2015年2月24日 (火) 掲載

◎函館暖かく、最高気温7.2度

 上空に暖かい空気が入り込んだ影響で、23日は全道的に気温が上がり、道南でも4月上〜下旬並みの気温となった。気象庁の速報値によると各地の最高気温は江差9・7度、八雲町熊石8・3度、森7・1度がそれぞれ今年最高となった。

 函館は7・2度で、今年最高だった22日(7・9度)に続き3月下旬並み。未明から早朝にかけても5度前後が続いていた。五稜郭公園では日当たりの良い場所は地面が現れていて、箱館奉行所付近でも雪解けが進み、散策する人は滑らないように慎重に歩いていた。

 函館地方気象台によると、道南は25〜27日に雪が降るものの、最高気温は5〜6度で推移する見込み。道内の高温傾向は続く見込みで、札幌管区気象台は23日、28日ごろからの約1週間で、道内の平均気温が平年より2・4度以上高くなる確率が30%以上あるとし、高温に関する異常天候早期警戒情報を発表した。この状態は3月3日ごろからも引き続き1週間程度継続する可能性がある。

 かなりの高温になることが予想されることで、雪の状況の変化などに注意を呼び掛けている。(山崎純一)



◎冬の味覚家庭で手軽に、野村水産が「網元ごっこ汁」発売

 久二野村水産(函館市臼尻町、野村譲社長)は旬のゴッコ(ホテイウオ)を家庭で手軽に味わってもらおうと、このほど「網元ごっこ汁」を発売した。真空パックに詰まった切り身やネギなどの具材を解凍して鍋に入れ、火をかけるだけで道南の冬の味覚を楽しむことができる。

 ゴッコは厳冬期、産卵のため浅瀬にやってくる魚で、近海の主な漁場は函館市の戸井、恵山沖。コラーゲンが多く含まれることから、近年では健康食材としても人気を集めている。

 「網元ごっこ汁」は1袋340㌘入り864円(税込み)。1袋で2〜3杯作ることができる。「できるだけ家で手がかからないようにした」(野村社長)とし、下ごしらえは不要。専用のタレが3袋つき、好みに応じて量を調整する。

 同社の本通直営店(函館市本通2)のほか、オンラインショップ「網元浜造り」で購入することができる。直営店の野村宰人店長は「道南の味覚を広く知ってほしいと開発した。ゴッコを知らない人も、この機会に味わってほしい」とPRしている。問い合わせは同社(電話0120・32・3457)へ。(山田大輔)



◎函商高に道教育実践表彰

 函館商業高校(川眞田政夫校長、生徒590人)が本年度の北海道教育実践表彰(学校表彰)を受け、23日に同校で伝達式が行われた。地域と連携し、将来を担う人材の育成に熱心に取り組んだことが評価された。

 学校教育の充実と振興を図ろうと、道教委は1969年度から、教育の向上に貢献した学校や教職員を表彰している。同校への表彰は初めて。

 同校は、青函地域の高校、大学と連携し、リンゴや北海道新幹線をテーマにした商品企画、観光案内のアプリケーションソフト開発など地域観光の活性化に尽力。このほか、全国商業高等学校協会主催の検定試験のうち、3種目以上で1級に合格した生徒を多数輩出するなど、専門性の高い能力の育成にも力を入れている。

 伝達式で、道教委の中村隆信委員長から表彰状を受け取った川眞田校長は「表彰を受けられたのは、教職員と生徒のおかげ。来年の創立130年に向け、今後も頑張っていきたい」と語った。

 本年度の被表彰校は、小学校4校、中学校1校、高校2校の計7校で、渡島管内の学校表彰は06年度の函館亀田小学校以来8年ぶり。(稲船優香)


◎五稜郭ガーデン 8月8日オープン

 まちづくり五稜郭(函館市本町、青田基社長)は23日、本町に建設する複合飲食施設「五稜郭ガーデン」の詳細を発表した。オープンは8月8日を予定しており、出店者の募集は今月26日から開始する。15〜24店舗の多国籍飲食店に入居してもらい、道南の新鮮な食材をさまざまなジャンル、味で提供する。情報発信にも力を入れ、本町、五稜郭地区の回遊拠点を目指す。

 建設場所は行啓通り沿いにある大型カラオケ店の裏手。敷地面積は約1120平方㍍。一部2階建て。中央に広場があり、施設を覆う大きな屋根も設置する。収容人数は約500人。総事業費は約2億円で、国の補助金も活用する。3月上旬に着工する。

 和食や中華、イタリアン、フレンチ、アジア料理など多彩な出店者を募集する。地元食材を生かした料理を提供することが条件で、既存店、新規独立は問わないという。ジャンルのバランスを考慮して選考。4月上旬に決定する。店舗は1区画4・5坪からで、複数の区画をつなげることもできる。賃料は1坪1万3600円から(共益金、販促費は別)。「賃料は周辺では高めだが、集客効果が見込める」(同社)という。

 飲食店のほかにケーブルテレビ局NCVのサテライトスタジオを設置し、地域の情報を発信する。また、同社直営の物販スペースもある。広場ではコンサートやマルシェなどのイベントも行う計画。営業時間は午前10時〜深夜1時。ランチと夜の営業が中心になる。

 プロモーションや販促は同社が一手に引き受け、開業後の経営相談も受け付ける。青田社長は「市民や観光客に喜んでもらえるようなおいしいメニューを提供することに専念してもらう。施設だけではなく、本町、五稜郭地域を盛り上げる考えにも賛同する店に参加してもらいたい」と話した。問い合わせは同社(電話0138・56・1110)へ。(松宮一郎)