2014年8月22日 (金) 掲載

◎函商高定時制、フードグランプリ初出場

 函館商業高校定時制(川眞田政夫校長、生徒51人)の生徒が、22、23の両日、名古屋市で開かれる「商業高校フードグランプリ2014」(伊藤忠食品主催)に初出場する。アイデアを出し合い、開発したゴボウパスタ「GOPA(ゴーパ)」の魅力をPRする。

 全国の商業高校49校から79品の応募があり、予選を突破した10校がグランプリに出場。定時制高校からの本選出場は同校のみ。グランプリでは、プレゼンテーションと実際の販売活動で商品の魅力を伝え、審査を受ける。

 同校では、北海道新幹線開業を前に、新幹線にかける思いを形にした「GOPA」を開発。新幹線で未来にGOするゴボウのパスタという意味を込めて名付けた。道産の小麦と青森産のゴボウを使った地域コラボレーション商品で、地域の特産品を生かし、健康にも配慮するというコンセプトで制作。広がるゴボウの香りともっちりとした食感が魅力のパスタに仕上がった。200c380円で販売する。

 グランプリに出場するのは、定時制4年の森航樹君(18)、花田翔太君(19)、大原勇太君(18)の3人。7月初旬から販売やプレゼンの準備を進め、休みも返上して練習に励んできた。22、23の両日に名古屋市の松前屋で行う販売活動には、この日のために作ったそろいの法被姿で挑む。3人は「練習の成果や日ごろのアルバイトなどの経験を生かし、青函のことを多くの人に知ってもらえるよう頑張りたい」と声をそろえ、リーダーの森君は「定時制高校ではこうした場に出る機会がなかなかないので、定時制でもこれだけできるということを知ってほしい。できるかぎりのことをやってきたい」と意欲を見せる。(虎谷綾子)



◎江差中生、ナマコ栽培技術学ぶ

 【江差】江差中2年生の20人が21日、ひやま漁協江差支所の荷さばき施設でナマコ栽培技術学習に臨み、地元漁師らから漁業振興の現場を学んだ。

 生徒たちに地域の栽培漁業の取り組みを理解してもらいたいと、漁業関係者が学校側に働きかけて企画。桧山漁業士会の一員で江差の指導漁業士、田中利明さん(53)や同支所、桧山地区水産技術普及指導所、桧山振興局水産課などが協力した。

 江差沖合でとれたナマコの採卵と人工受精の流れを田中さんらが手ほどきし、生徒たちが実践した。卵を洗う場面では、生徒たちが丁寧に作業。田中さんが「上手だ。今度からみんなに頼むかな」とほめていた。

 小笠原征哉君(13)は「大小様々なナマコを大事に育てる様子を知ることができた」。北越麗奈さん(13)も「久しぶりにナマコを触った。まちを支える漁業を勉強することができた」ときっぱり。田中さんは「体験学習で漁業者が一生懸命頑張っている姿を感じてもらえれば」と話していた。

 江差のナマコは毎年8月ごろに産卵。人工受精後2〜3週間は施設内で管理し、その後水深3〜4bの沖合で育てて、4年ほどで出荷されるという。

 22日にも体験学習を予定している。(田中陽介)



◎GLAYのアリーナライブ検討

 来年8月オープン予定の函館アリーナ(湯川町1)で、函館出身の人気ロックバンド、GLAYのコンサートが検討されている。市がGLAY側に打診。当初はこけら落としでの開催を考えていたが、8月中はアリーナの予定が埋まっているため、正式オープン前の7月下旬に実施する方向で調整を進めているものとみられる。

 21日にJRAスポーツプラザ(深堀町)で開かれた市町会連合会東央地区協議会(武下秀雄会長)と工藤寿樹市長との懇談会で、市長が冒頭あいさつで明らかにした。

 工藤市長はアリーナについて「8月からの日程はお盆の1週間を除き、全国大会やさまざまな会議の予約でいっぱい」とした上で、「現在打ち合わせているが、GLAYにはオープン前にコンサートをやっていただき、全国から何千人も集まってもらいたい」と述べた。

 GLAYは昨年7月に緑の島(大町)で凱旋ライブを開き、2日間で約5万人を動員している。市長はその一方で、GLAY側に対し「アリーナのこけら落としにライブを開いてほしい」と要望していた。

 アリーナは北海道新幹線開業に照準を合わせ、スポーツとコンベンションの中核施設として昨年11月に着工。メーンアリーナは最大5000人を収容する。工事がおおむねスケジュール通りに進む中で来年7月末の完成を目指している。

 懇談会は公開で行われ、約70人が参加。災害時の要支援者の情報提供や、市内に点在する私道の維持補修などについて意見を交わした。(千葉卓陽)


◎商談会で自慢の「食」売り込む

 地元の水産加工業者の販路拡大を目指した「北海道の『食』特別商談会in函館」が21日、函館市内のホテルで開かれた。参加した業者は、道外の大手スーパーなどのバイヤーと商談に臨み、自慢の商品を必死でアピールした。

 北海道銀行と函館特産食品工業協同組合、全国いか加工業協同組合の主催。水産加工品の一大産地の函館で、地元業者に個別商談の機会を提供し、販路拡大をバックアップするのが狙い。今年で7回目。

 この日は、地元の水産加工業者14社が参加。大手スーパーや通信販売事業を行う9社のバイヤーを招いた。1回の商談は25分。全部で約100の商談が行われた。

 参加した地元企業は「函館の海産物を使った商品を全国に発信したい」と話し、試食サンプルを勧めながら自慢の商品を売り込んだ。

 「世の中にあまり出ていないものを発掘しに来た」と狙いを話す大手スーパーの担当者は、商品のこだわりや出荷方法など積極的に質問していた。

 同行は「バイヤーも北海道産の商品に対する関心は高い。おいしいものをもっと全国に広げていくきっかけになれば」と商談の成約に期待を寄せていた。(山田大輔)