2015年12月24日 (木) 掲載

◎軟白ミツバの出荷最盛期

 【知内】年末年始の食材に欠かせない「軟白ミツバ」の出荷作業が、町内で最盛期を迎えた。町みつば生産組合(森永彰組合長、4戸)は20日から、札幌や函館、東京へ出荷を開始している。

 軟白ミツバは芳醇で、やわらかい口当たりとシャキシャキの歯ごたえを味わえる。6月に種をまき、11月下旬に根を掘り起こし、温度管理が徹底したビニールハウス内で育てる。

 町森越にある森永組合長(60)のハウス2棟では連日、約40センチに成長したミツバを丁寧に鎌で刈り取っている。別のハウスでは、パート主婦ら生産者14人が水洗いや選別、35グラムずつに袋詰めをする作業を分担して行う。

 28日まで続き、JA新はこだて知内基幹支店によると、年内の出荷量は3・8トン(約1700万円)を見込む。森永組合長は「気候の影響が少なく、昨年より良い出来栄え。ぜひ食べて」と話す。(斎藤彩伽)



◎前浜の海の幸に舌鼓

 【北斗】上磯郡漁協(本所・知内町、山崎博康組合長)は23日、北斗漁港内(飯生1)に新設した直営のイートイン型直売施設「貝鮮焼 北斗フィッシャリー」をオープンした。初日から多くの地元住民らが訪れ、津軽海峡の荒波が育んだ貝類を蒸し焼きにして堪能した。

 北海道新幹線開業による観光客増を見据え、新たな食の拠点施設として整備した。開店に先立ち、山崎組合長が「前浜で捕れた貝類を少しでも安く提供したい。精いっぱいおもてなしをするので、再度利用してもらえればうれしい」とあいさつ。市石別漁火太鼓クラブ8人が勇壮な演奏を披露し、オープンに花を添えた。

 メニューは、通常より50円値引きして貝鮮セットA(知内カキ殻付き10個)が1150円、同B(峩朗(がろう)ガキ殻付き4個、ホッキ1個、ホタテ1枚)が1100円など。収容人数は72人。

 函館市日吉町の無職勝又敏さん(79)は「鉄板で蒸し焼きにすると、特においしい。これまで知内までカキを食べに行っていたので、近場に食べられる施設ができてうれしい」と話していた。

 午前11時~午後4時。月曜定休(月曜が休日の場合は翌日)だが、28日は営業。年内は29日まで、年明けは1月5日から営業する。問い合わせは同店(☎0138・73・0700)へ。(山崎大和)



◎17年9月、全国レク大会開催へ

 全国のレクリエーション活動関連団体が一堂に集まり、日頃の運動や研究の成果を発表する「全国レクリエーション大会」(日本レクリエーション協会など主催)が、2017年9月15~17の3日間、函館市で開催されることが決まった。函館が会場となるのは、青函トンネル開通を記念して行われた1988年以来29年ぶり。参加者約1万人、期間中延べ2~3万人が道南地域を周遊する大規模コンベンションで、市を中心としたにぎわい創出や経済の活性化が期待される。

 同大会は、生涯スポーツや福祉分野など多岐にわたるレクリエーションの普及などを目的とする国内最大のレクイベント。他の大会ではペタンクやタッチラグビー、スポーツ吹き矢などの交流会や体験コーナーを設けているほか、ボランティア活動研究や障害児の体づくりなど、地域の特色に合わせた研究発表も行っている。

 17年の大会は「第71回全国レクリエーション大会in北海道」と銘打たれる見通し。開催地は都道府県単位で決定するもので、道内では1950年の帯広開催をはじめ、60年は札幌、88年に函館が会場となっている。全国大会はおおむね20競技、30の研究フォーラムを基本としているが、函館大会に向けては現在、種目別の全国交流大会16件、特別協賛行事7件を検討。フォーラムは50件を予定している。

 総合開会式や参加人数が多い種目などは函館アリーナ(湯川町1)を会場に想定。このほか市内公共施設や大学、近隣の北斗市、七飯町の施設の利用も視野に入れ調整している。

 函館レクリエーション協会事務局は「函館の観光地や歴史を知ってもらうためにもウオークラリーを実施できれば」とし、「市内外の多くの人たちが交流し、レクの楽しさを知ってもらいたい」と話している。(蝦名達也)


◎対策効果額9億6000万円 函館市行革プラン

 函館市は「行財政改革プラン2012」の施策の進捗状況をまとめた。全91の取り組み項目のうち、27項目が計画の達成を示すA評価、52項目がおおむね順調に進捗しているとするB評価だった。前年度と比較した対策効果額は約9億6000万円となったが、人事・給与制度の見直しによる効果が当初の見込みよりも下回った。

 行革プランは12~16年度を計画期間に、基金(=貯金)の取り崩しに依存しない財政運営の確立を目的としている。評価項目は、「市役所の意識改革」(10項目)と「抜本的な財政改革」(81項目)。このうち、13年度中に7項目の取り組みが完了している。

 重度身体障害者等タクシー料金助成制度は、14年度に所得要件を導入する計画だったが、財政的な効果が見込めないことから引き続き検討を継続するとし、C評価となった。官民の観光機能を一元化する「函館観光センター(仮称)」の開設は事業内容を変更。本年度に函館駅観光案内所を改装し、機能拡充を図った。

 また、社会福祉施設への下水道使用料減免制度は、全額を免除している学童保育所や地域共同作業所などの対象範囲、減免額の見直し検討を進めている。当初計画より進捗が遅れているためC評価とした。

 プランの経過は、工藤寿樹市長ら特別職による市行財政改革推進統括会議に報告。21日に市役所で開いた民間有識者らによる市財政再建推進会議で、奥平理委員長は「プランの進捗はおおむね順調だが、若干遅い部分がある」と指摘。高橋良弘総務部長は「計画を達成できるよう引き続き行財政改革を進めていく」と述べた。(今井正一)