2014年8月23日 (土) 掲載

◎同志社大「函館キャンプ」、新島襄に思いはせ

 同志社大(京都)の学生による宿泊研修「函館キャンプ」(同大学生支援センター主催)は22日、創設者新島襄が1864年に密航渡米した海外渡航の地碑(大町)を訪問するプログラムを行った。

 キャンプは今年で32回目で、脱国150周年の節目に当たる。学校法人同志社の大谷實総長が「同志社の原点は海外渡航の地碑にある。新島の志を継承、発展させるためにこん身の努力を続ける。キャンプを通じ原点に思いをはせ、同志社で学ぶ意義を再確認してほしい」とあいさつ。同志社校友会函館クラブの濱谷信彦会長が、碑が建立された経緯を説明し「この碑を大事にしたい」と述べた。

 夜には、函館山山頂で卒業生との交流会を開き、卒業生12人と親睦を深めた。現在のキャンパスの様子をスライドで紹介し、同志社談議に花を咲かせた。最後はカレッジソングを歌って締めた。

 19日に始まったキャンプには、学生25人と引率の教職員4人が参加。市青少年研修センター(谷地頭町)に宿泊し、学生主体で企画を立てて新島ゆかりの地などを巡った。23日に函館で現地解散する。(山崎大和)



◎強行軍で新幹線開業アピールへ、商工会議所青年部委員会

 函館商工会議所青年部の新幹線開業準備委員会(鈴木新太郎委員長)は25、26の両日、東北と北関東で2016年3月の北海道新幹線開業をPRするキャラバンを行う。行った先では同じ青年部のメンバーを訪問し、函館の魅力を紹介する。2日間で33都市を回る強行軍だが、鈴木委員長は「全力で走り回って函館をPRしてきたい」と意気込んでいる。

 全国の商工会議所青年部のネットワークを生かし、開業をPRしようと企画した。「函館に来てもらうためには、まず自分たちが行かなければと思った」と鈴木委員長。

 訪問先は新幹線開業後の時間短縮効果が大きい北関東、東北の33都市。25日の宇都宮市からスタートし、さいたま市などを経由。青森県を目指して北上する。各地では商工会議所青年部のメンバを訪ねる。訪問場所が多いため、1カ所あたりの滞在時間は30分ほど。すぐに次の場所を目指して出発するというハードなスケジュールだ。

 今回のキャラバンに合わせ、函館の飲食店やお土産を掲載したグルメガイド「函館へ行こう」を作製した。取材や編集などは青年部メンバーが手掛けた力作で、訪問先の青年部に渡して函館来訪を呼び掛ける。掲載したのは洋食やすし店、バーなど全部で44店舗。青年部メンバーの行きつけや経営する店ばかり。「ガイドブックには載っていない、地元住民の視点でつくった」(青年部)という。

 また、移動中は背中に「函館へ行こう」と書いたそろいのポロシャツを着用し、市民にも開業をアピールする。鈴木委員長は「函館を紹介するだけでなく、開業後も交流を深めていくため、互いを知るきっかけにしたい」と話す。(松宮一郎)



◎道南で局地的大雨、八雲・上ノ国で土砂崩れ

 前線を伴った低気圧が北海道に近づいた影響で、道南は22日、局地的な大雨に見舞われたほか、断続的に雨となった。函館地方気象台と渡島総合振興局は土砂災害の危険度が高まったとして午前7時15分ごろ、松前町と福島町に「土砂災害警戒情報」を発表。松前町と上ノ国町で土砂崩れが発生した。

 同地方気象台によると、22日午後5時までの24時間降水量は、松前で観測史上最大の178・5ミリを記録。このほか福島町千軒128・0ミリ、知内町117・5ミリ、木古内87・0ミリ、江差78・0ミリなど。松前町大島小島付近では約190ミリが降ったとみられる。1時間降水量は松前で41・5ミリ、木古内27・0ミリ、福島町千軒24・0ミリを観測した。

 松前町は、午前7時53分に白神地区219世帯372人、荒谷地区66世帯111人に避難勧告を出した。町によると、白神地区の16人と荒谷地区の2人が近くの避難所に避難した。白神地区では、住宅裏の斜面で高さ10b、幅20bにわたる土砂崩れが発生。土砂とともに草木が下の川に流れ込み、土がむき出しになった。けが人はなかったが、空き家の窓ガラス2枚を割る被害があった。

 上ノ国町上ノ国では午前4時半ごろ、国道下の斜面で土砂崩れが起きた。上ノ国消防署によると、高さ8〜15b、幅約10bにわたって海側に崩れ、近くのトタン造りの物置1棟が全壊。土砂が流れ込んだ約2b先にあった民家に被害はなかった。現場は道の駅近く。国道の通行には支障がないという。

 江差町では午前11時前に、かもめ島の瓶子岩近くの遊歩道で落石が発生。町は看板などで通行止め措置を取り、観光シーズンであることから「対応を急ぎたい」としている。

 JR函館線では午後2時10分ごろ、森─八雲間で線路に水の流入があり、特急列車など6本に最大約70分の遅れが出た。

 函館山ロープウェイは落雷のため、午後1時半から約3時間にわたって計16本の運行を見合わせた。


◎ラビスタ100万人達成

 函館市豊川町のホテル、ラビスタ函館ベイ(鈴木厚志総支配人)の宿泊客が22日、100万人に達した。2008年4月の開業から6年5カ月での達成。記念イベントがあり、節目の客に記念品が手渡された。

 同ホテルの人気のひとつが朝食で、世界最大級の口コミ旅行サイト「トリップアドバイザー」で11年から2年連続で全国1位に評価された。同ホテルによると、昨年は20万人が利用。90%を超す高い稼働率を保っている。

 100万人目の宿泊客となったのは、千葉県の会社員、竹部芳之さん(42)と恵美子さん(47)夫婦。芳之さんは「びっくりしたが、とてもラッキー。記念になった」と大喜び。恵美子さんは「朝食と温泉が楽しみ。ゆっくりくつろぎたい」と笑顔だった。

 100万人突破は想定より2〜3年早かったという。鈴木総支配人は「節目の日ではあるが通過点。今後もみなさんに愛されるホテルを目指す」と決意を新たにした。(松宮一郎)