2015年10月27日 (火) 掲載

◎未来大の映像作品も上映、31日でんけんコンサート

 函館市の伝統的建造物の一つ函館カトリック元町教会を舞台とした「2015でんけんコンサート」が31日午後2時から、同教会聖堂で開かれる。烏野慶太さん(バイオリン)と森洋子さん(チェンバロ)が出演。公立はこだて未来大学学生の映像上映が行われる。

 市伝統的建造物群保存会(小林敏夫会長)の主催。伝建地区内の歴史的建物の魅力を知ってもらう取り組みとして、2004年に始まった。今回、若い世代にも伝建への関心を高めてもらおうと、初めて未来大学の学生に協力を求めた。

 12年にドイツから帰国し、函館を拠点に活動する烏野さん(42)は「ヨーロッパでは教会でも演奏していたので、今回の機会をうれしく思う」と話す。当日はヴィヴァルディやタルティーニ作曲のバイオリンソナタを演奏する。

 未来大の映像作品は9人の学生が携わり、伝建所有者の思いや建物の魅力を伝える約10分の作品にまとめた。コンサートのチラシやパンフレットのデザインも学生らが担った。情報デザインコース3年の島脇萌夏さん(21)は「西部地区に足を運び、住んでいる人の思いを知ることができて良かった。映像を通して伝建を身近に感じてもらえれば」と話した。

 入場チケットは大人1000円、学生500円、小学生以下無料。問い合わせは市まちづくり景観課(☎0138・21・3357)へ。(今井正一)



◎運賃が現行の1.3倍に、道南いさりび鉄道

 来年3月26日の北海道新幹線開業に伴い、JR北海道から江差線五稜郭―木古内間37・8キロの運行を引き継ぎ営業を始める第三セクター会社「道南いさりび鉄道」(函館、小上一郎社長)は26日、道運輸局に運賃の上限額を認可申請した。普通乗車券、定期券とも現行のJR運賃に比べ約1・3倍に設定。JR函館駅まで乗車する場合は初乗り運賃が二重に掛かるため、双方が乗り継ぎ割引を導入し最大1・48倍に抑えた。12月中にも国の認可が下りる見通し。

 上限額を実質運賃として運行する。運行本数やダイヤは、北海道新幹線のダイヤ決定に合わせて年内に発表する。

 普通乗車券の初乗り運賃は190円。現行の1・3倍で試算すると220円になるため、利用者の負担を考慮して値上げ幅を圧縮。五稜郭―木古内間は現行より120円値上がりして960円。

 乗り継ぎ割引は、木古内から函館まで普通乗車券を買う場合、現行840円で、JRの初乗り運賃を加えると1170円だが、割引後は1110円となる。主な駅間の割引後運賃は上磯―函館380円、久根別―函館340円、七重浜―函館300円。

 道南いさりび鉄道は開業から10年間で23億円の赤字を見込んでおり、地元客の利用促進のほか、観光客を取り込む方策が求められている。(山崎大和)



◎ハロウィーン商戦活況

 欧米発祥の収穫を祝い仮装して町を練り歩く人気イベントのハロウィーン(31日)が日本でも大きな盛り上がりをみせている。市内各地の洋菓子店や雑貨店などでは、定番のカボチャのオバケや魔女、今年人気の猫をモチーフとしたお菓子や飾り付けが店頭に並び、商戦が活況だ。

 洋菓子店「ペイストリースナッフルス金森洋物館店」(末広町13)にはハロウィーン限定のスイーツを販売。カボチャロールケーキの上にカボチャのクリームを載せた「ハロウィンオバケちゃん」(378円)や竹炭を使った黒いシューの「シューモンストル」(195円)、ハニーパンプキン(400円)が登場。ハロウィーン仕様にラッピングされたクッキーもよく売れている。九島美佳店長(25)は「ハロウィーン商品をたくさん取りそろえているので、ぜひお越しください」とPR。

 お菓子の量り売り店「スウィートファクトリー金森洋物館店」(同町)は、期間限定の目玉のガムやタランチュラ型のグミでハロウィーンムードを盛り上げている。同店の青山美穂店長(28)は「ハロウィーンをテーマにした学校の行事や結婚式などで大量に買っていくお客さんも多い」と話す。

 テーオーデパート内の生活雑貨店「オレンジハウス」(梁川町10)は昨年のハロウィーン商品の盛況を受けて、品数を増やした。今年は新商品のお菓子入りの猫やカボチャ型のポーチ(734円)が人気で、クッキーの型抜きも好評。

 包装用品販売店「パッケージプラザごとう」(山の手1)では、ハロウィーン柄の袋やシールなど100~400円代の手ごろな価格の商品に力を入れている。介護老人施設や商店で飾る小物として5年ほど前から買いに来る客が増えてきたという。

 バラエティショップあさひや(千代台31)では、ハロウィーンの定番コスチュームを取り扱っている。2000~4000円代の魔女やドラキュラ、猫など数十種類の衣装をはじめ、最近は簡単に特殊メイク用のボディーペイント用のペンの売れ行きがいいという。(能代俊貴)


◎紅葉とハイカラ號 色鮮やか

 道南各地で紅葉が深まる中、函館山も鮮やかな色合いになっている。

 今年は春の新緑から順調に葉が育ち、夏から秋にかけて台風などによる塩害もなく、カシワやカエデを中心にきれいな紅葉となった。

 31日で今年の運転を終える函館市電のチンチン電車「ハイカラ號」も赤い車体を輝かせて走行。街路樹のナナカマドも真っ赤になっており、西部地区を訪れた観光客は晩秋の彩りを楽しんでいる。(山崎純一)