2014年6月30日 (月) 掲載

◎青函コラボ商品 開発加速へ 青森で商談会

 北海道新幹線の開業を見据え、道と青森県は青函のコラボレーション商品開発を加速させる。26日には、青森市で開かれた2014「青森の正直」商談会(実行委主催)に道南企業10社が初めて参加。新幹線で結ばれる青函地域それぞれの得意分野を生かした商品開発や販路拡大につなげる。

 今月10、11の両日に札幌で開かれた道産品取引商談会(道など主催)に青森企業が参加したのに伴い、今回は道南からタカハシ食品やねばねば本舗、だるま食品本舗、キングベーク(以上函館)、渋田産業(厚沢部)など10社が北海道コーナーを展開。バイヤーは百貨店やスーパー、卸などの270人が来場、青森の情報を入手するため道からも丸井今井函館店などのバイヤー4人が参加した。

 道南企業は青森への販路拡大に加え、青函連携商品の可能性を探る機会としての意味合いが強かった。売り場のニーズは青函を基軸とした物産フェアの開催にあり、道南産品の魅力をバイヤーに伝えた。

 タカハシ食品は青森県鰺ヶ沢町産アユを使い、函館で加工した「子持ち金鮎の甘露煮」を持ち込んだところ、バイヤーの反応が非常に良かったという。青函コラボ商品として開発しており、営業部の高橋拓郎さん(30)は「今回の出展で成果があったので、販路を広げていきたい」と意気込む。

 道南10社に出展を呼び掛けた渡島総合振興局は「函館では見掛けない缶詰工場が八戸にはあり、道南産品を生かした商品開発など、得意分野の交流を後押ししたい」(商工労働観光課)としている。(山崎大和)



◎ラ・サール夏初V 有斗、知内も全道へ 高校野球支部予選

 第96回全国高校野球選手権大会南北海道大会函館支部予選(道高野連など主催)の最終日は29日、函館市のオーシャンスタジアムで3ブロックの代表決定戦を行い、Aブロックは函大有斗、Bブロックは知内、Cブロックはラ・サールがそれぞれ勝利した。

 函大有斗は10年連続41回目、知内は3年ぶり14回目、ラ・サールは1962年の創部以来、初の支部代表の座をつかんだ。3校は夏の甲子園大会出場を懸け、7月17日から札幌円山球場で開幕する南北海道大会に出場する。

 このうち雨の中で行われた第3試合のCブロック代表決定戦は、ラ・サールが序盤に奪われた大量点を追い、5−7で迎えた9回裏に3点を取り、劇的なサヨナラ勝ちを収めた。 (山崎純一)



◎PG配合で健康増進 函館酪農公社ヨーグルト発売

 函館酪農公社(函館市中野町、柴田満雄社長)は7月1日から、糖タンパク質成分「プロテオグリカン」(PG)を配合した機能性ヨーグルト「函館PGヨーグルト」を発売する。サケの鼻軟骨などから抽出される成分で、同社の独自技術で配合。同社は「子どもから高齢者まで、毎日食べてもらえる商品にしていきたい」としている。

 PGはカルシウムの吸着力を高める効果や保湿力が高い特徴を持ち、医療、美容分野での活用が進んでいる注目成分。同社ではこれまでにもPGを配合したヨーグルト飲料を販売し、新商品は4月から市教委が学校給食に導入した。市販化されることで、子どもたちからの口コミ′果も期待される。

 製品は75c入りで、販売価格は88円(税抜き)に設定した。同社は「購入しやすい価格に設定した。スーパー店内では試食コーナーを設けて、商品の良さをアピールしていきたい」としている。

 また、同社は昨年、企業活動にデザイナーの視点を取り入れる市の「ビジュアルコミュニケーション導入支援事業」の対象企業となり、パッケージは函館デザイン協議会会員の佐賀吉憲さんが担当した。

 角張った「PG」の書体デザインは分子構造をイメージしたもので、佐賀さんは「いろいろな候補をつくった中で選んでもらったが、既存の書体よりもオリジナルの存在感が支持された」と話す。背景の湯川方面から眺める函館山と大森浜側のシルエットは今後、既存製品の統一デザインとなる予定。

 1日以降、市内近郊の主要スーパー、コンビニエンスストア、移動販売車で取り扱い、順次、東北にも販路を拡大していく方針。 (今井正一)


◎新緑の山道 180人疾走 きじひき高原ヒルクライム

 【北斗】自転車の登坂競技、第3回きじひき高原ヒルクライムが29日、北斗市向野の八郎沼公園をスタート、同高原山頂付近をゴールとする約14`のコースで行われた。市内外から選手約180人が出場し、新緑に包まれた山道を疾走した。

 市や函館地区自転車競技連盟などでつくる実行委の主催。エリート(日本自転車競技連盟ライセンス所持者)やS—2(上級)など11クラスでタイムを競った。

 開会式で、名誉大会長の高谷寿峰市長が「日頃の練習成果を発揮して上位入賞を目指してほしい」とあいさつ。4グループに分かれて次々とスタートすると、選手は1`ほどのパレード走行を経て同高原の山道に入り、起伏に富んだコースを力強く駆け上がった。

 出場選手中、35分2秒65の最高タイムをマークし、S—2を制したアダム・スミスさん(43)=函館市=は「1週間前に風邪をひいたが、自己最高タイムで完走できて良かった。若い人を中心に競技人口が増え、何よりうれしい」と話した。S—3(中級)優勝の池田糧さん(26)=七飯町、チームSPEED(スピード)=は「今後の糧になるレースだった」と笑顔を見せていた。  (鈴木 潤)