2015年11月25日 (水) 掲載

◎シャンメリー製造ピーク

 【七飯】あと1カ月でクリスマス―。飲料メーカーの小原(小原光一社長)で、クリスマスを盛り上げる炭酸飲料「シャンメリー」の出荷がピークを迎えている。七飯町中島の工場では、従業員が手を休めることなく箱詰め作業に追われている。

 商品名の由来は「シャンパン」と「メリークリスマス」を合わせた造語で、アルコール以外は極力シャンパンに近い風味で、道南のクリスマスシーズンを代表する商品の一つ。原料は横津岳の天然水に、液糖として道内産のジャガイモを使っている。

 ほど良い甘さに炭酸ののど越しが人気で、栓を抜くときの「ポンッ」という乾いた音も宴席を盛り上げる。

 シャンメリー生産は10月から本格化し、多い日で1日3万本、12月上旬までに計25万本を見込む。全10種で、9割が道内の量販店やスーパーに並び、1割が関東に出荷される。

 少子化の影響で生産量は例年より若干少ないが、同社の小原聡専務(57)は「従来の子ども向けとともに、料理に合う大人向けの高級感ある商品づくりにも力を入れている。飲酒運転撲滅の力にもなれれば」と話している。 (田中陽介)



◎新幹線開業イベントは「北斗おもてなし祭」

 【北斗】高谷寿峰北斗市長は24日の定例記者会見で、北海道新幹線の開業に合わせ来年3月26~31日に新函館北斗駅前で市が主催する開業記念イベントの概要を明らかにした。「北斗おもてなし祭」と題し、道南の食で利用客をもてなす。また、新駅の市観光交流センター内にオープンするアンテナショップの名称が「ほっとマルシェおがーる」に決まり、ロゴマークも併せて発表した。

 イベントは新駅の西側公園で開催。内容は北斗の特産品を使ったメニュー「ホッキ寿司(ずし)」「カキの浜焼き」「ホタテちゃんこ鍋」「和牛サイコロステーキ」を日替わりで振る舞う。開業日に道内出身のお笑いコンビ「タカアンドトシ」のトークライブを行うほか、渡島、桧山管内の各市町の出店者による飲食・物販ブースを展開する。道主催の「ウエルカム!!北海道ビレッジ」も同時開催される。

 アンテナショップ(100平方メートル)は市観光協会が運営し、約500品目を扱う。名称は公募で、遠くは名古屋市などから119点の応募があったという。高谷市長は「お客さまと地域住民が集う場所に、地元の魅力を実感してもらえる店になってほしい」と期待を込めた。 (山崎大和)



◎イルミナシオン映画祭シナリオ大賞、よしおさんグランプリ

 函館港イルミナシオン映画祭実行委員会は24日、「第19回シナリオ大賞」の最高賞(グランプリ)函館市長賞に、兵庫県西宮市のスポーツセンター指導員よしおよしたか(本名・謝花喜天(ざはなよしたか))さん(41)の作品「時子」を選んだと発表した。授賞式は12月4日に金森ホールで行われる。

 今年は全国から93作品が寄せられ、実行委が選考した10作品を荒俣宏さん(作家)、大森一樹さん(映画監督)、河井信哉さん(映画プロデューサー)の3人が18日、最終審査した。

 よしおさんの作品「時子」は、40歳の男女4人がマッチの炎から現れた不思議な少女「時子」にまつわる30年前の不思議な出来事を通して再び「生きる力」を分かち合い、人生に向き合うストーリー。函館大火などのキーワードも登場する。よしおさんは「受賞の一報に驚き、今はうれしさがこみ上げている」と喜んでいる。

 準グランプリは千葉県千葉市の太田野歩(のっぽ)さん(61)の「ブリキのジープ」が選ばれた。同大賞は函館の街から新しい映画や人材を全国に発信しようと、1996年度から続いている。 (半澤孝平)


◎観光情報サイト「はこぶら」、年間閲覧数 初の1000万回超え

 函館市の公式観光情報サイト「はこぶら」がこのほど、2015年の年間累計閲覧回数(ページビュー)が1000万回を超え、2008年の開設以来、初の大台を突破した。サイト運営会社は、来年3月26日の北海道新幹線開業に向けて各エリアへのアクセスガイド情報を充実させていく考えだ。

 同サイトは市観光部の委託を受け、市内本通のシンプルウェイ・グループ(阪口あき子代表)が運営。函館に住む10人の市民記者が執筆したイベント情報や最新ニュース、地域の魅力を紹介するコラムなどを掲載しており、毎月30本ほど新規記事が公開されている。

 近年はスマートフォン対応や外国語ページの拡充、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の活用などで閲覧回数を伸ばしており、昨年は累計870万回を記録。今年は11月6日に1000万回を突破した。同社では年間1150万回のアクセス数を見込んでいる。

 今後は新幹線開業を見据え、新幹線駅から各観光地までの2次交通や、まちあるきのためのコースマップ情報の充実化を目指すという。阪口代表は「どのシーズンに訪れても函館観光が楽しめるよう、地元ならではの視点を生かした魅力的な情報を発信していきたい」と話している。 (金子真人)