2014年7月21日 (月) 掲載

◎夜空に大輪3000発 函館港花火大会 観客6万人満喫

 函館新聞社主催の第18回函館港花火大会が20日夜、函館港豊川埠頭(ふとう)をメーン会場に開かれた。3000発の花火が函館の夜空を華やかに彩り、観客が光と音楽のショーを満喫した。

 函館に夏到来を告げるイベント。同紙創刊と海の日制定記念として1997年から毎年行っている。打ち上げに先立ち、小笠原金哉社長が「函館新聞は今月から(ユニバーサルデザインの文字を採用し)見やすい新聞になった。地域情報を充実しており、購読をお願いしたい」とあいさつ。

 「流麗(りゅうれい)」と「粋美(すいび)」の2部構成で、全14プログラム。1部は最大5カ所から打ち上げるコンピューター制御のワイドスターマインで幕開け。打ち上げ花火と水中花火の競演、豚やカエル、虎、カッパをかたどった型物花火など趣向を凝らした演出で魅了。

 2部も水中打ち出し花火など迫力満点で、最後は圧倒的なスケールで打ち上げが続くワイドスターマインに興奮は最高潮に達した。

 約6万人(主催者発表)が来場。FMいるかとニューメディア函館センター(NCV)が生中継した。(山崎大和)



◎ギリヤークさん 2年ぶり青空舞踊公演

 函館出身の大道芸人、ギリヤーク尼ケ崎さん(83)の青空舞踊公演が20日、函館市松風町の大門グリーンプラザで開かれた。同所では2年ぶり。全身全霊をかけた踊りに古里のファンが大きな拍手を送った。

 おなじみの赤い長襦袢(じゅばん)姿で登場したギリヤークさんは、痛めていた両膝にサポーターを付けて演目を披露。「じょんがら一代」に始まり、「よされ節」では観客と一緒に踊って楽しませた。クライマックスは東日本大震災の犠牲者の冥福を祈る「念仏じょんがら」で、鎮魂の祈りを全身を使い表現した。

 ギリヤークさんは足の状態を確かめつつ「これなら88歳の(路上デビュー)50周年までできる。まだ踊れると思うので、応援してください」と話した。七飯町の無職、奥本利男さん(79)は「毎年見に来ている。いつ見ても素晴らしく、年齢を感じさせない」と感心していた。 (山崎大和)



◎現地デモ「大間原発反対」集会に函館からも100人 

 【大間】電源開発大間原発に反対する第7回現地集会(実行委主催)が20日、青森県大間町の同原発に隣接する民有地で開かれた。函館からの約100人を含め、全国各地から約500人が参加。原発の安全神話は崩されたとし、建設断念を強く訴えた。

 集会では大間原発に反対する会(大間)の佐藤亮一代表が「福島の原発事故で、今現在15万人がふるさとに帰れないでいる。大澗原発が建設され、事故が起きれば二度とふるさとに帰れないのが目に見えている。函館市の原発建設差し止め訴訟を応援すると、ともに我々も現地で声を上げ頑張っていきたい」と力を込めた。

 函館の市民団体「バイバイ大間原発はこだてウォーク」のヴァランス紀子さんは「小学生2人の母として最短20`しか離れていない大間原発に大変恐怖を感じている。私たちの生活に原発は必要ない。悲惨な結末を招く原発とは共存できない。みなさんと心を合わせ、一致団結して原発を止めていきたい」と訴えた。

 集会後は原発ゼロの想いをのせ、自然分解する素材の風船500個を空に放った。デモ行進では「原発反対」「原発いらない」「子どもを守れ」などと声を張り上げ、約1時間町内を歩いた。 (平尾美陽子)


◎函館競馬 最終日も熱気

 日本中央競馬会(JRA)の函館競馬は20日、函館競馬場(駒場町12)で最終日を迎えた。「JRA60周年記念第50回函館記念(GV)」などを行い、来場した1万3107人のファンがレースを楽しんだ。今年(全12日間)の総入場者は7万8813人となり、12日間開催では2012年の8万5761人より約7000人少なかった。

 この日はモデルやタレントとして活躍する鈴木奈々がトークショーに登場。同競馬場について「とても素敵で、今度はダンナ様と来たい」と話した。メーンレースの「函館記念」は2番人気のラブイズブーシェが制し、スタンドは大いに湧いた。表彰式では工藤寿樹市長らがプレゼンターを務めた。また、同レースの前には「函館の名優エリモハリアーカップ」も行われ、盛り上がりを見せた。

 今年は6月14日に開幕。前半はJR江差線のトラブルや悪天候で入場者が伸びなかったが、後半は家族連れや本州からのファンで連日にぎわった。1日平均の入場者は6568人で、昨年(24日開催)の5896人を上回った。 (山崎純一)