2015年11月7日 (土) 掲載

◎「ななみつき」初競り5万円

 七飯産のブランドリンゴ「ななみつき」の初競りが6日、函館市青果物地方卸売市場であり、きり化粧箱入り7玉が昨年と同じ5万円の高値で取引された。

 午前7時半に始まった初競りには、きり化粧箱(7、8、9玉)3ケース、段ボール化粧箱(8、9玉)10ケースの計13ケースが並んだ。東一函館青果の売り場には競り人の威勢のいい声が飛び、ほかのきり化粧箱は8玉4万円、9玉3万円で落札。丸井今井函館店、棒二森屋、かね万むさしや本店の店頭に並んだ。

 「ぐんま名月」という品種で、町果樹組合ななみつき部会(宮田宏之部会長、14戸)が基準に合った果実をななみつきとして出荷。2007年から町内で栽培がスタート、蜜入りで甘みが強くジューシーな果汁が特徴で、実は黄色で少し赤みが差す。

 JA新はこだて七飯基幹支店によると、今年は台風の影響で傷果が目立ち、製品率が低いというが、「糖度は問題なく、玉伸びもいい」としており、昨年を上回る7~8トンの出荷を見込んでいる。(山崎大和)



◎畑中さん、アマチュアのショパン国際ピアノコンクールで入賞

 市立函館病院の医師で、ピアニストの畑中一映(かずてる)さん(45)は今年9月、ポーランドのショパン音楽大学で開かれた「第3回アマチュアのためのショパン国際ピアノコンクール」(ワルシャワショパン協会主催)のファイナルに進出し、入賞を果たした。畑中さんは「ショパンに関して多くのことを学ばせていただいた。機会があればまた挑戦したい」と話している。

 「音楽で生計を立てていない者」をアマチュアと定義する同コンクールは、2009年から3年に1度開かれ、今回は世界各国から70人が応募した。9月7~12日の会期中、日本人6人を含む40人が1次予選に出場し、2次予選を経てファイナルには畑中さんと、東京の医師堀田晶子さんを含む8人が進出。優勝は米国人が飾ったが、畑中さんらはファイナル進出をもって入賞を果たした。

 畑中さんは、1次予選でワルツ作品18「華麗なる大円舞曲」とバラード第1番を、2次予選ではマズルカ作品59とバラード第3番を演奏。ファイナルでは、英雄ポロネーズ、ノクターン第5番、バラード第4番をそれぞれ披露した。演奏するたび、かつて師事した故遠藤道子さんの「ピアノはハートで弾くもの」という言葉を思い出したという。

 4歳からピアノを始め、現在は道南の演奏家集団「クレアシオン」の代表も務める。ワルシャワ滞在は2010年秋以来2度目で、ワルシャワ蜂起博物館などの施設見学を通して「ポーランドと日本との歴史的な深いかかわりも知り、今後もショパンを演奏する上で参考となった。ワルシャワの風景は北海道に似ていることも再確認でき、より親近感を持った」と話し、笑顔を見せる。

 共にファイナルに進出した堀田さんとはこれが縁となり、来年4月30日に東京・雑司ヶ谷でジョイントコンサートを行う予定。(半澤孝平)



◎函館市上半期、市税収入 順調に推移

 函館市の本年度上半期(4~9月)の現年課税分と滞納繰越分を合わせた市税収入率は、前年度同期比0・9ポイント増の58・4%、総額で183億892万円となった。市財務部は差し押さえなど滞納対策の強化による市民税、固定資産税などの収入が順調に推移しているためとしており、5期連続の収入率向上も見えてきた。

 同部税務室によると、本年度当初予算は前年度比7億2900万円減の313億8800万円と設定。昨春の消費税増税に伴う地方税法改正により法人税割の税率が下がったことや、固定資産税の評価替えなどを踏まえた。収入率は93・3%を見込んでいる。

 税収の柱となる市民税は、個人市民税で51億2933万円となり、収入率は前年度同期比0・4ポイント増の43・1%。昨年度は金融保険業や卸売小売業が調定額(現年課税分)の上位を占めた法人市民税は17億1131万円で、収入率は同0・3ポイント増の96・5%となっている。

 固定資産税は80億8030万円で、収入率は同1・3ポイント増の61・1%。軽自動車税が4億4932万円で、収入率も同2ポイント増の92・2%と、ほとんどの科目で順調に推移している。

 市は誠意が見られない滞納者に対する差し押さえの強化や夜間催告の実施など各種対策を強化。上半期の差し押さえ件数は13年度599件、14年度1054件、本年度839件と推移しており、本年度は2億524万円徴収している。

 また、13、14年度で徴収担当職員を増員し、現在は職員5人が各部局と連携して収入率向上に努めている。同室は「適正課税を第一に、継続して滞納対策の強化に取り組みたい」としている。(蝦名達也)


◎ハンドインカレ、函館アリーナで開会式

 高松宮記念杯男子第58回・女子第51回全日本学生ハンドボール選手権大会(日本ハンドボール協会、全日本学生ハンドボール連盟主催、函館新聞社など後援)の開会式が6日、函館アリーナで開かれた。全国から男女各32校が出場し、11日までの期間中、熱戦を繰り広げる。

 函館開催は8年ぶり4回目。全国8ブロックの学連からは選手2200人に加え、関係者らも含めて約3000人が来函。地元からは函大が出場し、好成績が期待されている。

 開会式では函館市出身のピアニスト伊藤亜希子さんが選手団入場の際の伴奏などを担い、アトラクションではショパン作曲の「幻想即興曲」を披露。優雅な調べで大会に花を添えた。(小杉貴洋)