2015年2月26日 (木) 掲載

◎H5系デザイン「鉄下」登場

 全国の鉄道をモチーフにした子ども用靴下「鉄下(てつした)」シリーズに北海道新幹線車両H5系をデザインした新商品が登場した。緑と白のベースに北海道新幹線の特徴の紫のラインが入ったかわいらしいデザインで、商品を扱うJR函館駅内の売店では、他の車両デザインよりも売れ行きが良く、観光客らに喜ばれている。開業が約1年後に迫り、今後もさまざまなH5系グッズが増えそうだ。

 「鉄下」は、全国のご当地グッズなどを企画・販売する「立誠社」(本社・大阪市)の主力商品。全国各地を走行する特急など、100種類ほどのデザインがあり、「カラフルな商品が人目を引き、新幹線シリーズは特に人気が高い」(東京営業本部)とする。

 新商品は「くるぶしサイズ」(16〜20㌢、税込み432円)のみ。道内主要駅などで先行的に販売しており、今後、全国に流通する予定という。同社などは近く鉄道デザインの箸(はし)「ハシ鉄」シリーズにもH5系を投入する予定だ。

 函館駅内の売店「POっPO(ぽっぽ)」では、東北新幹線E5系「はやぶさ」や特急スーパー北斗、SL大沼号などの「鉄下」が並ぶが、H5系の売れ行きがいいという。荒木佑介店長代理は「北海道新幹線が露出する機会も増えて、商品の動きもいい。今後もH5系の関連商品は積極的に取り入れていく」と話している。(今井正一)



◎全国初の新型ヘリ配備…海保函館航空基地

 第一管区海上保安本部函館航空基地に25日、新型ヘリコプター「シコルスキー式S—76D型機」1機が仙台空港から到着した。海保で同型の配備は全国初で、同日に運用を開始した。

 同基地の野口昌幸基地長は「新しい機体の性能を最大限に発揮し、北海道の海をより一層安心で安全な海にしていきたい」と決意を新たにした。3月20日にもう1機が到着する。

 同基地によると、新型ヘリは現在配備されているS—76C型の発展型。全長16㍍、全高4・4㍍、重さ3604㌔、最大時速約287㌔は同じだが、最新の航法計器を搭載しているほか、エンジンの出力が向上し、空中で留まるホバリング性能が上がるという。ヘリの名称「くまたか」はそのまま受け継がれる。

 3年間にわたって同基地に配備された同C型機は、吊り上げ救助で8件、救急搬送は12件に出動した。同C型は釧路海保と同管区釧路航空基地にそれぞれ1機ずつ配属替えとなる。(能代俊貴)



◎函館—大沼IC 予算確保…道縦貫道

 北海道開発局は25日、2015年度の直轄事業計画を発表した。道南関係は北海道縦貫自動車道大沼公園インターチェンジ(IC)—七飯IC(10㌔)に対して着工に向けた予算額を初めて計上し、最大7億円程度とした。19年度開通予定の函館・江差自動車道の茂辺地IC—木古内IC(16㌔)は道路改良工事やトンネル工事などに60〜68億円を計上した。

 計画では、大沼—七飯間について、七飯地区側500㍍区間の道路改良工事や測量設計、用地買収に0〜7億円を計上している。全体事業費は914億円で、14年度までの進捗率は約9%。事業の完了時期は明記していないが、事業着手から10年程度となる23年度を目指すとしている。

 このほか、道路事業は函館新外環状道路の空港道路(10㌔)に17〜46億円を計上。3月14日開通する赤川ICから函館空港ICの整備を推進する。国道278号尾札部道路(14・8㌔)に0〜3億円を見込んだ。

 空港では、函館空港の滑走路改良などに0〜11億1000万円。港湾は函館港の弁天地区船だまり整備に0〜8億円、同港北埠頭(ふとう)の岸壁耐震化工事3〜10億円、同港の幹線臨港道路に3〜7億円を計上した。

 事業計画には15年度政府予算案を基に想定する事業費と負担金、事業内容、完成の見通しを明記した。箇所別の事業費は予算成立後の実施計画で固まる。(鈴木 潤)


◎パンや刺しゅう 「ユキちゃん」で道新幹線PR…開業400日前 江差でイベント

 【江差】北海道新幹線の開業日を2016年3月末に見立てた「遅くても400日前イベント」が25日、桧山振興局で行われた。地域の障害者就労支援事業所が新幹線PRキャラクター「どこでもユキちゃん」にちなんだパンや刺しゅう作品などを販売し、開業への機運を盛り上げた。

 道内各振興局での同イベントは桧山振興局が唯一。社会福祉法人江差福祉会就労継続支援B型事業所あすなろパン(江差)が、ユキちゃんの焼き印が入った菓子パンなど5種類を新幹線カラーの箱に入れて400円で販売。今後も江差と厚沢部両町のあすなろパン店舗で、3月4日まで一日10セットずつ販売する。

 特定非営利活動法人ひまわり(乙部)と地域活動支援センターNPO法人南桧山あゆみ共同作業所(江差)は、手編みのストラップや刺しゅうなどを用意し、温かみのある仕上がりで好評だった。今金町の「ワークショップいまかね」も肉厚のシイタケを並べた。

 式典で立花謙二桧山振興局長は「皆さんの協力を得ながら福祉や医療分野でも、新幹線開業効果の享受に努めたい」とあいさつ。あすなろパンの宮崎愛次長も「このパンを見て、新幹線開業がもうすぐだと実感してもらえれば」と声を弾ませた。(田中陽介)