2014年8月1日 (金) 掲載

◎操車塔がマスコットに”変身”

 函館市電で約20年前までポイントの切り替えに使われていた「操車塔」(末広町)で7月31日、地元の十字街商盛会(松田俊司理事長)が同会のマスコットを形取る「スイッチタワーデコレーション」を行った。  1〜4日の十字街港祭りに合わせ、初めて実施。マスコットの「スイッチタワー君」は、2010年のキャラクターコンテストで選ばれ、これまでイベントのポスターなどに描かれていたが、広く披露されるのは初めて。

 この日は会員6人が午前5時半ごろから、窓に目、その下に口(長さ約1b20a)、円柱にはネクタイ(同)を施した。日中に人通りが多くなると「あれは何」「かわいい」と話題になっていた。

 同祭り実行委の加藤尚孝委員長(38)は「どのような反応があるか楽しみ」と話していた。5日早朝に外される。 (山崎純一)



◎駅前・大門再生へ事業本格化

 昨年度からスタートした函館市中心市街地活性化基本計画(中活計画)で、駅前・大門地区にかかわる事業が具体的に動き始めた。駅前の複合再開発ビル内に市が開設する公益施設に大手メーカーがかかわることが発表され、完成が遅れている市電駅前電停の改築も函館港まつり終了後には上屋部分の設置が進められる予定。北海道新幹線時代を見据えた函館の玄関口の再生が本格化している。

 旧WAKOビルは春から解体作業が本格化し、4月末には地上部分がほぼなくなり、10月にも新ビルの建設が始まる。ビルの3、4階部分に市が開設する公共施設の設計策定業務は、ソニーの子会社を中心とする事業者に委託が決まった。函館にはこれまでになかったデジタル技術を活用した施設となる計画で、市民や観光客、修学旅行生らが繰り返し訪れる場所としたい考えだ。

 委託先の公募には、ソニー以外にも大手メーカーが参加した。市経済部中心市街地等再生担当の上戸泰雄参事は「自社技術のPRの面もあるだろうが、新幹線開業や中活の取り組みを含め、函館が変わろうとしている部分に目を向けてくれて、その思いが伝わったのではないか」と話す。

 また、駅前通の再整備では、一昨年に決定した「トータルデザイン」で、老朽化したアーケードの撤去、電線の地中化、路面電車の架線のつり下げ方式の変更などで開放的な空間を生み出す。グリーンプラザは多目的利用が可能な倉庫の設置などで、イベント利用を想定した整備案が盛り込まれた。来年度以降の整備につなげるため、関係機関との協議が進められている。

 各事業は中活計画のスケジュール通りにほぼ進んでいるが、新幹線開業時にすべてが完了しない。ただ、地区内では、市の補助金や融資制度を活用した新たな店舗が増え始め、大手飲食チェーン進出の動きもあるなど、再開発ビルを中心に函館駅から松風町方向に向かって人の流れを生む素地ができつつある。上戸参事は「きっかけづくりは行政が主導するが、民間が元気にならなくてはならない。かつての大門のように人がひしめいて歩く流れを生み出したい」と話している。(今井正一)



◎新駅の付帯施設、観光協会が管理運営

 【北斗】北斗市はこのほど開かれた市議会特別委員会で、北海道新幹線新函館北斗駅構内に開設する付帯施設の活用方法について、市観光協会(佐々木博史会長)を指定管理者とし、施設全般の管理運営を任せる方針を示した。本年度中に施設設置条例を制定し、指定管理の手続きを進めていく。

 付帯施設は1、2階合わせて約1100平方b。市が整備費用を負担しおり、観光案内所をはじめ地場産品の販売施設やイベント交流スペース、利用者の休憩、軽飲食提供スペースを設置する。

 観光案内所の業務については、同協会に任せる方向で協議を進め、協会職員が複数配置される見通し。市水産商工労働課は「利用者のサービスや経費節減の観点から観光協会に施設全般の管理運営をお願いするのが最善」としている。

 地場産品販売施設は道南の一次産品を扱う産直市や、新規商品などを展示即売するアンテナショップを想定。観光協会の直営で行うか、公募により民間事業者に業務委託するか、今後検討する。

 イベント交流スペースは道南の公的機関や観光協会、商工会などのPRスペースとし、原則有料で貸し出すことにしている。(鈴木 潤)


◎木古内で真夏日

 北海道地方が高気圧に覆われている影響で、7月31日の道南は晴れて気温が上がった。函館地方気象台によると木古内で30・1度を観測し、渡島で今年初の真夏日を記録した。このほか函館と北斗(本町地区)で29・8度となり、ともに今年最高となった。同気象台によると、道南は4日ごろまで最高気温が30度前後になると予想している。

 函館の観光名所、立待岬では連日の暑さの中、ハマナスが直径2〜3aの赤い球形の実を輝かせ始めた。ハマナスは北海道の花で、バラ科の落葉低木。立待岬では今年6月上旬から淡いピンクの花を咲かせていた。実は8月上旬から本格的になり、夏休みで訪れた観光客を楽しませる。(山崎純一)