2015年1月16日 (金) 掲載

◎寒中みそぎ マグロ女子も熱視線 日帰りツアー4町満喫

 道南と青森県の女性でつくる「津軽海峡マグロ女子会」(通称・マグ女(じょ))が15日、渡島西部4町を巡る日帰りバスツアー「運気アゲアゲ 道南おもてなしツアー」を実施した。39人の男女が参加し、木古内の「寒中みそぎ祭り」や郷土芸能の「松前神楽」を堪能した。

 同会は2016年3月に控える北海道新幹線開業を見据え、青函地域の魅力を発信しようと昨年3月に発足。同9月に初のイベントとして津軽半島おもてなしツアーを開催、道南での実施は今回が初めて。今後、下北半島でのツアーも計画している。

 ツアーは午前8時に函館駅を出発し、フェリーターミナル、木古内駅で青森側の参加者らと合流。木古内では寒中みそぎを見学後、マグ女メンバーがツアー参加者と共にイベント会場のステージに上がり、会の活動をアピールした。

 青森側代表の島康子さんは「マグロのように寝ているときも泳ぎ続けて、いろいろなことにチャレンジしていく。津軽海峡圏をみんなで盛り上げていこう」と元気いっぱいにあいさつ。道南側代表の杉本夏子さんも「青森側と良い意味で戦って盛り上げていきたい」と続けた。

 ツアー参加者は、知内で恋愛運を上げる琥珀ペンダントづくり、福島で松前神楽の見学、松前で歴史ガイドによるまち歩きも楽しんだ。(金子真人)



◎情報共有体制へ 新幹線連絡会議が発足

 2016年3月の北海道新幹線開業を見据え、各地域の情報共有体制を構築する「北海道新幹線開業 青函圏・みなみ北海道連絡会議」が15日、発足した。道南をはじめ、青森県や胆振管内などから担当者が集まった。3月をめどに各地域のイベント情報を集約し、ホームページ、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)を活用して情報発信を進める方針で、広域での地域間連携強化を確認した。

 絡会議は各地域間の情報共有、観光事業者や旅行客に向けた情報発信を強化。新幹線開業に向けて取り組む各地域間でイベントの内容調整、連携を図ることで、広域的な周遊を促進することが期待される。3月にもホームページを立ち上げる。

 初会合には函館市と青函圏観光都市会議を構成する青森、弘前、八戸3市の担当者、道南の3つの新幹線開業関連の協議会担当者、胆振・日高地域戦略会議事務局を担う室蘭市など4市、函館商工会議所、函館国際観光コンベンション協会関係者が出席。青森県むつ市の担当者も同席した。事務局は函館市に置き、片岡格副市長を座長とした。

 片岡副市長は「地域間の連携をさらに深め、事業の調整や充実を図り、多くの方々に我々の取り組みを総括的に紹介していきたい」とあいさつ。各参加者から2015年度に予定される取り組みやイベント内容が報告された。函館市は6月以降に開催する開業前イベントや、グルメサーカスといった既存の集客イベントを紹介し、新年度に予定するプロモーション活動への相互参加を呼び掛けた。

 出席した登別市の担当者は「広域の連携で周遊ルートの構築も他地域と協力して進めたい。情報発信もより強力にできるようになる。新幹線開業で函館から観光客を呼び込みたい」と話していた。(今井正一)



◎函館空港 国際線 昨年最高16万人

 函館空港の2014年1〜12月の国際線の乗降客数が前年比28・4%増の16万1983人となり、過去最高となったことが15日、国交省函館空港事務所のまとめで分かった。台湾・台北線が12年秋の定期便就航以来、年々利用を伸ばしており、全体を押し上げた。同路線の増便をはじめ、中国やマレーシアからチャーター便が運航されるなど、国際線をめぐる環境は大きく変化した。

 同空港の搭乗客数は02年の243万人をピークに減少。07年に200万人台を割り込み、東日本大震災があった11年には139万人まで落ち込んだ。12年からは回復傾向を続け、14年は同3・5%増の168万6751人に増加。3年連続で前年を上回った。

 国際線は、かつてはユジノサハリンスク線や韓国・仁川線があったが、廃止・運休で利用者が減少。ただ、台湾の航空会社2社が定期便の運航を開始した12年秋を境に増加に転じた。エバー航空は14年に週4便に増やしたほか、今年3月末には毎日運航を開始する。「北海道、函館の人気は依然根強く、今後も需要が見込める」とする。

 ほかにも11月に中国・天津から、12月にはマレーシア・クアラルンプールからのチャーター便が運航され、増加に寄与した。函館市港湾空港振興課は「台北線の増便をはじめ、東南アジアのほかの都市からの就航も目指しており、国際線のプラス材料は多い」と今後に期待する。

 一方、国内線は伸びが鈍化。同1・4%増の152万4768人だった。主力の羽田線は同0・1%減の114万518人に減少した。日本航空函館支店は「前年は函館競馬の長期開催など大きなプラス要因があり、その反動がみられた」とした。


◎受験のお守りに「すべり止め砂」 川村組土建が配布

 函館市の川村組土建(川村宏人社長)は15日、アクロス十字街(市水道局)前で、合格祈願「すべり止め砂」の配布専用箱を設置した。凍結路面にまく滑り止め用の砂を、“すべらない”お守りとして希望者に無料で配布している。

 道路の維持除雪作業を請け負う同社が地域貢献の一環として2006年に始め、今年で10年目を迎えた。せたな町産の砂を、学問の神様・菅原道真公を祭る矢不来天満宮(北斗市)で祈とうし、ご利益があるよう願いを込めた。

 受験に“敗れる”ことがないように、丈夫なチャック付きポリ袋(4㌢×5㌢)を使用し、1袋に2〜3㌘の砂が入る。配布専用の箱には300個ほど入っており、自由に持ち帰ることができる。計2000個がなくなり次第、終了する。

 同社の山田亘工事主任は「インフルエンザも流行しているので体調に気をつけて、無事合格するように願っています」と利用を呼び掛けている。(能代俊貴)