2015年10月18日 (日) 掲載

◎「白楊魂」継承誓う 函中部高創立120年式典

 函館中部高校(千原治校長)は17日、同校で創立120周年記念式典を開いた。生徒や学校関係者ら出席者約1200人が「白楊魂(はくようこん)」の伝統を受け継ぎ、未来へつなげることを誓った。

 同校は1895(明治28)年開校。道内の公立普通科高校としては最も古く、創成期から政財界や文化芸術などの各分野で多くの人材を輩出してきた。これまでに3万3473人の卒業生を送り出している。

 式典は、83期生の南俊明さんが作曲した創立120周年記念委嘱作品「吹奏楽のための叙情詩・五稜の幻想」など、吹奏楽局が4曲を演奏して幕開け。千原校長は生徒へ「節目の年に在学していることを好機として本校の歴史と伝統に思いをはせ、高い志を抱いてほしい」と式辞を述べた。

 石川龍星生徒会長(3年)は「偉大なる先輩方に続いて社会のためになれるよう、自分で選んだ進路の実現を目指し、これからの高校生活を有意義なものにしていく」と述べた。その後、函館中学校校歌と同校校歌が演奏され、会場いっぱいに歌声が響いた。

 「白楊魂」は、同校が元町から現在地へ移転した1906年、当時の校長武田安之助氏と生徒らが植えたポプラに同校生徒の精神をなぞらえたもので、向上心や生命力、成長力を意味する。(半澤孝平)



◎北海道乳業とひろめ堂が優秀賞 道新技術・新製品開発賞の食品部門

 【札幌】道内中小企業の優れた新技術や新製品を表彰する、本年度道新技術・新製品開発賞の食品部門で、北海道乳業(函館市)のはっ酵乳「生乳ヨーグルト」と、函館ひろめ堂(同)の「糖化熟成技術によるコンブ素材を用いたふりかけ」が優秀賞を受賞した。

 北海道乳業の「生乳ヨーグルト」は、道産原材料と道産乳酸菌(HOKKAIDO株)を使用し、全て北海道産にこだわって開発。人体介入実験の結果、道産乳酸菌の機能性効果が実証され、学会誌にも発表した。

 ひろめ堂の「糖化熟成技術によるコンブ素材を用いたふりかけ」は、コンブの水分調整と熟成中の温湿管理を短期間で熟成させる新技術を使い、化学調味料を使用せずに自然な甘みと旨みを引き出すことに成功。独創性の高い技術が評価された。

 15日に道庁で開かれた表彰式では、北海道乳業の川崎庸商品開発室長と函館ひろめ堂の成田幸大専務に、辻泰弘副知事から表彰状が贈られた。

 川崎室長は「乳酸菌には各社が着目しているが、北海道を売りにしていきたい。HOKKAIDO株と合致させ、免疫作用や機能性の分野で研究を進めたい」、成田専務は「函館近郊のワカメやコンブを使用している。今後も商売を広げ生産者にも還元していきたい。協力者に感謝している」と、受賞の喜びを語っていた。(鳥越裕子)



◎介護支援ボランティアポイント、生きがいづくりに効果

 介護施設などでのボランティア活動に対し、換金できるポイントを付与する函館市の「介護支援ボランティアポイント事業」の開始から、10月で1年を迎えた。65歳以上の市民がボランティアとして登録し、自分の都合に合わせて無理なく、生きがいを感じながら活動を続けている。

 同事業は高齢者の社会参加や介護予防を推進する狙い。自らの特技や経験を生かした活動を通じて施設利用者と交流する。活動内容は食器洗いや掃除のほか、話し相手になったり一緒に体を動かすなどし、介護の知識がなくても気軽に行えるものが多い。

 活動時間に応じてポイントがたまる仕組みで、1時間ごとに1ポイント(=100円)付き、1日2ポイントまで。1〜12月で年間50ポイントまで換金できる。ボランティアを受け入れる市内のデイサービスセンターや特別養護老人ホームは、9月末時点で97カ所。事業開始から4カ所増加しており、市保健福祉部高齢福祉課は「事業の周知は一定程度されている」とする。

 高齢者介護複合型施設のライフプレステージ白ゆり美原(美原2、越尾賢施設長)には8人のボランティアが通う。事業開始から活動している佐々木礼子さん(70)と永川總子さん(71)は「前向きに過ごす方々と接し、『私たちも80、90代になっても元気でいよう』と励みになる」と口をそろえる。

 同施設では1月から150ポイント近くためている人もいるといい、ほぼ毎日ボランティアが訪れている。永川さんが「生活にめりはりが生まれた」と話すように、ライフスタイルの一環として活動を楽しむ声も上がっている。

 一方、事業参加に必要な研修会を受けボランティア登録した187人のうち、実際に活動しているのは62人(9月末現在)。市は当面現状維持で事業を進めるが、積極的な活動参加を課題とし「ボランティアや施設側の意見を吸い上げ、事業に取り組みやすいよう改良し、長く継続させていきたい」(同課)としている。市は11月20日に本年度2回目の研修会を開催する予定で、1人でも多くの参加に期待している。(蝦名達也)


◎25日記念イベント JR支社、新幹線開業日決定で

 JR北海道函館支社は25日午前10時から、北海道新幹線の開業日(来年3月26日)決定記念のイベントをJR函館駅で開く。ステージショーや新幹線宝探しクイズなど、多彩な催しを繰り広げる。

 当日は、同支社が作成したカウントダウンボードの除幕式でスタート。同10時20分から「H5系ミニ新幹線」の運行を駅前広場で行う。同駅構内などに隠された10問の問題を見つけて解答する宝探しクイズは、正解するとH5系オリジナルグッズがもらえる。特設ステージには、函館巴太鼓やご当地アイドル「玄舞☆少女隊」などが登場。駅舎内では、グランクラスシートの着席体験もある。

 午後2時半まで。同支社は「道南のグルメが味わえる出店もあり、盛りだくさんのイベント。家族でお越しください」とPRしている。

 同支社は、当日「ちびっこ新幹線駅長」として制服を着用し、除幕式やミニ新幹線の出発業務を行う小学生以下の児童を募集している。先着1人で、19日午前9時から電話で受け付ける。申し込み、問い合わせは同支社企画グループ(TEL0138・23・3359、平日午前9時〜午後5時)へ。(山田大輔)