2015年11月11日 (水) 掲載

◎石川・桔梗 学習塾激戦区に…大手グループなど相次ぎ開校

 石川・桔梗地区で大手学習塾の新規開校が相次いでいる。少子化が進む中、需要が見込めるエリアで生徒の獲得を図る狙いで、同地区は激戦区へと様変わりしつつある。今後さらに同地区へ進出を検討している企業もあり、生き残りをかけた各社の争いは激しさを増しそうだ。

 市教委がまとめた学校別の生徒数(5月1日現在)によると、小学校は北美原が最多で703人、桔梗が685人と続く。中学校は亀田が659人と最も多く、本通が581人、桔梗が489人。北美原小と亀田中は美原・石川地区が主な校区となっている。

 こうした需要を見越し、集団指導をメーンとした「北大学力増進会」を市内で約10教室展開する進学会(札幌)は昨冬の桔梗会場(桔梗4)に続き、今夏に学園通り会場(石川町350)を開校。足立憲裕函館本部長は「市場調査をもとにした結果」と狙いを話し、生徒数は順調に伸びているという。

 一方、「個別のニーズは高まっている」と強気なのは、「個別指導明光義塾」の林達哉統括教室長。市内5教室のうち3教室を人口密集エリアで運営する。今春新設した函館石川教室(石川町349)は開校半年で生徒約50人を集め、「約80人が通う美原教室のサテライトとして進出したが、ここまでは想定以上」とうれしい悲鳴を上げる。

 市内の老舗学習塾「修成学院」(花園町)は昨春、桔梗町403に「修成学院個別」を開設。責任担当制で他塾と差別化を図り、本多智美代表は「保護者への豊富な情報提供が好評で、採算ベースに乗っている」と手応えをつかむ。

 昨年から今年にかけて4教室増え、既存も含めこのエリアで主要企業6教室がしのぎを削っている中、練成会グループ(札幌)も虎視眈々(たんたん)と商機をうかがう。桔梗スクール(桔梗3)など市内・近郊に13教室を持つ「函館練成会」の安西利樹塾長は、「石川エリアは新規開校の候補地に入っている」とする。石川町314で「ニスコ進学スクール函館本部教室」を運営するニスコグループ(札幌)も巻き返しを狙っている。(山田大輔)



◎ロボット型滑り台新設…タイヤ公園改修案 来年4月の供用目指す

 函館市は「タイヤ公園」の愛称で親しまれる大川公園(大川町11)の改修案を固めた。既存遊具を撤去し、新たに安全性に考慮したロボット型の滑り台など複数の遊具を設置。来年4月の供用開始を目指す。45年の長きにわたり、子どもたちの成長を見守ってきた「タイヤゴジラ」や「タイヤロボット」は年内にも見納めとなる。

 同公園は1970年、タイヤメーカーから1500本の中古タイヤの寄贈を受けて市が整備。「タイヤゴジラ」などは公園のシンボルとして親しまれてきた。ただ、タイヤの劣化や大型の構造物が近年の安全指針に適合しないなどの課題を抱えていた。

 改修に向けて、市は市内随一のユニークさを誇る公園として認知されていることを考慮。新設遊具は、同公園を日常的に利用する機会が多い亀田小と八幡小の2校の児童に複数案を示して決定した。

 腹部が滑り台となるロボット型遊具は新たなシンボルに位置付ける。高さ4メートル、6メートル四方の四角すい状のネットクライミング、壁上りやうんてい、滑り台が一体となったコンビネーション遊具、幼児向けに飛び跳ねることができるゴム遊具を新設する。

 これまではなかった公園の定番、シーソー、ブランコなども整備する。既存のコンクリート製の「大山滑り台」などは継続して活用し、遊具を取り囲むように埋設しているタイヤも残す。また、「タイヤ公園」としての思い出をとどめるため、開設当初の遊具配置図や歴史を紹介する案内板を設置する考えだ。

