2015年10月21日 (水) 掲載

◎スター・ウォーズ機が函館に

 米国の映画「スター・ウォーズ」の特別塗装機「R2―D2 ANA JET」が20日、函館空港に登場した。全日空(ANA)が国際線定期便で運航している同機を多くの人に楽しんでもらおうと、3日間限定で国内線に導入。函館空港には大勢の市民が詰め掛け、人気映画のキャラクターが描かれた機体を写真に収めていた。

 同機は映画に登場するロボット「R2―D2」を機体に描いたボーイング787―9型機の国際線仕様機で、今月18日に運航を開始した。国内線で使用するのは羽田発着の12便で、20日に宮崎、函館を運航したほか、22日が松山と広島、31日が鹿児島と伊丹を予定している。

 滑走路が見渡せる函館空港の送迎デッキには、100人を超える映画ファンらが集結。午後3時ごろ機体が到着すると、歓声を上げながらカメラのシャッターを切っていた。

 同機に乗るために愛知県名古屋市から訪れた会社役員、森澤亜希子さん(43)は「機内もスター・ウォーズ一色でとても楽しめた。きょうが誕生日なので良い記念になった」と笑顔を見せていた。(金子真人)



◎田家に公衆浴場 8年ぶりに復活

 函館市田家町5に公衆浴場「田家の湯」が21日にオープンする。同じ場所で2007年まで浴場を経営していた木村商事(同町)が、近隣住民の要望に応える形で8年ぶりに再開させた。市内での浴場新設は09年以来6年ぶりで、木村正裕代表(59)は「地域の社交場、憩いの場を目指したい」と意気込んでいる。

 建物は鉄筋コンクリート造平屋建てで、総面積約300平方メートル。男湯、女湯にそれぞれ大小2つの浴槽と定員4人ほどのサウナを完備している。

 同社は1956年創業。過去には市内で「田家湯」「本通湯」の浴場2軒を経営していた。田家湯は07年の火災で閉店を余儀なくされたものの、「近隣の団地住民から再開を望む声が多く、復活させたいという強い思いがあった」(木村代表)とし、日本公庫函館支店とみちのく銀行函館営業部から融資を受けて建設した。総工費は1億2000万円。

 市立函館保健所によると、市内の浴場は82年に83軒あったが、経営者の後継者難や施設の老朽化などで、今年3月には25軒まで減少しているという。

 同社は週替わりで薬湯を用意するほか、毎月26日の「風呂の日」には独自のイベントを実施する計画で、利用客は1日平均約150人を見込む。木村代表は「毎回、自宅の風呂を掃除して入浴するのは高齢者にとって大変なこと。風呂道具を持って気軽に足を運んでほしい」としている。営業時間は午後2時~同10時。水曜定休。(山田大輔)



◎元町とベイエリアにWi-Fi整備へ

 函館市は外国人観光客らの利便性向上に向け、屋外でインターネット接続を可能とする無料のWi-Fi(ワイファイ、公衆無線LAN)環境の整備を進める。本年度は観光客らが多く訪れる西部地区とベイエリア地区の一部で面的に環境を整えることにしており、プロポーザル方式で整備担当事業者の募集を開始した。

 函館では近年、台湾、中国を中心に外国人観光客も増加。国内外を問わず、スマートフォンやタブレット端末を使用して観光する人が増えている。市内にも無料のスポットはあるが、国内通信事業者との契約が必要だったり、対応言語が限られているなど、外国人客の利用には不便な点が多いことが課題となっている。

 市は、主要観光スポットの二十間坂から基坂の間の元町地区と、金森赤レンガ倉庫などが立ち並ぶベイエリア地区を対象エリアに設定した。整備を担う事業者は両地区の通り沿いにある主だった企業、店舗などに協力を依頼するなどして無線LAN機器の設置を進め、観光客が散策中に接続可能な環境を整える。

 アクセスポイント1カ所当たりの同時接続端末数を50台以上とするほか、函館固有のSSID(端末に表示されるWi-Fiの名称)を設定するよう求めた。対応言語は日本語、英語、中国語(簡体字、繁体字)に対応し、接続後は市の観光情報サイト「はこぶら」が表示されるようにする。

 市は11月2日まで参加申込書、企画提案書の提出を受け付け、同月中に審査を実施。契約締結後に整備を進め、来年度からの本格運用開始を目指す。市国際観光課は「接続方法の分かりやすさとセキュリティーの確保を両立し、便利に使ってもらえる環境となる提案を期待したい」としている。問い合わせは同課(☎0138・21・3454)へ。(今井正一)


◎地酒「みそぎの舞 ひやおろし」発売開始

 【木古内】町産の純米でつくられた地酒「みそぎの舞 ひやおろし」が20日から、町内の酒販店8店舗で発売を開始した。今回は北海道新幹線の開業日(来年3月26日)を記したラベルを貼り、観光客にも〝木古内自慢の酒〟をPRする。

 「みそぎの舞 ひやおろし」は、町産米「ほのか224」を原料として毎年秋口に販売しており、まろやかな口あたりが楽しめる人気商品。春先に発酵させたもろみをしぼって加熱処理をし、晩夏まで貯蔵タンクで熟成させる。その後は火入れをせず瓶詰めを行うため、芳醇でなめらかな酒ができる。

 「ひやおろし」は室温での保存が難しく、昨年は冬場の寒さと暖房との温度差で飲料内の乳酸菌が発酵して濁ったため、商品の3分の1が販売できなかった。木古内小売酒販組合の東出邦夫組合長(72)は「今年は冷蔵庫で一定の温度に保たせるので大丈夫」と自信を見せ、「心待ちにしていたお客さんにぜひ飲んでほしい」と話す。

 辛口720ミリリットル(1203円、税込み)限定1000本を用意。問い合わせは東出酒店(☎01392・2・2073)か深瀬商店(☎01392・2・2127)へ。(斎藤彩伽)