2014年9月1日 (月) 掲載

◎来場者、実験に夢中 科学祭閉幕

 はこだて国際科学祭2014(サイエンスサポート函館主催)は8月31日、五稜郭タワーアトリウムで最終日を迎えた。訪れた多くの市民や観光客は、楽しい科学実験やサイエンスショーを満喫した。

 実験や展示などを通じて、科学の楽しさを知ってもらうのが狙いで、今年で6回目。8月23日から9日間にわたり、市内各地で「健康」をテーマにした多彩なイベントを展開。最終日は「科学屋台」と「Mr・マサックサイエンスショー」が行われ、来場者を楽しませた。

 科学屋台には、道立総合研究機構道南農業試験場などから3ブースが出展。同試験場は、紫サツマイモの色素「アントシアニン」を酸性・アルカリ性の水溶液と混ぜることで色が変わる実験を紹介した。スタッフが「アントシアニンは、肝機能改善や血圧上昇抑制といった効果が期待されるポリフェノールの仲間」と説明。参加者は、pH(酸性・アルカリ性の度合い)が違う水溶液に、アントシアニン含有溶液を注入して「黄色」や「緑色」に変色する様子を楽しんだ。藤原葵生君(6)は「色が変わる実験は面白かった」と笑顔だった。

 ショーでは、青森県立弘前実業高の教諭工藤貴正さんがスプーン曲げや感熱紙を使った透視マジックなどを披露。また、指名を受けた観客が壇上し、マジックに参加する場面もあり、軽快なトークでのネタばらしに、会場は笑いと拍手で包まれた。マジックを体験した佐藤唯衣さん(9)=柏野小3年=は「目の前でスプーンがくにゃくにゃ曲がり、とても不思議だった」と目を輝かせた。

 このほか、体に良い海藻のねばねば成分から人工イクラを作る実験や木のシール作り、手回しオルガンの演奏会もあり、来場者は思い思いの時間を過ごした。

 サイエンスサポート函館のコーディネーター、金森晶作さん(35)は「今年は、函館市国際水産・海洋総合研究センターや競馬場など新しい会場でイベントを開催することができて良かった。来年は『環境』に視点を置き、地域に根差した問題提起ができれば」と抱負を語った。(斎藤彩伽)



◎道内26チーム躍動 YOSAKOI道南大会

 YOSAKOIソーラン第12回道南大会(実行委主催)が8月31日、函館市若松町の函館朝市前道路、JR函館駅前で開かれた。道南を中心に札幌などから26チームが出場。さわやかな笑顔で熱い踊りを披露した。

 道南からは「柳苑謳歌」(りゅうえんおうか)など6チームが独創性あふれる踊りを披露。また、今年6月に札幌で開かれた第23回YOSAKOIソーラン祭りのファイナルに進んだ「藤・北大&ホンダカーズ北海道」も勢いのある踊りで来場者を楽しませた。

 このほか、各チームの大旗の共演も行われたほか、最後は「大乱舞」で大いに盛り上がった。青森県十和田市から観光で訪れていた主婦、田添友里恵さん(31)は「大会を知らなかったので驚いた。有名チームも見ることができて良かった」と話していた。(山崎純一)



◎道南の食と文化満喫 フェスにぎわう

 道南のグルメと文化を楽しむ「道南フェスティバル」が8月31日、函館元町公園で開かれた。道南の食材を使用した料理の販売や、書道パフォーマンスなどが行われ、家族連れなど大勢の客でにぎわった。

 函館青年会議所(國本直弘理事長)が主催。市民に地元の食材や文化について知ってもらい、発信するきっかけにしてほしいと企画した。今年で3回目。

 フードエリアは46店が出店。各店舗が道南の食材を使い工夫を凝らし、通常は店のメニューにない料理を提供した。本町の居酒屋、地元家はイカ味噌焼きそばを考案。香ばしいにおいに誘われ客が行列していた。

 この日配られた冊子には、店のメニューとともにQRコードを記載。読み取るとレシピがわかり、家庭でも同じ味を再現できるようにした。

 200人限定でエゾシカ肉の生ハム風ローストを無料で振る舞うコーナーには長蛇の列が出来た。市内から来た濱田結さん(33)は「初めて食べたけど、すごくおいしかった」と笑顔。

 このほか、ステージエリアでは市立函館高校の書道部が、同校の吹奏楽部の演奏に合わせて書道パフォーマンスを披露するなど、さまざまな催しが行われた。(山田大輔)


◎児童生徒音楽コンクール 市内3人金賞

 本年度の函館市青少年芸術教育奨励事業「児童生徒音楽コンクール」が8月31日、函館市芸術ホールで開かれ、亀田小6年の畑中ゆきさん(ピアノ)、的場中1年の半田愛さん(同)、遺愛高1年の小川萌衣さん(同)の3人が最高賞の金賞に輝いた。

 大会は青少年に優れた作品を発表する機会を設けようと行っており、今年で24回目。

 小学生12人、中学生22人、高校生15人の計49人が参加し、声楽やピアノ、器楽の演奏を披露した。

 畑中さんは「毎日、朝や夕方に練習してきた。賞をとれて嬉しい」と笑顔。半田さんは「金賞で自分の名前が呼ばれ、びっくりした」と話した。小川さんは「3月から練習を重ねてきたので、本当に嬉しい」と涙を浮かべながら喜びをかみしめた。

 金賞に選ばれた児童・生徒は11月に東京で開かれる研修会に参加する。(山田大輔)

 銅賞以上の入賞者は次の通り。(敬称略、カッコ内は校名と学年)

 【小学校】▽金賞=畑中ゆき(亀田6)▽銀賞=林美羽(道教育大附属5)▽銅賞=宮嶋優有(同6)

 【中学校】▽金賞=半田愛(的場1)▽銀賞=楓なな(道教育大附属2)▽銅賞=陶山義斗(戸倉1)

 【高校】▽金賞=小川萌衣(遺愛1)▽銀賞=畠山梢(西3)▽銅賞=工藤寛之(市立3)