2015年12月15日 (火) 掲載

◎新駅舎に胸躍る 新函館北斗・木古内で見学会

 【北斗、木古内】JR北海道は13日、来年3月26日に開業する北海道新幹線の新函館北斗、木古内の両駅で市民向けの見学会を開いた。完成目前の駅舎内を訪れた見学者は、新幹線時代の到来を実感し、真新しい設備に胸を踊らせていた。

 ○…新函館北斗駅の見学会には約900人が参加し、天井に道南スギを使ったエントランスやホームに設置された駅名標などを写真に収めていた。

 参加者は正面玄関から改札口がある2階にエスカレーターで上り、発券機やみどりの窓口が置かれるスペースなどを見学。ホームでは線路や行き先表示が木古内のみの駅名標を眺め、開業への期待を膨らませた。

 北斗市の特産品マルメロやホッキを使った商品の販売、市のキャラクター「ずーしーほっきー」との撮影会、新幹線の概要を伝えるパネル展なども行われた。

 母親と参加した函館青柳小4年の五十嵐壮吾君(10)は「駅の中はきれいでとても大きい。新幹線が来たら東京に遊びに行きたい」と笑顔で話していた。(金子真人)

 ○…木古内駅の見学会は、伝統芸能「みそぎ太鼓」の勇壮な音が響く中スタート。駅舎を一目見ようと、町民ら約700人が訪れた。

 新幹線の改札口を通った見学者は、エスカレーターで「新函館北斗方面」と表示のある12番ホームへ。駅名表示板やホーム柵などの前では記念撮影する姿が多く見られた。家族と訪れた町内の小林沙織さん(37)は「いよいよ新幹線が開業するというワクワクした気持ちになりました」と興奮した様子で話していた。

 一般公開に先駆けて行われた報道関係者向けの見学会で、及川孝開業準備駅長は「渡島西部と東京が1本でつながる。道内外や外国から訪れる観光客をおもてなしの心で迎えたい」と抱負を述べた。(山田大輔)



◎ガラナ飲んで受験うか~る 小原とイカール星人がコラボ

 飲料メーカーの小原(七飯町中島、小原光一社長)は、函館の人気キャラクター「イカール星人」が受験生を応援するために変身した「うか~る星人」とのコラボレーション商品を、来年1月4日から期間限定で販売する。

 函館侵略をもくろむイカール星人が受験生の健気に頑張る姿に感動し、この時期だけうか~る星人に変身する。

 コラボ商品の「合格祈願うか~る星人ガラナ」は同社の主力商品「コアップガラナ」に比べ、眠気を覚ます効果があるとされるカフェインを1・7倍増量した。今年1月に初めて販売し、7500本が完売。今回は1万本を製造する。

 14日、函館朝市えきに市場内にある「イカール星神社」で合格祈願祭があり、イカール星人をプロデュースする「シンプルウェイ」(函館市本通1)の阪口あき子社長(42)と小原社長(64)が出席。イカール星人が祝詞を上げ、原料のガラナエキスに「宇宙の神秘のパワー」を注入した。

 小原社長は「ガラナを飲んで集中力を高め、一人でも多くの受験生に合格してもらいたい」、阪口社長も「普段は悪者のイカール星人も応援しているので頑張ってほしい」と話している。500ミリペットボトル入り。道南の主要スーパーで、160円前後で販売される。(金子真人)



◎積雪30センチ程度は支障なし ドクヘリ冬期間の離着陸場所

 函館市病院局は14日、道南ドクターヘリの運用にかかわり、降雪期も大きな支障は出ないとの認識を示した。市内の離着陸場所(ランデブーポイント)は97カ所中、常時の除雪が見込まれるのは2カ所にとどまるが、30センチ程度の積雪までは着陸は可能だとした。藤田公美管理部長は「ポイントが搬送先病院の近くにあることは理想。積雪時のポイント確保について、民間所有地の利用を含め、関係機関と協議していきたい」と述べた。

 市議会第4回定例会一般質問で、小林芳幸氏(公明党)の質問に答えた。

 ランデブーポイントは市内97カ所など、全18市町で計292カ所。各市町では最低限のポイントの除雪体制を確保しているが、函館で着陸に支障のない常時除雪が見込まれるのは、陸上自衛隊函館駐屯地と函館空港の2カ所のみとなっている。

 そのほかは大半が学校グラウンドで、藤田部長は常時の除雪体制について「十分とは言えない」とした一方、「救急車が近くまで行けるところであれば、常時の除雪体制がなくても使用できる場合がある。今年2、3月程度の積雪なら大きな障害にはならない」と述べた。

 道南ドクターヘリは2月16日から11月末までに260件の要請に対し、221件出動した。市立函館病院への搬送が53%で「トラブルもなく運用は順調」とした。札幌医科大学からの医師の応援派遣回数が当初の月6回から10月以降は4回となり、圏域内病院の協力での運用が充実しつつある。(今井正一)


◎新幹線開業100日前イベント 好感触高まる機運

 函館市は、12、13の両日、金森ホール(末広町14)などで実施した北海道新幹線開業100日前カウントダウンイベントの来場者数をまとめた。同ホールでのイベントには2日間で約8000人が来場。東北の食や芸能を中心としたイベントに大きな関心が寄せられた。市企画部は「イベントは回数を重ねるごとに反応が良くなり、新幹線開業への機運が高まりつつある」としている。

 市や経済界でつくる実行委が主催し、昨年10月のキックオフ以降、開催してきたカウントダウンイベントは今回が最終回。市企画部新幹線開業イベントプロジェクトチーム(PT)によると、12日は4600人、13日は3450人が来場し、ほぼ見込み通りの入りとなった。

 同PTは「初日は開館と同時にステージ前の座席が埋まり、郷土芸能が人気だった。PRブースのパンフレットの持ち帰りも多く、開業で近くなる東北への関心が高い」とする。13日は、はこだてクリスマスファンタジー点灯式でもPRを行い、暁月めぐみさんのライブなどで盛り上げた。

 同実行委主催の次回イベントは、来年3月26、27日にJR函館駅周辺で開催する「祝!北海道新幹線開業 つながるニッポン祭り」となる。北海道から九州・鹿児島まで新幹線のレールで結ばれることを記念し、函館のグルメや全国のラーメン、郷土芸能で観光客を歓迎する考えだ。同PTは「多くのお客様をお迎えして、北海道新幹線の開業と函館の魅力をPRするため、準備を進めていきたい」としている。(今井正一)