2015年10月5日 (月) 掲載

◎名ジャズプレーヤー撮影 松浦さん写真展

 函館市新川町でジャズ喫茶「バップ」を経営する松浦善治さん(75)は、自ら撮影したジャズプレーヤーたちの写真を集めた「ジャズ写真展」を16日まで、函館蔦屋書店2階ギャラリー(石川町85)で開いている。20世紀を代表するモダンジャズプレーヤーら39人の在りし日の姿が並んでいる。

 喫茶店が今年で開業45年になることや、松浦さん自身が75歳の節目を迎えたことで、撮りためた記録を多くの人に見てもらおうと企画した。豊富なジャズ音源をそろえる同書店の協力を得て開いた。

 松浦さんは中学時代からディキシージャズなどに魅せられ、会社員となってからは半日かけて東京へ出掛け、モダンジャズの生演奏を聴きに行った。1963年8月21日の東京厚生年金会館で開かれた、クラリネット奏者ジョージ・ルイスの公演を皮切りに、感動を記録するためにシャッターを切り続けた。70年の喫茶店開業後は函館にジャズプレーヤーらを招き、良質な音楽を発信し続けている。

 会場には、トランペット奏者マイルス・デイビスやサックス奏者ジョン・コルトレーンをはじめ、1989年5月13日にドイツで撮影したサックス奏者デューイ・レッドマンまで、26年間にわたって撮影した名プレーヤーの写真が並ぶ。

 松浦さんは「私は写真家ではない。写真の出来というよりは、その時代の空気を共有してほしい」と話し、来場を呼び掛ける。午前7時〜翌午前1時。入場無料。(半澤孝平)



◎自然の中でゲーム満喫 公園フェス

 親子で公園や自然に親しむイベント「公園フェスティバル〜四季の杜〜」(函館市住宅都市施設公社主催)が4日、道立道南四季の杜公園(亀田中野町)で開かれた。肌寒い風が吹いた中、子どもたちは元気いっぱいに体験ゲームなどを楽しみ、秋の一日を満喫した。

 公園フェスは、同公社が7月から10月にかけ、函館公園など市内5カ所で行っているスタンプラリーの抽選会を兼ねて毎年開催している。

 この日は、親子1組で参加する「あめ玉キャッチゲーム」やペーパーグライダー、たこの無料制作体験、どさんこ乗馬など多くのイベントを用意。あめ玉キャッチは、子どもが親の持つボウルにあめ玉を投げ入れるゲームで、親子で声を掛け合いながら取り組んだ。

 ペーパーグライダー、たこづくりの体験ブースには常に行列ができ、来場者は自分好みに作り上げた作品を風に乗せて楽しんだ。

 会場ではこのほか地元野菜の販売や縁日コーナーが催され、来場者プレゼントの風船を持った子どもたちが園内を駆け回るなど、大いににぎわった。(蝦名達也)



◎おもてなし 市民が奮闘 客船乗客に好評

 港町・函館に華やかに彩るクルーズシーズンも最終盤を迎えた。今季は9月30日までに延べ15隻の豪華客船が寄港。毎回、関係機関や団体が協力して工夫を凝らしたおもてなし活動を展開しており、多くの市民がさまざまな形で函館港の魅力向上に一役買っている。

 9月29日早朝、港町埠頭(ふとう)の岸壁に向かう「サファイア・プリンセス」のそばで、市の港務艇「つつじ」がカラー放水で歓迎した。巨大な船体は偶然にも上空に架かった大きな虹のアーチをくぐり、岸壁で待機していた観光バスの運転手らも思わぬ光景に声を上げて喜んだ。

 同船は今年3隻目の初寄港船。函館からは特別史跡・五稜郭跡を中心に街の景色を彫り込んだ木製の盾が記念品として贈られた。記念プレート贈呈は世界の港で行われる慣例で、世界中を旅した証として、船内の通路などに飾られる。船側からの返礼品としては船体模型が贈られる場合が多い。

 一方、この日の西埠頭には「シルバー・シャドー」が2年ぶりに寄港。観光に向かう乗客を黄色の法被を着た市民団体「カムカムの会」のメンバーが「いってらっしゃい」と見送った。

 同団体は、池見石油元会長の故石塚與喜雄さんが15年以上前に自主的に始めた取り組みで、今でも客船寄港時には毎回10人前後の会員が参加する。「函館にようこそ」「おはようございます」などと声を掛けるシンプルな活動だが、国内外の乗客たちを必ず笑顔にさせることができる。横山悦朗さん(74)は「到着時の印象を少しでも良くしたいと始めたこと。反応があるから活動も続けられる」と話す。

 国内最大の豪華客船「飛鳥II」が寄港した30日には、ききょう幼稚園の園児や遺愛女子高校生徒ら大勢の市民が港町埠頭に集まった。先代「飛鳥」時代からクルーや乗客の評価が高い「函館名物いか踊り」での見送りセレモニーで、船が遠く離れるまで、船上と岸壁で踊りが続いた。園児たちが「また来てね」と声を上げると、乗客は「ありがとう」の大合唱で応えた。

 船上と岸壁の一体感を生むいか踊りは、船会社側から実施を要請されるケースも多く、グルメや観光名所だけではない寄港地としての函館を印象づけるイベントとなっている。(今井正一)


◎函大58連覇ならず インカレ予選ハンドボール

 【旭川】第47回北海道学生ハンドボール秋季リーグ戦兼全日本インカレ予選(道学生ハンドボール連盟主催)の最終日は4日、旭川市総合体育館で行われ、男子1部の函大は北大に25対26で逆転負けし、1987年の春季から続いていた連覇(春・秋)は57、連勝は287(2分け含む)で途切れた。まさかの黒星に選手はぼう然としたが、11月6日に函館アリーナで開かれるインカレに向けて結果を受け止め、気持ちとプレーを切り替えていく決意を示した。(山崎純一)