2015年1月2日 (金) 掲載

◎江差の棚田さんがこだわりの自家製羊肉生産

 江差町の高級宿「江差旅庭群来(くき)」を経営する棚田清さん(73)は、直営農場・拓美ファーム(厚沢部町美和)で、こだわりの羊肉を生産している。市場には出回らず、宿の利用者しか堪能できない極上の自家製羊肉だ。かむほど味わい深くなり、脂もおいしいと評判で、着実にファンを増やしている。

 同ファームでは羊肉のほか、地鶏、卵、野菜を生産し、宿は地産地消の料理が売り。棚田さんは2009年5月の宿オープン時から、羊をメーンメニューに据えようと考え、従来の概念を塗り替える羊肉生産を実現した。

 現在はサフォーク種10頭を飼う。羊肉は1年未満の子羊をラムと呼び、棚田さんは10カ月以上肥育することでうま味のある肉に仕上げている。また、30年以上研究して試行錯誤の末にたどり着いた餌は牧草に加え、大豆やコメも与えることで「理想とする肉質に近づくことができた」と棚田さんは手応えを話す。

 宿では羊肉を塩、こしょうで味付けして焼き上げ、ステーキとして提供。食べた人は「こんなにおいしい羊肉は初めて」と口をそろえ、これを目当てに本州からこれまで19回宿を利用した客もいるという。

 羊を1頭出荷しても生肉として利用できるのは6割程度で、首やスネなど硬く肉に向かない部位が残る。そこで、これらをミンチ状にしてウインナーソーセージなど加工品の試作も進めている。新年度には、敷地内に加工場を整備し6次産業化を推進する計画もある。

 宿の利用者は年間1600人に上り、7割が関東からだ。棚田さんは「北海道新幹線が開通すれば、関東から来るお客さんはもっと増えるだろう。道南の要となる食の分野は高付加価値化・差別化が欠かせないので、今後も挑戦を続けたい」と意気込んでいる。(山崎大和)



◎正月返上で受験勉強

 正月も受験対策—。年明けに2015年度入試を控えた函館・道南の小・中学生が、学習塾での受験勉強に励んでいる。志望校合格に向け、受験生は真剣な表情で試験対策問題に打ち込んでいる。

 学習塾大手の北大学力増進会は12月31日から3日間、函館・近郊の4会場で「正月特訓講座」を開講。小学6年生、中学3年生計100人がオリジナルテキストを使い、対策に力を注ぐ。通常の冬期講習も始まっており、受験生のサポートは万全だ。

 重要な3日間が始まった初日、函館美原本部(美原1)では、午前9時半から公立高受験対策がスタート。ハイレベルコースの教室で、足立憲裕函館本部長が「不得意分野や難易度の高い問題に挑戦することで、今後の勉強に役立ててほしい。正月特訓を受ける生徒はさほど多くないので、頑張っていこう」と激励。講師が早速、数学の授業を展開した。

函館では、7日に道教育大附属函館中、8日に函館ラ・サール中の入試があり、道内の公立高一般入試は3月4日に行われる。(山崎大和)



◎ねばねば本舗が福袋販売

 道南産品アンテナショップ「フードカンねばねば本舗」(函館市若松町19、田中理絵店長)は3〜5日、ガゴメ製品など16点を詰め合わせた福袋を2015円で売り出す。3日間で限定10個(先着順)。

 昨年に続く2回目の企画。中身はがごめ刻み昆布、函館がごめとろろ、がごめ昆布しょうゆ、早煮こんぶ春一番、干し王様しいたけ、甘吹雪げんこつなどで、6000円相当の商品が入る。営業は午前10時〜午後6時。問い合わせは同店(TEL0138・27・4777)へ。

 「昨年も10個限定で初日に売り切れたので、早めに購入を」と田中店長。新年はコンブを食べて「よろこんぶ」—。