表)は6月から、無料の家庭訪問相談サービスを始めた。仕事が忙しく相談所に来れない人などの自宅へ、心理カウンセラーの資格を持つスタッフが訪問し、相談に応じる。

 サービスは道南地域が対象。土・日曜、祝日が原則で時間は相談に応じる。希望者には同相談所も加盟するネットワークを使いパートナーを検索。全国約4〜5万人の登録者の中から年齢や職業などの希望条件に合った相手を調べる。

 同相談所は年間100組以上の見合いを手掛け、パーティー開催などの企画を行っている。「仕事が忙しい」「出会う場がない」など悩みはあるが、実際に婚活する人は少ないといい、「子どもの代わりに親が結婚相手を探すケースも増えている」と米木代表。相談所へ訪問が難しい高齢の親へも対応できるよう、訪問サービスを決めた。

 函館市の婚姻件数は年々減少しており、2012年で人口千人当りの婚姻件数は前年比21件減の1282件。婚姻率は同0・1ポイント減の4・6件で、全国平均の5・3件を下回っている。

 米木代表は「婚姻件数が少しでも増えれば」、専任カウンセラーの亀田拓洋さんは「1人1人の悩みや不安に寄り添い、人生がいい方向へ向けるようその手伝いが少しでもできれば」と話している。

 問い合わせは同相談所(TEL0138・27・0303)へ。(平尾美陽子)


◎道南の美容師49人が腕競う

 HKデザイナーズフェスティバルが10日、函館国際ホテルで開かれた。道南の美容師49人が出場し、腕を競った。

 函館美容業協同組合(永井龍剛理事長)主催。札幌で7月に開かれる「全道美容技術選手権大会」に向けての大会で、髪の毛をロッドで巻くワインディング、ジュニアカット、オープンカットの3部門で競い合った。

 出場者は審査員らが見守る中、制限時間内でカットやセットに挑戦。人形の髪にはさみを入れたり、ワックスで整えるなど指先に神経を集中させ、美しい髪形を作り出していた。

 結果は次の通り。(敬称略)

 ▽ワインディング=@青木友梨香(函館理容美容専門学校)A坂井七海(同)B小南佑輔(同)▽ジュニアカット=@澤村かすみ(ポール沢田美容室アチカ店)A杉村あかり(ポール沢田美容室ルーチェ)B高島和貴(Caro hair)C佐藤なつみ(ボーノ・ヘアー)▽オープンカット=@小林真菜美(ポール沢田美容室カリーノ店)A佐々木優(ポール沢田美容室グループディーオ)B保川聖菜(ポール沢田美容室ルーチェ)C中市理沙(ポール沢田美容室グループディーオ)D大谷舞(ポール沢田美容室カリーノ店)(平尾美陽子)