2014年7月16日 (水) 掲載

◎七戸十和田発「はやぶさ」到着

 青森県で新幹線七戸十和田駅のアピールに奔走する有志のグループ「七戸はやぶさPR隊」が15日、函館を訪れた。新幹線はやぶさのかぶり物と全身緑のタイツ姿というユニークなスタイルでPR活動を繰り広げた。

 2016年3月の北海道新幹線開業を見据え、青函交流を活発化させるため、函館商工会議所青年部の新幹線開業準備委員会(鈴木新太郎委員長)が招いた。

 この日は普段より少なめの4両編成≠ナの来函。函館市役所では歓迎セレモニーがあり、青年部のメンバーらが出迎えた。函館公園こどものくにでは乗り物の新幹線やまびこに乗るパフォーマンスをしたほか、JR函館駅前でも市民にアピールした。

 PR隊は同駅へのはやぶさ停車を求めて各地で活動。そのかいあって昨年3月にはやぶさが同駅に停車するようになった。隊長を務める菅岡哲郎さん(40)は「通過駅として悔しい思いをしてきたが、停車という成果を出せた。今後は青函連携を強めたい」と語った。(松宮一郎)



◎「市民の森」アジサイ見ごろ

 函館市上湯川町327の総合公園「市民の森」でアジサイが見ごろを迎え、白や青などの花が来場者を魅了している。27日には、アジサイフェスタ(市住宅都市施設公社主催)を開き、色とりどりに咲くアジサイが楽しめそうだ。

 道内最大規模のアジサイ園には、21種1万3000株が植わっている。現在は白の手まり形の「アナベル」や青の「エゾアジサイ」、白の「カシワバアジサイ」などが満開となっている。

 同公社によると、今年の生育は平年並み。品種によって早咲き、遅咲きがあり、6月上旬から9月末まで順次花を見られる。管理員の小笠原千代一さん(61)は「今月下旬が、より多くの品種が咲きそろうので、ぜひ来場を」と呼び掛ける。

 フェスタは午前10時〜午後3時。人気のアジサイの苗木無料配布や挿し木体験会、スタンプラリーなどイベントが盛りだくさん。入場無料。臨時無料駐車場を設ける。問い合わせは同公社(TEL0138・40・3605)へ。(山崎大和)



◎江差線三セク経営計画決定

 北海道新幹線開業に伴い、JR北海道から経営分離される江差線五稜郭駅—木古内駅間(37・8キロ)の第三セクター鉄道開業準備協議会が15日、渡島総合振興局で開かれた。安全運行体制について、JR北海道と交わす追加合意案を承認し、その内容を加えた経営計画を決定した。8月1日に三セク準備会社を設立する。

 6月に木古内町で起きたJR北海道の貨物列車脱線事故を受けて、追加合意案をまとめ▽JRが第三者機関による事故原因調査と全区間の軌道点検を行う▽国土交通省運輸安全委員会の調査結果で、同社の過失が認められた場合、速やかな対策実施と、経営分離後に過失が判明した場合も同社の負担で対策を実施—などと定めた。

 経営計画でもJR北海道から譲り受ける施設・設備などの考え方に反映し、JR北海道で経営区間全体にわたる万全な安全体制を確保すると定めた。

 今回のJR北海道の脱線事故を受け、木古内町の大森伊佐緒町長は「同様の事故が起きたとき三セク会社だったらどう対応すべきなのか検証すべき」と提言した。

 荒川裕生副知事は「地域の足として安全を最優先に取り組む」と述べた。

 第三セクター鉄道開業準備協議会の経営計画決定を受け、三セク準備会社の設立発起人会が開かれた。荒川裕生副知事と道総合政策部の三戸部正行交通政策局長、北斗市の高谷寿峰市長、木古内町の大森伊佐緒町長を取締役に、函館市の中林重雄副市長を監査役とする役員体制や資本金2億2600万円とした定款を決定した。役員はいずれも非常勤。

 設立は8月1日とし、会社名を当面「北海道道南地域並行在来線準備株式会社」と定め、札幌の道庁内に事務所を構える。

 今月下旬にも設立時取締役会を開き、社長を決定。社長には荒川副知事が就任する見通し。

 会社設立後は、12月下旬には臨時株主総会を開催。

 来年夏には鉄道事業許可を取得し、本社を函館に移転する。(鈴木 潤)


◎佐々木明さん 地元で五輪出場報告

 【北斗】今年2月のスキーアルペンでソチ五輪(ロシア)出場後一線を退き、山岳斜面などを滑降するエクストリームスキーへの転向を表明している佐々木明さん(32)が生まれ故郷の北斗市に帰郷し、15日夜、公民館(本郷)で、同五輪出場の報告会を開いた。

 後援会(会長・高谷寿峰市長)の主催で、友人や恩師ら約130人が佐々木さんの新たな挑戦にエールを送った。

 佐々木さんは自身4度目の五輪となったソチの男子回転で途中棄権に終わったが、多くの市民やファンが佐々木さんの滑りに熱い声援を送った。

 報告会で佐々木さんは、これまでのアルペン選手としての人生を回想。「今まで勝つことにこだわってきた。ワールドカップで3度2位になったが、結果的に1番になれなかったのでアスリートとしては惨敗」と話したが、「アルペン人生においてはみんなに支えられ、それを力にして戦えたことは幸せ。ワールドカップ143戦に出場し、スキーヤーとしてキャリアを積むことができた。次のステップに行くに当たって合格点が与えられるのでは」と述べた。

 次に目指すエクストリームスキーを映像で紹介し、「自分はスキーを愛している。その気持ちを持ち続け挑戦したい」と意気込みを語った。(鈴木 潤)