2014年6月14日 (土) 掲載

◎竹林商店からまた宝くじ1等!

 また出た! ドリームジャンボ(第660回全国自治宝くじ)の当せん発表が13日あり、函館市万代町16の竹林商店(竹林朔三社長)の販売分から1等(3億5000万円)1本と前後賞(1億円)2本の計5億5000万円の高額当せんが出た。

 同店は1905(明治38年)に創業。地酒や焼酎などを販売し、宝くじは88年から扱っている。

 億単位の高額当せんはこれまで1997年、2000年、06年に出ており、今回で4回目。同店で販売した宝くじでは過去最高の当せん金額で、ドリームジャンボは初めて。500万、1千万単位でも当たったことがあり、「宝くじが当たる店として知られている」(同店)。くじを求め、遠方から足を運ぶ人もいるという。

 店には過去の高額当せん実績を掲示しているが、「特別なことはしていないが、当たる人が多いよう。過去を見ると、バラの方が当たる確率が高い」と同店の竹林智則さん(49)。「銀行から電話があった時は驚いた。不況の中で1等が出たという明るい話題を提供でき、うれしく思う。当たった方におめでとうと伝えたい」と話している。(平尾美陽子)



◎函館駅前の仮設電停 24日から使用開始

 函館市若松町の国道279号上で、市電函館駅前電停の改築工事が進められている。洗練されたデザインと利用しやすい構造にリニューアルする工事で、24日からは市役所電停方向に約50メートル移動した仮設電停の使用を開始する。市は新電停を夏の観光シーズンまでに完成させたいとしていたが、供用開始は9月中旬以降にずれ込む見通しだ。

 市中心市街地活性化基本計画の事業。市経済部や市企業局交通部によると、新電停は昨年度中に完成する計画だったが、認可申請や関係機関との協議の遅れが響き、事業を本年度に繰り越した。3月には工事関係費の上昇を受け、予算を増額。発注時期も4月にずれ込み、資器材の手配などの関係もあり工事開始が遅れた。

 今月9日から始まった工事は9月下旬までを予定。仮設電停は、函館商工会議所と三井生命函館若松町ビルの間に設置する。現電停の使用は23日までで、24日からは仮設電停に電車が停車。9月21日までの使用を予定している。

 ただ、仮設電停間には電車が軌道を変更するための折り返し線があり、使用する場合には車体の一部が安全地帯にはみ出す。そのため、函館駅前折り返しの臨時便を運行する花火大会(7月20日、8月1日)当日は、工事中の現電停の場所に仮設の防護フェンスを設置するなどして、臨時安全地帯として使用する。臨時安全地帯設置中は本工事が中断、8月のお盆休み期間中なども重なり、工期が伸びる要因となった。

 新電停は、プラットホームの幅が1・5メートルで、バリアフリー構造。白を基調とした防護壁が付く。8月上旬には防護壁の設置作業が進められる予定。市では本年度中に同デザインで五稜郭電停の改築を予定する。(今井正一)



◎中元商戦スタート、増税後初

 函館市内、近郊の百貨店や大型スーパーは続々と中元のギフトセンターを開設し、商戦をスタートさせた。消費税増税後初の商戦で、ビールや菓子などの定番商品はもちろん、地元産品を充実させ、消費喚起に力を入れる。各店とも今月下旬から来月上旬にピークを迎えると予想している。

 棒二森屋(若松町)は13日、本館7階にギフトセンターを開設。午前10時の開店前に出陣式を開き、従業員約60人が売り上げ目標達成を誓った。岩岡正剛店長が「道内のおいしいものを集めた産直ギフトなど一丸となって売り込んでいこう」とあいさつ。そろいの法被を着た従業員は「ガンバロー」を三唱し、気勢を上げた。

 同店は約680点の商品を用意。道南をはじめ、道産品の品ぞろえを強化した。目玉は奥尻のワインやウニとアワビのセット。北海道南西沖地震の復興支援継続の意味を込めた。ほかにも道南のイカのセットなどがお薦め商品という。

 テーオーデパート(梁川町)は9日にギフトセンターを設置し、約600点を紹介。1990円、2990円の低価格で販売するそうめんや菓子、洗剤、調味料などが人気という。

 丸井今井函館店(本町)は25日に開設予定。担当者は「増税後、普段の買い物を我慢しているだけに、贈り物は上質で少しぜいたくなものを、という考えが高まっている」とみる。客の要望に応え、道南、函館の産品に力を入れる。平均は4000円前後を想定するが、5500円の森町の海産物と農産品の詰め合わせなども用意する。

 ダイエー上磯店(北斗市七重浜)は、ひと足早く5月29日から売り場展開を始めた。全国共通ギフト、道内限定商品合わせて約1500品目を取り扱う。「売れ筋はビールやゼリー。夕張メロンなどをお薦め品として売り込んでいく」としている。(松宮一郎)


◎道南各地で強風被害、建物損壊や倒木

 発達した低気圧の影響で、道南地方は13日未明から午前にかけて強い風雨に見舞われた。最大瞬間風速31・8メートル(午前4時24分)を観測した函館では、住宅屋根の損壊や倒木などの被害が相次いだ。けが人はいない。交通機関も、12日に続いて函館—札幌間のJR特急8往復16本が終日運休したほか、桔梗—五稜郭間で普通列車が倒木に接触するなどして大きく乱れた。

 函館地方気象台によると、同日午前3時37分から同6時17分まで、渡島西部と東部に暴風警報を発令。北斗で同4時31分に最大瞬間風速29・0メートル、木古内で同3時24分に28・2メートルを記録、ともに観測史上最大。

 渡島総合振興局によると、同日午後4時現在、建物の損壊は函館市内で8件。このうち鍛治2では倉庫のトタン屋根がはがれ、近くの電線に引っかかった。函館競輪場(金堀町)でも、2階建て物置に併設する高さ約5メートルの階段が柵を破って横倒れとなった。木古内町では、町営住宅の木造トタン張りの物置が全壊し、一時住宅の通路をふさいだ。

 倒木は函館市で45件発生。函館市本町では樹木が電線を巻き込んで折れた。この影響で、周辺325戸が停電。道立四季の杜公園(亀田中野町)では高さ7〜8メートルのニセアカシアやシカラバなど約35本の立木が倒れて散乱。撤去に時間を要するため、安全が確保できないとして15日まで閉園することを決めた。

 七飯町でも16件の倒木があった。鳴川の国道5号(赤松街道)で高さ約10メートル、太さ約75センチのアカマツが倒れたため、約2時間にわたって通行止めと一部規制の措置を取った。

 農業被害では、知内町でハウスのビニール破損4棟、ホウレンソウとニラの被害0・11ヘクタールを確認。北斗や七飯、函館を中心にハウスのビニール破損が相次ぎ、北斗では白川や稲里地区を中心に50棟以上の被害が確認された。長ネギやトウモロコシなど露地野菜の倒伏があり、渡島農業改良普及センターや各市町が被害調査を急いでいる。