2015年11月17日 (火) 掲載

◎28日からXマスファンタジー

 函館の冬を彩る「2015はこだてクリスマスファンタジー」(実行委主催)が11月28日~12月25日、金森赤レンガ倉庫群前で開かれる。5万球の電球で彩られた20メートルのクリスマスツリーが海上に浮かび、函館の夜を幻想的な光で包む。

 イベントのシンボルである巨大クリスマスツリーは、姉妹都市カナダ・ハリファックス市から贈られる「幸せを呼ぶもみの木」。色とりどりの電飾を施し、来場者を楽しませる。

 開会式の28日は午後6時のカウントダウンを合図に花火が打ち上がり、ツリーが点灯。同6時10分から特設ステージで、札幌出身のシンガーソングライターRihwa(リファ)さんのライブが行われる。

 ツリーの点灯時間は、午後4時半~同5時45分と同6時~午前0時(金、土曜、22~25日は午前2時まで)。毎日午後6時に点灯式を実施する。

 23、24の両日は「ファンタスティック・イヴ」、25日は「クリスマスナイト・セレモニー」が開かれ、打ち上げ花火や多彩なステージイベントで会場を盛り上げる。

 また、イベント期間中は毎日、会場内で地元の魚介や野菜を使った13種類のスープを1杯600円で提供する。JR函館駅と元町公園内の観光案内所で抽選券付き前売り券(2枚つづり1000円)を販売している。27日まで。

 問い合わせは、函館国際観光コンベンション協会内の実行委事務局(TEL0138・27・3535)へ。(金子真人)



◎五稜郭公園前電停の供用開始

 函館市企業局交通部は16日、改築工事を終えた市電五稜郭公園前電停の供用を開始した。白色の鉄製の外壁とガラス部分が交互に並ぶ洗練された雰囲気で、本町地区のにぎわい創出に向けた交通拠点としての役割を担う。

 日本デザイン振興会主催の本年度グッドデザイン賞を受賞した函館駅前電停と同規格。デザイン・設計は「ワークヴィジョンズ」(東京、西村浩代表)が手掛けた。湾曲した鉄板の組み合わせで「海風を受ける船の帆」のイメージや函館が培った造船技術が生かされている。

 函館駅前行き側の安全地帯は、従来の丸井今井函館店前から本町市場前に移動した。安全地帯幅は車いす利用が可能な1・5メートルを確保し、バリアフリー対応。夜間は照明で電停が浮かび上がるように見え、周辺の景観向上にも寄与している。

 供用初日に合わせて、同部の職員が電車利用者らにティッシュを配布し、従来と乗り場が変更となることなど新電停の完成を周知した。田畑浩文部長は「デザイン性に優れているだけではなく、バリアフリー化など機能的な電停となった。市電をこれからもっと活用してもらいたい」と話していた。(今井正一)



◎野村不動産、大門に大型商業施設計画

 野村不動産(函館市柏木町、野村辰男社長)が大門地区に、外国人観光客を主な対象とした大型商業施設の建設計画を進めていることが16日、分かった。最大12億円の事業費を投じ、ビルは6階建てを想定。ホテルや飲食・物販施設などの入居を予定しているほか、案内所を設置して海外客の回遊拠点とする狙いだ。外国人旅行客が多く訪れる京都などで行った現地調査を基に概要を正式に決定する方針で、2018年4月の開業を目指す。

 建設予定地は、高砂通りをはさんで大門横丁の斜め向かいの若松町18に位置する約1700平方メートルの同社所有地。現在は月極め駐車場として使用している。

 1・2階は免税対応の物販店や地元食材を使った料理を提供する店舗の入居を想定。小川佳也経営企画室長は「外国人客が好む食べ歩きができるような仕掛けにしたい」とする。また、フロアにコンシェルジュ(案内人)を配置し、観光拠点を目指すという。

 3階以上はホテルなどを計画。小川室長は「外国人旅行客のニーズを調査し、ゲストハウスや本格的なホテルなどあらゆる選択肢から検討したい」とし、ほかにオフィスなどの入居も視野に入れる。

 このほか、施設内には函館の歴史や文化を紹介するコーナーも開設する予定だ。野村社長は「旅行地の歴史や生活を知りたいという外国人のニーズは高い」と話し、市内小中学生の学習の場としての活用も検討しているという。「子どもたちが郷土に対する愛着を深め、さらに外国人と交流ができるという施設になれば」と展望を語る。

 同社は外国人のニーズなどを把握するため、経済産業省の補助事業を活用して東京や京都などで現地調査を行っており、今後まちづくり会社を設立して17年春をめどに建設に着手する考えだ。野村社長は「交流人口の増大は市の活性化につながる。既存施設や地元商店街とも連携し、地域全体で相乗効果を図りたい」としている。(山田大輔)


◎函館で北海道・北東北知事サミット

 北海道、青森、岩手、秋田の4知事による第19回北海道・北東北知事サミットが16日、ロワジールホテル函館で開かれた。水産業施策の充実・強化や整備新幹線の建設促進、地方創生の3項目を盛り込んだ国への提言を決定した。

 共通政策課題を話し合うため年に1回、各県持ち回りで開催している。今回は「北海道新幹線開業を契機とした交流拡大~地方への新しいひとの流れをつくる」をテーマに、開業で北の玄関口として注目される函館が初めて会場になった。高橋はるみ道知事、三村申吾青森県知事、達増拓也岩手県知事、佐竹敬久秋田県知事が出席した。

 水産業に関し、道南でも影響が懸念されるクロマグロの資源管理に取り組む漁業者への経営支援の強化を求めた。整備新幹線の推進では、新函館北斗―新青森間の万全の体制による開業と札幌までの早期完成、新函館北斗―東京間の全ダイヤ高速走行の実現を要望した。

 意見交換で、三村知事は「開業を勢いづけるためにも、北海道・北東北の縄文遺跡群の世界遺産登録の実現が重要」、高橋知事は「北海道新幹線の認知度を高める努力を続けることが道の責務だ」と述べた。また、道・北東北での広域観光ルートの共同PRや新幹線駅からの二次交通の充実、第三セクター鉄道の活性化に取り組むことを確認した。(山崎大和)