2015年12月27日 (日) 掲載

◎帰省ラッシュ 笑顔で再会

 年末年始を古里で過ごす人たちの帰省ラッシュが26日に始まり、函館空港やJR函館駅でも大きな荷物を抱えた帰省客で混み合い、家族との久しぶりの再会に笑顔があふれた。

 函館空港は、東京や関西からの国内線はほぼ満席の状態。羽田便と名古屋便の到着が重なった正午すぎには国内線到着ロビーは出迎え客らで混雑し、大きな荷物を持った家族連れのほか、外国人観光客の姿も目立った。

 東京都板橋区の安田晴人君(11)=小6=は千葉県に住むいとこの松江紗奈さん(11)=小5=、志歩さん(9)=小3=と3人で羽田から到着。来年1月5日まで八雲町の祖父浅井久司さん(67)宅に滞在する。安田君は「3人で来るのは3回目。スキーや雪遊びを楽しみにしてきた」と話し、浅井さんは「会うのは夏以来ですが、大きくなっていますね」と喜んだ。

 航空各社とも、羽田便を中心に本州からの路線は年内いっぱい混雑が続く。年明けは2日からUターンが始まり、6日ごろまで予約で埋まっている。

 函館駅も、新青森や札幌から到着する特急が満席になるなど混雑が続いた。札幌の看護師清水由妃さん(37)は、長男遥仁君(3)を連れて函館の実家に帰省。「休みの半分は函館で、半分は夫の実家(根室)で過ごし、孫の成長を見せたい」と話していた。

 JR北海道函館支社によると、帰省客による新青森、札幌からの特急利用は29日がピークだという。(今井正一、山崎大和)



◎歳の市で迎春準備

 露店で正月飾りなどを売る毎年恒例の「歳の市」が、函館市内3カ所で開かれている。色鮮やかな縁起物が所狭しと並び、一足早く新春ムードが漂っている。

 函館歳の市商業協同組合(柴田任弘(たかひろ)組合長)に加盟する6店が松風町(大門グリーンベルト)、中島町(中島廉売)、湯川町(湯倉神社前)に軒を連ねる。

 松風町には2店が並ぶ。柴田組合長の店では、しめ飾りやまゆ玉、縁起物など約1000点を用意。午前中から買い求める常連客でにぎわいを見せた。柴田組合長(75)は「『元気だったか』と声を掛け合うのが楽しみ。各店が頑張っているので、多くの人に足を運んでもらいたい」と話している。

 各店の営業は午前7時~午後5時半ごろ。31日まで。(稲船優香)



◎函館空港、国際線ビル改修へ

 函館空港ビルデング(水島良治社長)は海外便の利用客急増を受け、来年3月に国際線ターミナルビルの改修に着手する。保安検査場や免税店などを拡張し、狭あい化の解消や旅行客の利便性を図るのが狙いで、2017年1月の完成を目指す。

 平屋一部2階建て、延べ床面積約3000平方メートルの現在のビルを一部増築するほか、レイアウトを大幅に見直す。離発着時の混雑が課題となっていた1階の出発・到着ロビーは約1・5倍の550平方メートルに拡張。保安検査場は約2・2倍の約80平方メートルとし、検査機器の増設も視野に入れる。

 入国審査場は40平方メートル増床。手続きのブースを3つ増やし、最大8カ所で対応できるようにする。

 2階部分は、免税店のスペースを約3・4倍の260平方メートルに拡大。人気の菓子など品ぞろえを強化し、売上増を図る。改修工事に伴い、ビル内2階の同社事務室は1階に移転して面積を縮小。1階の貸室を廃止する。

 函館空港の国際線は94年に開設。改修は大韓航空のソウル線就航に合わせて実施した07年以来となる。海外便の新規就航を背景に、14年の乗降客数は16万1983人と過去最多を記録。来年1月下旬には北京首都航空の杭州線が就航するなど、今後も利用増が見込まれる。

 同社は「今後も需要に応じて国内、国際線の改修を検討し、魅力ある空港作りをしたい」としている。(山田大輔)


◎さあシーズンイン 函館七飯スノーパークオープン

 【七飯】函館七飯スノーパーク(東大沼666)が26日、道南のスキー場のトップを切ってオープンした。気温の高い日が続いた影響で当初の予定から約2週間遅れた中、町内外から親子連れなど約200人が足を運び、初滑りを思い思いに楽しんだ。

 26日までに降った自然雪と人工降雪機により、約40センチの雪が積もり、初心者向けの小沼コース(約1キロ)が滑走可能に。オープン初日は家族客や友達同士での一般客でゲレンデはにぎわいを見せたほか、小学生や幼児を対象としたスキー教室も開かれた。

 随時、駒ケ岳を一望できる約2キロのしらかばコースなど、全8コースのオープンを目指す。今年はオープンが延び、シーズン券や割引1日券の払い戻しも数件あった。同パークの佐川大蔵係長は「昨年よりも大幅な遅れで迷惑をかけたが、年内にオープンを迎えることができて良かった。雪質には少し物足りなさがあるが、ゲレンデで思い切り楽しんで欲しい」と話していた。

 森町から親子で来場した角野洋さん(42)は「まだ1コースのみだが、待ち遠しかったので本当に楽しい」と話し、泰知君(9)も「今年はたくさん練習して上手に滑りたい」と笑顔を浮かべていた。

 営業は来年3月27日まで。通常は平日午前9時~午後5時。金・土・日・祝前日は午前9時~午後10時。31日のみ午後5時まで。料金は1日券(午前9~午後5時)が一般4300円、小学生1000円、中高校生と55歳以上は3300円。問い合わせは同場(☎0138・67・3355)へ。(毛利祐一朗)