2015年2月15日 (日) 掲載

◎バレンタイン 思い思いに 

 金森赤レンガ倉庫(末広町14)は14日、同施設で市内の雑貨・飲食店が集う「マルシェルマ」とワックスキャンドルの幻想的な明かりを灯す「金森キャンドルバレンタイン」を開いた。来場者は、日中は買い物、夜はキャンドルのロマンチックな世界を満喫した。

 ◇雑貨やグルメ堪能

 ○…マルシェルマ2015には市内近郊の23店舗が参加し、来場者は目当ての品を探して買い物を楽しんだ。

 会場には、ガラス細工や革製品、陶芸作品、アクセサリーといった雑貨のほか、鹿肉を使ったピロシキや、バレンタイン用にブレンドしたコーヒー、ホタテクリームコロッケなど多彩な品がずらり。このほか癒やしを与えるアロマやハンドマッサージ、ネイルサロンも並んだ。

 レザークラフトでストラップなどを作った市内在住の佐藤凛音ちゃん(5)と妹の愛彩ちゃん(3)は「とても楽しかった」と笑顔を見せた。

 ◇幻想的な世界演出

 ○…金森キャンドルバレンタインが行われたBAYはこだて広場では午後5時ごろ、ワックスキャンドル1000個に明かりがともされ、素敵な空間を演出。レーザーライトやナイアガラ花火、バレンタインらしいピンクと白のLED電球を使ったペットボトルライトで会場に彩りを添えた。雪がちらつく中、多くの市民や観光客が足を止めて見入っていた。

 家族4人で初めて訪れた吉川町在住の中島裕季子さんと長女の裕菜ちゃん(2)、長男の璃空ちゃん(7カ月)は「とてもきれいでした」と喜んだ。

 両イベントは15日も開催する。 (斎藤彩伽)



◎1日限り「夜の朝市」盛況 大抽選会に来場者笑顔

 函館朝市協同組合連合会(井上敏廣理事長)は14日、1日限りで夜に特別営業を行う「光の夜市」を開いた。500円で海鮮丼や特産品などを提供したほか、朝市ひろばでは大抽選会などが行われ、市民や観光客でにぎわった。

 開催中の「函館海上冬花火」に合わせ、市民が朝市に足を運ぶきっかけをつくるとともに、観光客にも夜景を楽しむ前に立ち寄ってもらおうと企画。約150の加盟店のうち、65店ほどが参加した。

 魚介料理を提供する「のんちゃん」は特製の「夜景丼」を販売。マグロやサーモンなど6種の具材がのった丼が人気を集め、長い列ができていた。

 朝市ひろば特設会場では毛ガニやイクラ、野菜、商品券などが当たる「大抽選会」を実施。約150人が見守る中、番号が読み上げられるたびに会場から歓声や拍手が沸き起こり、大いに盛り上がった。サケを手にした市内の主婦照井美奈子さん(36)は「お祭りみたいでとても楽しかった」と笑顔。このほか、ゴスペルコンサートや、ホットドリンクの無料提供などが行われた。

 同連合会の松田悌一事務局長は「改良を加えながら、北海道新幹線の開業後も夜市を続けていきたい」と話していた。 (山田大輔)



◎新函館北斗駅前 ホテル建設計画浮上 地元経済界が出資

 【北斗】北斗市の北海道新幹線新函館北斗駅前の市有地で、函館、北斗市の経済界が中心となって物産施設を含むホテルの建設を計画していることが分かった。総事業費は約20億円を見込んでおり、地元経済界が中心となって出資し、運営会社を設立する計画。2017年春の開業を目指す。建設にあたり北斗市は補助金を投入するほか、施設の一部の買い上げも検討している。

 ホテルの建設構想が持ち上がったのは、市が区画整理事業を進め、企業誘致に動いていた駅前の市有地で、駅舎に隣接する「第1街区」の3000平方㍍。一時はJR北海道によるビジネスホテル建設計画もあったが、建設コストや人件費が高騰したことから、昨年5月に断念。その後は名乗りを上げる企業が現れず、開発が遅れていた。

 計画中の施設は7〜8階建てになる見込み。1〜3階の低層階は商業ゾーンで、物産店や飲食店、温浴施設、スポーツジムを置く。その上を客室100室程度のホテルにする。物産、飲食フロアには地元業者を中心とした数店舗の入居を想定。ホテルの運営は大手建設会社の子会社に委託する方針。17年春の全面オープンを目指しているが、低層階の早期部分開業も視野に入れているという。

 約20億円の事業費の半分を、函館市や北斗市の経済団体を含む民間の出資と北斗市の支援で賄う計画。残りを金融機関からの借り入れなどで調達する考え。

 北斗市は既存制度の企業立地補助金3億円の投入を検討。ほかに事業者側からは数億円規模で物販フロアを買い上げる「区分所有」の支援も求められているが、面積や予算で結論が出ず、内部協議を続けている模様だ。

 市は駅南側13・5㌶の区画整理事業を進めており、住宅地や公園を除く5・3㌶を商業地とし販売している。これまで駅前にはレンタカー会社7社とタクシーの営業所が立地を決めたほか、道営住宅の建設が決まっている。  (松宮一郎、鈴木潤)


◎養殖カキ「おいしい」 北斗 初の直売会に大勢の人 

 【北斗】上磯郡漁協上磯支所が本年度から本格的に取り組んだ養殖カキ「峩朗(がろう)ガキ」の初の予約直売会が14日、北斗市飯生1の同支所で行われた。大勢の来場者が、旧上磯町地域の前浜で育った新たな味覚を買い求めた。

 北斗カキ部会会長の山崎誠さん(40)が一昨年、試験的にカキの養殖に挑戦。実入りが良かったことなどから組合の仲間に声を掛け、十数人で部会をつくり本年度から本格的に取り組んだ。約4万5000個の養殖に成功した。

 海に注ぎ込む川の源流には、峩朗鉱山があることから峩朗ガキと名付けたという。今月2日から1個120円で予約を受け付けたところ約6200個の注文を受けた。

 午前9時に開場した直売会には、予約した市民が続々と来場。10〜20個とまとめて注文していた人が多く、購入者はカキがたくさん詰まった袋を漁業者から受け取った。

 売り場には、炭火で焼いたカキも振る舞われ、来場者からは「おいしい」との声が聞かれ、評判も上々。函館市美原から来場した桜庭四郎さん(71)は「たくさん食べたいと思っているので、いろいろな地域で作ってほしい。(買う場所があれば)漁師が生活できる価格で買います」と期待を寄せていた。

 山崎さんは「来年は北海道新幹線が開業するので、新たな特産品に育てたい」と話した。  (鈴木 潤)