2014年9月17日 (水) 掲載

◎ハッピーな動画 函館PR 市民がダンス ネットに投稿

 アメリカの人気男性歌手ファレル・ウィリアムスさんのヒット曲「HAPPY(ハッピー)」に合わせ、函館市民が踊る動画が完成し、インターネットの動画投稿サイトで公開を開始した。ご当地HAPPY%ョ画制作は世界的なブームで、軽快な歌に乗せて、小学生から90歳代の高齢者までが笑顔で踊り、函館の元気があふれる作品に仕上げた。

 ご当地HAPPYは、日本では東京・原宿、福島県など、春ごろからブームが始まった。函館版は、若手経営者ら7人でつくる市民有志が「函館をHAPPYにするプロジェクト」実行委員会を設立し、6月中旬に撮影を開始。撮影、編集のほか、出演者もすべてボランティアで運営した。

 プロジェクトの周知を兼ねて、同時期に交流サイト「フェイスブック(FB)」上で「私たちは函館をHAPPYにします」と書かれた黄色のメッセージボードを手にした市民の写真を掲載。ネット上の口コミ効果で参加を希望する声が多数寄せられ、実行委は「想像以上の反響だった」とする。

 動画にはプロ顔負けのダンスを披露する子どもや、笑顔で歩く親子ら、延べ300人以上の市民が出演。函館の観光名所を随所に織り交ぜながら、全編を「iPhone」で撮影した。8月上旬から編集を進め、今月3日に完成、7日からユーチューブで公開を開始した。16日現在、再生回数は約4400件まで広がっている。

 撮影を担当したメンバーは「函館の街の普通の人たちの笑顔を集め、明るい動画になるよう制作した。函館には元気で楽しい人たちがたくさんいる街だということを知ってもらえたらうれしい」と話していた。

 動画の撮影は終了したが、当面、FB上で、メッセージボード入りの写真掲載は継続する。動画はユーチューブ(https://www.youtube.com/)上で「函館 HAPPY」などで検索すると視聴できる。  (今井正一)



◎鍋や歌舞伎 大根楽しむ  天祐寺祭

 函館市青柳町27の天台宗天祐寺の大根祭が15、16の両日、同寺で開かれた。恒例の大根鍋が振る舞われたほか、ステージで余興を行い、にぎわった。

 天祐寺は1850(嘉永3)年創建。仏教の守護神で、長い鼻をもつ象頭人身の像「大聖歓喜天」が祭られ、その象牙を大根に見立て、奉納していることで「大根祭」の名がついている。

 大根鍋は直径1bの大鍋で煮たものを、みそをつけて提供。訪れた人たちの体を温めた。余興は、西川登代蔵社中の西川流舞踊、松本幸左知社中による日本舞踊のほか、ウクレレ奏者・海老レレ憲一さんの歌謡、地元有志が歌舞伎などを熱演する「大根座公演」で盛り上がっていた。 (山崎純一)

館、国道228号、ときわ通を練り歩く。16日は白鳥橋、東山基園線、中道、亀田橋、赤川通、東富岡会館、旧亀田病院、八幡小を通る。ともに出発は午前9時。

 松山会長は「沿道に出てお参りしてくださる人のため、神輿渡御は続けなければならない。安全に巡行し、八幡宮に戻ることを心掛けたい」と話していた。 (山崎純一)



◎神輿渡御 威勢良く 亀田八幡宮例大祭

 函館市八幡町3の亀田八幡宮(藤山豊昭宮司)の例大祭は15日(例祭)、16日(氏子平安祈願祭)の両日、みこし2基が市内を巡行する「神輿渡御(みこしとぎょ)」を行った。

 みこしは男性50〜60人が担ぐ大神輿と、女性約20人が担ぐ女神輿。15日のコースは富岡町、昭和、亀田港町、港町、北浜町などで、16日は五稜郭町、中道、田家町、白鳥町を通った。

 神輿渡御を取り仕切る豊明会(松山茂会長)の会員が「ワッショイ、ワッショイ」と勇壮な声を響かせてにぎやかに練り歩くと、沿道に詰め掛けた地域住民から盛んな拍手が送られた。15日に国道228号の有川跨線橋を渡る時は、上り坂を一気に駆け上がり、拍手で無事を喜んでいた。 (山崎純一)


◎人工透析の未然防止 国保加入者の医療データ分析開始

 

 函館市は、国民健康保険加入者のレセプト(診療報酬明細書)や健康診断結果のデータを活用した保健事業計画(データヘルス計画)の策定に取り組んでいる。主に市内の糖尿病患者の動向を分析し、高額な医療費がかかる人工透析を未然に防止することが狙い。市市民部は「国保加入者の健康課題を把握し、生活の質の向上につなげたい」としている。

 同部によると、今年4月1日現在の国保加入者は7万3238人で、人口の約27%を占める。加入者1人当たりの医療費は2008年度の34万1236円に対し、昨年度は38万1648円と年々上昇。中でも、年間500〜600万円の医療費がかかるとされる人工透析患者は昨年度181人(前年度比3人増)と増加傾向にある。

 これを踏まえ、市は直近8カ月分のレセプトデータと昨年度の健診結果データを専門業者に委託して分析を開始、医療費を詳細に分析することで健康維持に向けた課題を把握する。糖尿病患者の集計も進めることで人工透析に至る前の加入者をピックアップし、適切な指導につなげる方針。

 分析結果をもとに、将来的に医療費節減効果が見込まれる事業の実施計画を年度内にまとめ、事業ごとの具体的な節減効果額や、糖尿病患者の重症度による階層化などに取り組む。

 広島県呉市では2010年度から糖尿病性腎症の重点化予防を進めており、レセプトデータを分析することで人工透析予備軍の対象者を絞り込み、専門の保健師が面談や電話相談を行うことで半年間、食事や毎日の運動などを指導している。市は同市の取り組みを参考にしながら、計画構築を進めたい考え。

 9日の市議会一般質問で市戸ゆたか氏(共産党)が取り組みについてただし、堀田三千代市民部長は「データ解析で市の課題が明確となり、効果的な保健事業の展開が可能になる。年々増加する医療費の適正化につながる」と述べた。 (千葉卓陽)