2014年7月23日 (水) 掲載

◎南茅部高で進路ミュージカル

 南茅部高校(松浦宣美校長、生徒72人)で22日、滋慶学園グループ北海道が主催する「進路ミュージカル」が開かれた。生徒たちは、ミュージカルを通じ、進路選択の重要性や就職などについて真剣に考えた。

 進路ミュージカルは、「働くことの意味」を伝えようと、同学園が2004年から関西を中心に上演。13年からは道内でも活動を始めた。道内では、札幌スクールオブミュージック専門学校と札幌放送芸術専門学校の学生たちがキャストやスタッフを務め、勢いのある演技や演出で生徒たちを引き込む。

 高校を卒業し、それぞれの道に進んでいく4人の登場人物の苦悩や葛藤、働くことの楽しさややりがいをミュージカルで表現。生徒たちは、コミカルな演出には歓声や拍手で応え、シリアスな場面では息をのんで見入っていた。

 主人公役を務めた、守谷駿さんは「これから進路に悩む時期が来ると思う。1人で耐えるのではなく、信頼できる仲間を頼り、歩んでほしい」と激励。3年の鎌田龍平君(18)は「社会や仕事の厳しさを学ぶことができた。進路で悩んでいたので、とても参考になった」、吉崎喜一君(18)も「同じくらいの年齢の人がやっているとは思えない、見応えあるミュージカル。勇気をもらった」と話していた。 (虎谷綾子)



◎戸井西小でNTTがネット安全教室

 函館戸井西小(村山裕校長、児童42人)は22日、同校でネット安全教室を開いた。NTT東日本―北海道の社員を講師に招き、3、4年生15人がインターネットやメールなどコミュニケーションツールを安全に使うための注意点を学んだ。

 道徳教育の充実や関係機関との連携の一環。最近のゲーム機はネットに接続できる機能を持っており、子どもが犯罪に巻き込まれるのを未然に防ぐ狙いもある。

 NTTから4人が訪れ、函館法人営業担当の三木祐佳さんが講師を務めた。三木さんは@相手のことをよく考えてコミュニケーションをとるAメールの短い文章では本当の気持ちが伝わらないこともあるため、直接会ったり、電話でやり取りしたりすると誤解が少なくなるBブログ(日記風サイト)には、人を傷つけることや嫌がることを書かない―ことを実例を示してアドバイス。「ブログに名前や学校名、メールアドレスなどの個人情報を載せないで」と呼び掛けた。

 4年の川島未羽さん(9)は「チェーンメールがすごく怖いので、不審者に気を付けたいと思う」と話した。(山崎大和)



◎駅前・大門地区に新規店舗目立つ

 函館駅前・大門地区の空き店舗への新規出店が相次いでいる。中心市街地活性化基本計画エリア内を対象とした市の空き店舗補助制度や新規開業資金の融資制度の利用が好調。北海道新幹線開業への期待感の高まりもあり、この1年間でグリーンプラザ沿いの一角が店舗で埋まるなど、にぎわい創出が期待されている。

 店の改装費などを助成する空き店舗補助制度では、昨年度は8件中5件、本年度は6件中4件が駅前・大門地区での利用。本年度は決裁中の案件を含めて予算枠の9割以上を消化したため、市は予算追加の財源措置について内部協議を進めている。

 また、中活エリア内の新規出店に対し、優遇利率を適用するチャレンジ資金の活用も盛んで、昨年度は5件の利用があった。市商業振興課は「出店補助は昨年度は70件の相談が寄せられ、若い人を中心に出店意欲が旺盛。駅前を元気にしたいという思いを持ってくれている」とする。

 大門地区で新規出店が特に盛んなのがグリーンプラザ沿いで、サーフショップやネイル、自転車店などバラエティー豊かな店が並ぶようになった。その一角で美容室「グロッシィ」を2008年から経営する小山悟さん(39)は「シャッター通りだったが、この数カ月でにぎやかにはなった。個々の店だけではなく、街レベルでの活性化につながれば」と話す。

 昨年6月に建築事務所を構えた建築家の高田傑さん(41)は「1年前は通りを歩くのは高齢の人ばかりだったが、若い人が大門に戻った。これが本来あるべき姿。この流れは続くのではないか」とする。

 今年6月に3店舗が共同入居する「ファミリーマーケット」内で佐々木商店をオープンした佐々木絢人さん(30)は子供服と駄菓子を販売し、子どもたちの居場所づくりを目指す。両親もかつて大門地区で商売を営み、地域への思い入れも強い。佐々木さんは「いろいろなジャンルの店が集まることで客層の間口も広がる。ほかのお店の皆さんとも盛り上げていければ」と話していた。 (今井正一、松宮一郎)


◎北大の新「おしょろ丸」入港

 北大が新造した5代目となる水産学部附属練習船「おしょろ丸」が22日、函館港に入港した。北大の竣工(しゅんこう)検査を経て28日に引き渡し予定。

 三井造船玉野事業所(岡山県)を19日に出港、函館市国際水産・海洋総合研究センター前の函館港弁天岸壁に到着した。

 8月1日に竣工披露式・祝賀会を開き、同2日に一般向けの船内公開(午前9時〜正午)を同所で行う。竣工記念リーフレット、スタンプラリーでの記念ボールペンの配布も予定している。

 新おしょろ丸は総トン数が1600dで、全長が約78b、幅が約13b。定員は99人(うち学生60人)。船の揺れを和らげる「フィンスタビライザー」で荒天時でも海洋観測を継続できる。より高度で多様な教育・研究に対応する。(山崎大和)