 市は整備事業者を入札で決め、年内にも工事が始まる見通し。市土木部緑化推進課は「地域の子どもたちの声を取り入れての再出発となる。人が集まり、ずっと親しんでもらえる公園としたい」としている。(今井正一)



◎函館で国際頭足類シンポ開幕

 日本で2回目、道内で初めての「国際頭足類函館シンポジウム」が10日、函館国際ホテルで開幕した。世界約30カ国からイカやタコの研究者約240人が集まり、250件の研究発表を行う。同時に始まった「科学者たちのイカタコ・コレクション展」、イカ画家宮内裕賀さん(29)=鹿児島市=の作品・グッズ展示即売会は一般公開している。

 国際頭足類諮問委員会(CIAC)が3年に1回開く国際会議で、日本開催は1991年の静岡県清水市(現静岡市)以来24年ぶり。開会式では委員長を務める桜井泰憲北大大学院水産科学研究院特任教授が「今回は間口の広いシンポになった。若い研究者の参加も多いので、素晴らしい発表をして新しい研究に向かってほしい」とあいさつ。「頭足類科学の最新の進歩」をテーマに、口頭やポスター発表を行った。

 イカタコ・コレクション展は、おもちゃや陶器、木彫など大小約60点が並ぶ。世界で唯一のMRI(磁気共鳴画像)でスキャンし3Dプリンターで再現した朱漆塗りのダイオウイカも。企画した米ミネソタ大美術学部の中島隆太准教授(44)は「イカ教(狂)の人たちが持ち寄ったレアグッズをぜひ見てほしい」と話す。約5メートルあるダイオウイカの魚拓は、12日のみ会場で一般公開する。

 宮内さんは2004年からイカだけを描く創作活動を続けており、今回は絵画やポストカード、マグカップ、小皿、リングを持ち込んだ。アオリイカをイカ墨で描いた作品(12万5000円)など見応え十分で、宮内さんは「イカが素晴らしいことを知ってもらえたらうれしい」としている。

 どちらも午前10時~午後5時、13日まで。

 このほか、12日午後1時半から市民講演会を同ホテルで開催する。入場無料。函館国際水産・海洋都市推進機構へファクス(0138・21・4601)またはメール(office@marineーhakodate.jp)で申し込む。(山崎大和)


◎まちセンで故木下順一さんをしのぶ企画展

 1962年から2012年まで通算536号を発行したタウン誌「街」の発行人で函館出身の作家故木下順一さんをしのぶ企画展が9日、函館市地域交流まちづくりセンター(末広町4)で始まった。多くの来場者が木下さんの足跡を振り返るとともに、市民に愛された名タウン誌を懐かしんでいる。15日まで。

 「街」は、函館で暮らす市井の人々から寄せられたエッセーや小説、インタビュー記事などから街の現在を毎月記録し続けてきた。木下さんの没後10年を機に、長女の渡辺絵理子さん(札幌在住)が呼び掛け人となって、同誌の編集室(元町2)が企画した。

 会場には編集室に残されているバックナンバーや、これまで同誌に登場したり、編集に関わった市民の写真など約100点が並べられている。

 また、7日に亡くなった作家宇江佐真理さんの追悼コーナーも設けられ、2007年秋号に記載されたインタビュー記事を読むことができる。

 14日午後2時からは渡辺さんと、同誌の編集に携わってきた太田誠一さんが「知られざる木下順一」と題したトークショーを行い、生前愛した曲をかけながら名編集者のプライベートなどを紹介する。

 編集スタッフとして関わった河田節さんは、木下さんについて「文学を志す人以外にも執筆者を求め、発掘するプロでもあった」と振り返る。佐藤靖子さんは「市民がつづった函館を見ていただきたい」と話し、来場を呼び掛ける。会場には、同編集室が13年6月に発行した記念誌「わが街 はこだてタウン誌50年」も並ぶ予定。入場無料。(半澤孝平)