2015年12月2日 (水) 掲載

◎ニホンザルが露天風呂に

 湯川町3の函館市熱帯植物園(笠井佳代子園長)で1日、冬季恒例の「サル山温泉」が始まった。同園の人気スポット「サル山」のニホンザルが露天風呂を楽しむ姿を見ようと、市民や観光客でにぎわいを見せている。

 1971年から毎年12月ごろになると、市から供給される源泉をくみ上げている。初日からサルは身を寄せ合い、うっとりした表情で入浴し、たがいに毛づくろいなどして楽しんだ。東京からの観光客篠原勇さん(31)は「湯につかった表情が人間らしくてかわいいですね」と話していた。

 笠井園長は「摂氏30度台では入らないので、41度前後に保っている」と話す。11月25日に亡くなったサル山の長老「バアチャン」が温泉好きだったことから、「慕われていたバアチャンの定位置に誰が来るかで、次のリーダー的存在が占えると思う。観察していきたい」としている。

 サルの温泉入浴は来年5月5日まで。(半澤孝平)



◎市内タクシー会社、定額制導入へ

 来年3月26日の北海道新幹線開業に合わせ、道南ハイヤー(桔梗2、加納康史社長)など函館市内のタクシー会社数社が、新函館北斗駅と市内を定額料金で結ぶタクシーを運行する。桔梗ハイヤー(桔梗3、横田有一社長)は同駅に加え、函館空港を発着する定額制タクシーを来年1月から導入する予定で、新幹線開業まで3カ月余りとなり、観光客らの取り込みに向けた各社の新サービス開発が盛んになっている。

 道南ハイヤーが道運輸局に提出した運行計画によると、運賃は同駅を起点とし、市内を5地区に分けて設定。小型タクシー1台当たりの料金は、本町・五稜郭地区が4500円、ベイエリアや湯の川温泉が5000円などとなっている。全85台の車両で対応に当たる計画で、佐々木龍也常務は「ピーク時で1日5~10台の利用を目指す」とする。

 桔梗ハイヤーと子会社の東海ハイヤーは、新函館北斗駅と函館空港の2カ所を拠点とする定額制タクシーを導入する。同空港からの主な運賃は、桔梗地区が3000円、大沼が1万円。同社の顧客は桔梗や七飯エリアの住民が多く、吉田健蔵常務は「観光客はもちろんだが、市民の需要も一定程度見込める」と期待する。同駅からの料金体系は、道南ハイヤーと同様となる見通し。

 このほか、函館タクシー(日乃出町、岩塚晃一社長)やモーモータクシー(豊川町、小川司社長)など数社も、定額制タクシーの導入を検討しており、各社とも利用は完全予約制とする方針だ。

 ただ、一部関係者は「定額タクシー導入への取り組みが業界全体で遅れた。新幹線開業ブームによる需要の取り込みを逃す可能性がある」と指摘する。各社はPRに向けた準備を急いでおり、ホームページの更新のほか、車両に貼るステッカーやパンフレットを作成し、市民や観光客の取り込みを狙っている。(山田大輔)



◎函館市、宅建、市町連の3者が町会加入協定締結

 函館市(工藤寿樹市長)、北海道宅地建物取引業協会函館支部(中澤郁雄支部長、179社)、函館市町会連合会(新谷則会長、182町会)の3者は1日、町会への加入を促進する協定を結んだ。

 協定は、同函館支部が地域コミュニティーの中心となる町会の会員減少を防ぐため、同函館支部に加盟する不動産業者が、物件契約時に新規入居者へ町会加入を呼び掛ける。加入希望者には「町会加入取次連絡票」を配布し、市町連を通じて各町会へ連絡する。

 締結式は市役所で行われ、工藤市長と中澤支部長、新谷会長が出席し、協定書に調印した。工藤市長は「町会には地域福祉、防犯、交通安全、環境整備などさまざまな協力をいただいている。マンションやアパートの人たちへの勧誘が難しい中で、宅建協会の協力があればスムーズにいくと思っている」と述べた。新谷会長も「われわれも努力して協力し、相当な成果を期待している」と話し、中澤支部長は「加入促進に大きな影響を与えられるようにしていきたい」と意気込みを語った。

 市町連によると、2005年度に68・8%(9万2928世帯)あった加入率は、10年度63%(8万7068世帯)、15年度57・9%(8万369世帯)と、毎年約1%ずつ減少し、町会役員の高齢化や町会運営費の減少などが問題になっていた。(能代俊貴)


◎「終活センターれいんぼー」発足

 行政書士や葬儀業者ら専門職が連携し、「終活」に関わるサービスをワンストップ窓口で一体的に行う団体「終活センターれいんぼー」がこのほど、函館に発足した。終活全般の相談対応や利用者のニーズに応じて専門職につなぐなどのサポートをするほか、講座やイベントを開き、終活の啓発もしていく。発足を記念し、4日午後6時からサン・リフレ函館(大森町2)で無料セミナーを開く。(鈴木 潤)

 メンバーは代表の石川秀行さん(北斗市)と石原一史さん(函館市)の行政書士2人に、葬儀会社「典礼舎」(八雲町)専務で、1級葬祭ディレクターの打田智明さん、清掃管理業TSCテスコ統括部長で、遺品整理担当の成田知哉さん。

 もともと石川さん、石原さんの2人で「相続アシストセンターれいんぼー」を立ち上げ活動していた。相続・遺言や葬儀、遺品整理など多岐にわたる事項を一手に引き受け、専門職につなぐことが利用者のサービスにつながると考え、交流のあった打田さん、成田さんに声を掛けて組織を立ち上げた。

 石川さんは「複数の専門職の連携で相互の業務や知識を補完し合い、さらに個々のネットワークを生かすことで効率的なサービスができる」と話す。

 今後、定期的に終活セミナーを開催するほか、葬儀・法要体験会なども企画していく考え。

 4日の記念セミナーでは、「身近な終活あれこれ」と題して、4人による講演のほか、無料相談会(午後7時半~同8時半、予約不要)もある。

 セミナー開催前の午後3時~同5時半にも相談対応する(要予約)。

 問い合わせは石原行政書士事務所(☎0138・84・8248)へ。