2015年1月4日 (日) 掲載

◎新成人、決意新た…木古内で式典

 【木古内】町の成人式が3日、渡島・桧山管内のトップを切って町中央公民館で開かれた。対象者62人のうち39人が出席。華やかな振り袖やスーツ姿で式典に臨んだ新成人は大人の自覚を新たにした。

 式辞で大森伊佐緒町長が「これから大人としてゴールの見えない長い人生が始まるが、たくさんの障害物から目をそらすことなく、しっかりと立ち向かってもらいたい」と激励。岩館俊幸町議会議長、舛野信夫教育委員長の祝辞後、新成人はマイクに向かい「育ててくれた両親に恩返しをしたい」「勉強して父の農業を継ぎたい」「尊敬する上司のようになりたい」などと抱負を語った。

 新成人を代表して木古内町職員の太田本気(もとき)さん(19)が「成人としての自覚を強く持ち、木古内町民が幸せに暮らせるまちづくりに努力していきたい」と謝辞を述べ、竹田光伸教育委員の音頭で祝杯を挙げた。

 知内の薬局に勤務している飯田麗奈さん(20)は「これからは大人の一員として責任感を持ち、たくさん親孝行ができるようになりたい」と話していた。

 この日は八雲町の町民センターと熊石総合センターでも成人式が行われた。(金子真人)



◎市青年センターに合格祈願巨大絵馬

 函館市青年センター(千代台町27、仙石智義センター長)は2月2日まで、同センター1階ロビーに「合格祈願巨大絵馬」を設置している。仙石センター長は「より多くの人に願い事を書いてもらえれば」と話している。

 同センターが実施している「若者の居場所作り事業」の一環として、今回が初めての試み。ロビーには若者向けの勉強スペースがあり、連日利用する多くの受験生の応援をしたいとの思いから企画した。

 絵馬は高さ170㌢、幅180㌢で、すべてセンター長の手作り。干支「未」に扮した同センターのマスコットキャラが中心に描かれている。頑丈な土台には「絶対に倒れないように」との思いが込められている。仙石センター長は「ぜひ自由に願い事を書き込んで」と呼び掛けている。

 2月2日まで設置したのち、同6日に函館八幡宮へ奉納して御祈祷をお願いする。

 開館時間は、午前9時〜午後10時(水曜のみ午後5時〜午後10時)。問い合わせは、同センター(電話0138・51・3390)まで。(斎藤彩伽)



◎南茅部の海で再起、南三陸で被災の佐藤さん

 函館市臼尻町でダイビングサービス「グラントスカルピン」を経営する水中写真家の佐藤長明さん(45)=高松町在住=が、南茅部地区でダイバーとして再起を果たし、活動の場を広げている。同地区の魚や海藻などの海洋生物を撮影した写真集(非売品)を自主制作するなど、海の魅力アピールに貢献している。

 宮城県南三陸町出身。旅行で訪れた太平洋に浮かぶ島パラオでのダイビング体験を機に、ダイバー免許を取得。南三陸で2000年にダイビングサービス会社を開業し、年間約1500人の客が訪れていたという。

 東日本大震災時は仕事でカナダにいた。数日後に南三陸に戻ったが、自宅兼会社が津波に押し流された。覚悟はしていたものの、目の前の惨状に言葉を失ったという。「家族やスタッフは無事だったが、親戚が亡くなった」とぼうぜん自失の日々を送った。

 南三陸での会社再開を断念し、親戚を頼って道内へ。その後、再起を考え函館に移住し、拠点として選んだのが南茅部地区の臼尻町だった。南茅部には過去にシュノーケリング教室で訪れたことがあり、南三陸と同じ親潮も流れており、環境が似ていることが決め手となった。

 「同じ海流で、海藻や生物のバリエーションも豊富で、南三陸と共通している点が多い」と佐藤さん。2012年に設立した南茅部の会社では、毎日のように潜り、四季折々の海洋生物を調べながらガイドとしての知識を得ている。全国から年間約300人の客が訪れている。

 潜るたびに、南茅部のさまざまな海洋生物をカメラに収めている。昨年6月に出版された「世界で一番美しいイカとタコの図鑑」(エクスナレッジ出版)では、佐藤さんが撮影したヤリイカの写真が表紙を飾ったほか、専門誌や週刊誌で写真が紹介されたことも。また、ダイバーの客と一緒に集めた写真集も作った。写真集の中の作品を展示する写真展も、同11月にJR函館駅構内で開催した。

 受け入れてくれた南茅部の住民に感謝は尽きない。だからこそ活動の幅を広げ、同地区の海の素晴らしさをアピールしたいと願う。「まだ日は浅いが、新しい発見が多く、やりがいを感じている。地区の人たちのため、海の魅力を伝えることができれば」と意気込んでいる。(小林省悟)


◎国際線が大幅に増加、函館空港14年11月乗降客数

 函館空港事務所がまとめた2014年11月の乗降客数は、前年同月比6・7%増の13万6427人で、2カ月連続で前年を上回った。主力の羽田線をはじめ、国際線が好調だった。中国・天津からのチャーター便の運航も始まり、今後さらに利用者数が伸びそうだ。

 国内線は同3・6%増の11万9962人。3社が運航する羽田線は同5・6%増の9万2478人と、2カ月連続で前年同月を上回った。全日空函館支店は「冬季ダイヤで前年より便数が増えたことで利用者増につながった」とする。ただ、「最近のトレンドが大阪方面ということは変わっていない」と分析する。

 日本航空の伊丹線は同2・6%減の2656人、全日空の関西線も同3・7%減の4429人と、関西方面は低調。中部線は同0・8%の6706人とほぼ横ばいだった。一方、道内は北海道エアシステムの丘珠線が同8・1%増の7303人で、利用を伸ばしている。

 国際線は同36・3%増の1万6465人と大幅に増加した。台湾の2社が運航する台北線が好調だったことに加え、天津航空が週2往復のチャーター便の運航を開始したことが要因。同社は春以降の定期便化を視野に入れており、観光関係者は大きな期待を寄せている。(松宮一郎)