2014年7月3日 (木) 掲載

◎スルメイカ漁 出足低調

 道南スルメイカ漁は、函館市水産物地方卸売市場での6月取扱量が前年比2割減の159トンと振るわなかった。2010年以降では、不漁だった11年(125トン)以来の低調な出足となった。

 市農林水産部によると、松前沖への北上群の来遊が遅れた影響で、6月上旬の取扱量が少なかった。中旬以降はしけで漁に出られなかったことが響いた。1キロ当たり平均卸売価格は、10年以降では13年の446円に次ぐ393円。

 函館市内の店頭には出回っているものの、魚体はまだ小さい。中島廉売内の紺地鮮魚(紺地慶一社長)は1日、いけすイカを3匹600円で販売。同店は「ようやく通常の価格に落ち着いた。価格はもう少し下がっていくと思うが、まだ漁場が遠いので、漁師のことを考えるとさほど下げられない」という。

 道総研函館水試(金森浩一場長)の澤村正幸研究主査は「松前沖にはまだイカがいると思うが、海水温が上がってきており、群れの通過が早まる可能性があるので注意が必要」と指摘。6月下旬に行った函館沖での調査では魚体が小さく、漁獲数も少なかったことから「太平洋側の北上群の来遊は遅れるのではないか」としている。(山崎大和)



◎福島小児童がキリン柄デザイン、クレーン車お披露目

 【福島】福島小(高橋伸夫校長、児童119人)の児童がキリンの模様をデザインしたクレーン車のお披露目会が6月30日、同小であった。クレーン車は中塚建設(町三岳、中塚徹朗社長)が所有するもので、子どもたちは自分の描いた模様を見つけて喜んでいた。

 同社は1993年から、所有する重機や車両にカメやシマウマなどの動物柄の模様を施しており、長いアームをキリンに見立てた通称「キリンクレーン」は1999年から毎年、同小の写生会の題材となるなど地域の子どもたちや住民に親しまれている。

 新車両は13トンの通称「子キリンクレーン」。今年2月、同小の全校児童にハートやキャラクター、メールで使う顔文字などのデザインをしてもらい、それを元にカッティングシートを作成。キリン柄になるよう車体に張り付けた。

 中塚社長は全校児童を前に「私も福島小の卒業生。皆さんと気持ちを共有できると思い、デザインの協力をしてもらった。地域の企業として楽しいまちを一緒につくっていきたい」と話し、児童会長の對馬愛香さん(6年)は「私たちの描いた絵が模様になってうれしい。ありがとうございました」とお礼を述べた。(金子真人)



◎影浦さん、エステ全国大会で2位

 函館市内のエステティックサロン「スパ・ヴィサージュ」(ホテル平成館しおさい亭4階)に勤務する影浦一美さん(37)が、全国の出場者が技術を競う「第4回エステティックグランプリ」のフェイシャル技術部門で準優勝に輝いた。影浦さんは「全国の手本になれるよう勉強し、さらに技術を磨いていきたい」と気持ちを新たにしている。

 同大会は一般社団法人エステティックグランプリ(東京)が主催。4月21、22日に横浜市で開かれ、初日は全国724サロンから選抜された上位20店によるセミファイナル、2日目にファイナルが開かれた。影浦さんは上位3組に与えられるファイナル出場権を射止め、準グランプリを受賞した。

 影浦さんは、ラベンダーなど道産の天然素材を使った「ホワイトエステ」を披露。札幌から指導者を招いて技術を教わり、「体になじむまで必死に取り組んだ」という。セミファイナルでは面接形式の対面審査に緊張したものの、「技術披露はショーのような雰囲気があり、楽しく臨めた」。

 ファイナルは業界関係者ら約5000人の前で行い、投票と審査員による点数で順位が決まる。「大会を通し、参加者から刺激を受けた。ホワイトステがある北海道の素晴らしさを改めて感じた」と話す。

 影浦さんは「自分が経験し、得たものを後輩に引き継ぎ、エステを通じて心や体がリラックスできるようその手伝いができたら」と話している。(平尾美陽子)


◎共産が本間市議擁立、道議選函館市区

 共産党函館地区委員会(高橋佳大委員長)は2日、来年4月の道議選函館市区(定数6)の公認候補として、函館市議の本間勝美氏(45)を擁立すると発表した。本間氏は出馬会見で「大間原発の建設中止を求める函館市民の声を、道政に届ける役割を果たしたい」と決意を述べた。

 本間氏は1968年函館市生まれ、函館大商学部卒。医療法人道南勤医協勤務などを経て2011年の函館市議選で初当選し、現在1期目。6月上旬に同地区委からの要請を受けて出馬を決めた。すでに党道委員会に申請し、公認を得ている。

 市民会館で会見した本間氏は、出馬理由として「道政自体を変え、市町村の見本になる道政をつくることが重要」と訴えた。三国武治委員長代行は「大間原発や憲法9条などの問題で、市民からの期待が寄せられている。平和や生活、社会保障の問題を大いに訴えたい」と述べた。

 同選挙区には自民党現職の川尻秀之氏(68)、佐々木俊雄氏(64)、民主党現職の高橋亨氏(60)、平出陽子氏(65)、新人の見付宗弥氏(44)、公明党現職の志賀谷隆氏(60)の出馬が決まっており、本間氏の出馬で来春の選挙戦が確実となった。(千葉卓陽)