2014年9月13日 (土) 掲載

◎ドサンコ相棒 函館に到着…日本縦断中・北大の山川さん

 日本在来馬の保存を訴えるため、北海道和種馬(ドサンコ)に乗り、日本縦断の旅に挑戦している北大獣医学部6年の山川晃平さん(24)=札幌在住=が12日、函館入りした。同じドサンコを飼う「函館どさんこファーム」(東山町、池田茂代表)に到着、励ましを受けた。来年2月まで半年かけてゴールの沖縄県与那国島を目指す。

 和歌山県出身の山川さんは、北海道に憧れて北大へ。馬術部に所属しており、日本縦断の旅に向けてアルバイトで資金を貯め札幌を8月30日にスタートした。

 パートナーが「みっちー」と「ゆっきー」(ともに去勢の雄)。北大が研究用に飼育していた2頭を、牧場を介し40万円で買い取った。6月には、馬の練習も兼ねて日本最北端の地宗谷岬(稚内)を訪れた。

 札幌から千歳や苫小牧、室蘭、伊達、長万部を通過し函館に着いた。函館では馬術部の後輩で水産学部4年の澤田恵梨子さん(23)が車で同行し、荷物運びを手伝った。

 山川さんは「道北への旅で、馬が経験を積んだことでスムーズに走れるようになった。各地で出会った人たちに声を掛けてもらったり、差し入れをもらったりして楽しく旅ができている」と笑顔。「馬をもっと身近に感じてほしい。そして絶滅の危機にある在来馬の産地を巡って保存を訴えたい」と話す。

 在来馬は道内のほか、長野、愛媛、長崎、宮崎、鹿児島、沖縄・宮古島、与那国島にいる。池田さん(61)は「馬の健康を第一に考えて無事に完走してほしい。道を代表する馬で縦断するのだから、魅力発信を期待したい」とエールを送る。

 今後フェリーで青森へ向かう。山川さんは大学を1年間休学しており、3500キロに及ぶ壮大な旅は始まったばかりだ。(山崎大和)



◎100歳の江部さんに祝い状…30歳・照井江差町長が伝達

 【江差】70歳差の温かな交流―。15日の敬老の日を前に、全国最年少首長の照井誉之介町長(30)は12日、本年度に100歳を迎える町内の江部みきさんに、内閣総理大臣からの祝い状と記念品の銀杯を伝達。マチを長年支える人生の大先輩に、町民を代表して感謝を伝えた。

 伝達式は江部さんが暮らす、町内の特別養護老人ホームえさし荘で実施。江部さんは後志管内古平町の出身で、30歳から江差に住み、7人の子どもに恵まれ、現在は孫14人、ひ孫12人がいる。毎朝のラジオ体操、ほかの入居者との会話や読書を楽しみ、食事も介助なしで、ショートケーキなど甘いものが大好きだという。

 照井町長は「今後も元気にお過ごしください」。二女の布施文子さん(58)らも同席し、「お母さん良かったね。うれしい?」と声を掛けると江部さんは涙を浮かべてうなずいていた。

 江部さんのほか、江差では鈴木ハツセさんと瀬戸モモエさんも100歳を迎え、後日、照井町長が首相の祝い状と記念品を届ける。(田中陽介)



◎日本文化に興味津々…高陽市から学生研修生36人

 函館市と姉妹都市提携を結ぶ韓国の高陽(コヤン)市の学生研修生の訪問団が12日、函館桐花中学校(風間和夫校長、生徒303人)を訪れ、交流活動を行った。研修生は同校の生徒に教わりながら、折り紙や書道、けん玉、あやとりなど日本の文化を体験した。

 両市は、2011年8月の姉妹都市提携から毎年、互いに研修生を派遣する交流事業を行っている。今回高陽市から訪問したのは小学生4人、中学生11人、高校生11人、大学生5人と引率5人の計36人。

 歓迎セレモニーで風間校長は「短い時間ですが桐花中での交流を楽しんでください」と韓国語を交えながらあいさつ。続けて生徒会長の西谷萌さん(15)が「一緒に楽しい時間を過ごしましょう」と英語でスピーチを行った。

 同校の吹奏楽部の演奏や桐の芽学級のヨサコイソーラン演舞が披露された後、研修生は6つのグループに分かれ、体験交流を行った。

 けん玉やあやとりは同校の生徒が手本を示した後、研修生が挑戦。上手にできると生徒から歓声が上がり、研修生も笑顔を見せた。

 また、同校の生徒と一緒に筆に手を添え、「平和」「愛」などと半紙に書き、書道を楽しんだ。

 交流活動に先立って研修生らは函館市役所を表敬訪問し、工藤寿樹市長から「若い皆さんが交流を行うことで、日本と韓国の友情を深めてほしい」と歓迎のあいさつを受けた。(山田大輔)


◎40周年の節目祝う…函館青色申告会青年部式典

 個人事業主らでつくる納税団体、函館青色申告会の青年部(中山治部長)の設立40周年記念式典が12日、函館市内のホテルで開かれた。会員と来賓合わせ約80人が出席。節目の年を祝い、会のさらなる発展を誓い合った。

 同会は記帳指導を行うなどして個人事業主の経営をサポートしている。青年部は1975年に発足。現在の会員数は130人。

 式典で中山会長は「部員同士の異業種交流にとどまらず、さまざまな事業やイベント、地域貢献など幅広く行っているが、40周年の節目を契機としてこれまで以上に積極的に活動し、青色申告会の発展に貢献したい」と力強くあいさつした。

 また、今年8月に記念事業として青森ねぶた祭りに参加したことから、この日は青森と十和田の青色申告会からも関係者が祝福に訪れ、青函交流を深めた。(松宮一郎)