2014年7月6日 (日) 掲載

◎てくてくはこだてスタート 名所巡り魅力伝える

 観光ボランティアガイドが街の名所を紹介する「てくてくはこだて2014」が5日、始まった。今年は築造150年の五稜郭の歴史に触れたり、西部地区やベイエリアの散策、おすすめスイーツ店めぐりなど、全7コースを設定。9月28日までの毎日開催し、観光客に函館の深い魅力を伝える。

 実施コースのうち「最後の侍 土方歳三市中見回りコース」には2組が参加し、「箱舘土方組」の白鳥美千代代表が新選組の羽織姿でガイドを務めた。

 大町の元町ホテルを出発し、土方が身を寄せた豪商佐野家の屋敷跡、新選組隊士の拠点となった沖之口役所跡(現・臨海研究所)、称名寺、実行寺などを回った。弁天台場の石を使って築かれた函館漁港の堤防では、弾痕と思われるくぼみが石に残されていることを紹介。白鳥さんは「北方警備のために作られた弁天台場が戦闘に使われたのは箱館戦争だけ。弾の跡かどうかは実証されていないが、夢を膨らませて」と話した。

 社員旅行で函館を訪れている東京都の会社員三上眞さん(53)は「函館は昨年も来たので今回は違う楽しみを求めて参加した。もともと歴史が好きで、マニアックで楽しい解説を聞きながらの散策に大満足しました」と話していた。

 イベントは通常の6コースに加え、今月25日からは夏休みに合わせて親子向けのコースも設定。所要時間は1時間半〜2時間程度。希望日前日の午後5時までに申し込む。参加費は1000円(2コース目以降は500円)。問い合わせは北海道国際交流センター内事務局(TEL0138-22-0770)へ。 (今井正一)



◎江差かもめ島まつり開幕

 【江差】第61回江差かもめ島まつり(江差観光コンベンション協会主催)が5日、町内で開幕した。瓶子岩(へいしいわ)では、漁業者が海上安全と繁栄を祈る「大しめ縄飾り」があり、大きな拍手が起きた。

 しめ縄は40人が稲わらをより合わせ、約3時間かけて作った。長さ30b、重さ500`。下帯姿の若者10人が高さ10bの岩に上がって、付け替えた。神事も執り行った。

 沿道では恒例の江差音頭千人パレードや江差小鼓笛隊などで熱気に満ちた。

 鼓笛隊に参加した本間愛彩さん(12)は「人が多くてすごかった。明日はお父さんが出る船のレースを応援して、友だちとかもめ島の上で焼肉を食べるのが楽しみ」と話していた。

 最終日の6日は、午前9時45分から江差港で小船レース「全道北前船競漕大会」、同2時から城之内早苗さんと走裕介さんの歌謡ショーが行われる。 (田中陽介)



◎現新4氏混戦へ 江差町長選8日告示

 【江差】任期満了に伴う江差町長選(13日投開票)は8日に告示される。立候補を表明しているのは、元町議の田畑豊利氏(58)、元北海道新聞記者の照井誉之介氏(29)、現職で4選を目指す浜谷一治氏(69)、元町議の横山敬三氏(70)=五十音順、いずれも無所属=。町選管によると同町長選に4人以上が出馬するのは初めて。

 田畑氏は、前回の町長選で浜谷氏と一騎打ちするなど知名度があり、「ニシンから環境」を合言葉に環境産業の創造や役場庁舎移転などを主張。南浜町の自宅に選対本部を構え、街頭演説に力を入れている。

 照井氏は、2009年から3年間江差で勤務。町民の郷土愛に共感し「江差を立て直す原動力になりたい」と新地町に後援会事務所を置き、あいさつ回りや催しへの参加などで知名度向上を図る。

 浜谷氏は、現職の高い知名度を生かして支持基盤固めに力を入れ、会合への出席やあいさつ回りなども精力的にこなす。財政再建に力を注いだ3期12年間の実績を強調し、「一生懸命頑張るだけ」とする。

 横山氏は、町議を2期7年間経験し「立て直しのために江差の人間として使命感を持って臨む」と、学校給食不正経理問題追及などの実績を示しながら、歴史や文化を生かしたまちづくりを訴える。

 町長選の期日前投票は9〜12日の午前8時半〜午後8時。投票日の13日は町内9投票所で午前7時〜午後8時。開票作業は役場内で午後9時半から。同10時半ごろには当落が判明する見通し。

 また、横山氏の議員辞職に伴う町議補選も同日程で行われる。行政書士で元道職員の折戸幸博氏(57)=無所属新人=が出馬表明しているほか、町内で出馬に向けた動きがある。

 6月2日現在の選挙人名簿登録者数は7337人(男性3459人、女性3878人)。 (田中陽介)


◎豪華客船寄港7月5回

 豪華客船寄港が続く函館港では7月、2隻で計5回の入港を予定している。6月末から道内周遊の定期クルーズがスタートした「サン・プリンセス」(7万7441d)が毎週日曜日に計4回訪れるほか、12日には「飛鳥U」(5万142d)が今年初めて寄港する。

 国内最大の客船「飛鳥U」は2006年の就航以来、通算30回目の寄港。旅行会社のチャータークルーズとして10日に福岡県博多港を出港し、終日航海を挟んで函館が最初の寄港地。留萌、利尻、稚内などを経由して18日に博多に戻る。接岸場所は港町埠頭で、午後4時に出港する。

 6月28日から小樽発着のクルーズを展開する「サン・プリンセス」は、毎週日曜日の午前7時から午後11時に同埠頭に停泊。20日は第18回函館港花火大会(函館新聞社主催)が予定され、乗客にも函館の夜空を彩る華やかな時間を楽しんでもらえそうだ。 (今井正一)