2015年2月8日 (日) 掲載

◎冬食べて遊んで冬の催し満喫

 【七飯、江差】道南の2町で冬を代表する祭りが7日、幕を開けた。ともに2日間にわたり開催する七飯町の「第49回大沼函館雪と氷の祭典」(実行委主催)、江差町の「第15回 冬 江差 美味百彩(びみひゃくさい)なべまつり」(江差観光コンベンション協会主催)の初日は、好天に恵まれて大勢の家族連れなどでにぎわい、冬の寒さにも負けない熱気が会場を包み込んだ。

 ○…大沼公園広場で始まった雪と氷の祭典は、イベント開始前から大勢の地元住民や観光客であふれ、冬ならではの遊具や雪像などで楽しんだ。

 会場でひときわ目を引いたのは、長さ約25㍍、高さ5㍍ほどのジャンボ滑り台。子どもたちに大人気の巨大な遊具は常に行列ができ、歓声をあげながら滑り下りた。地元の小・中学生が製作した雪像などが会場に華を添え、来場者の足を止めていた。

 家族3人で訪れた大中山小学校2年の北辻耕太郎君(8)は「会場に来てすぐ楽しみにしていたジャンボ滑り台を滑った。もう5回くらい滑ってるけど、何回滑っても楽しい」と笑顔を浮かべていた。

 8日は特設ステージで午前11時半から道南在住の5人組ロックバンド「DIVAID(ディバイド)」のライブが、午後0時半からはミニ雪像コンクールの表彰式が行われる。問い合わせは七飯大沼国際観光コンベンション協会(電話0138・67・3020)へ。

 ○…江差なべまつり会場の旧江差町生涯学習センター(本町271)には、町内外の23店舗が計約30種類の鍋料理などを用意。丼は1杯250円でホルモン鍋やゴッコ汁、青森県のマグロもつ煮鍋も好評で、大勢の来場者が冷えた体を温めた。

 鍋料理のほか、寒ノリラーメンやコロッケ、空揚げ、チョコバナナなど多彩なメニューが並んだ。このほか、新幹線PRコーナーや交通安全母の会のコーヒーサービス、共通販売券の抽選会も行われた。

 母親と一緒に来場した、松前町の佐藤雷矢君(8)、麗桜ちゃん(6)のきょうだいは「メカブの入ったそばがつるつるしておいしい。体が温まった」と満足した様子だった。

 最終日の8日は午前11時〜午後2時。午前11時半から郷土芸能の江差沖揚げ音頭、午後0時35分からは五勝手鹿子舞を予定している。(野口賢清、田中陽介)



◎道央道八雲パーキングエリアに「H5系」雪像

 【八雲】雪像で北海道新幹線開業を応援—。東日本高速道路(ネクスコ東日本)北海道支社室蘭管理事務所の社員有志が、道央道八雲パーキングエリア(八雲町浜松)に、北海道新幹線「H5系」車両とゆかりのキャラクターの雪像を作った。先月31日から展示しており、観光客らを楽しませている。

 2016年3月の新幹線開業に向け、渡島総合振興局が道内外の企業や団体と連携しながらPR事業を行うタイアップ協定に基づき制作。同支社は昨年9月、同局と提携を結んでいる。

 雪像はH5系車両の両隣に北斗市の公式キャラクター「ずーしーほっきー」と道の新幹線PRキャラクター「どこでもユキちゃん」が並び、笑顔を振りまく。高さ2・8㍍、幅8㍍、奥行き5㍍。先月中旬から業務の合間に作った。

 雪像の前では、観光客が記念写真を撮ったり、見学する人も多く「ここはバスツアーで多くの観光客が立ち寄り、台湾など暖かい地域から来た観光客は喜んでくれる。休憩のひと時を少しでも楽しんでほしい」と同事務所。15日まで展示する。(鈴木 潤)



◎「北方領土の日」で署名活動

 「北方領土の日」の7日に合わせて、北方領土復帰期成同盟渡島地方支部(村上幸輝支部長)は同日、七飯町の大沼公園と函館市美原1のイトーヨーカドー函館店で署名活動を行い、北方領土返還要求運動に協力を求めた。

 大沼公園では大沼函館雪と氷の祭典(実行委主催)が開幕し、観光客や地域住民らが大勢来場。会場の一角に署名コーナーを設け、支部のメンバーや職員が道行く来場者に啓発用のリーフレットを配りながら署名を呼び掛け、来場者も応じていた。

 大沼公園の後は同店に移動。買い物客に協力を呼び掛けた。2カ所で888筆が集まり、同支部の返還推進員の村上幸義さんは「たくさんの署名が集まり、運動の後押しになる。さらに輪を広げていきたい」と話した。

 現在、同運動の特別啓発期間(1月21日〜2月20日)で、同支部は18日も五稜郭タワーアトリウムで署名活動を行う。(鈴木 潤)


◎大川中跡地に市営住宅、19年度から整備

 函館市は2016年3月で廃校となる大川中学校の敷地の一部を活用して、19年度から22年度までの4年間で市営住宅「大川団地」(仮称)を整備する方針を固めた。4棟計192戸を建設し、老朽化している松川(3棟72戸)、田家B団地(10棟58戸)を22年度までに用途廃止とする。公営住宅等長寿命化計画(13〜22年度)の改定素案に整備スケジュールを盛り込んだ。

 市住宅課によると、市教委の学校再編計画に伴い、16年4月に桐花中、五稜中との統合校開校が決まっている大川中は同年3月で廃校となるが、給食調理場を18年3月まで使用した後に解体する。また、用途廃止とする松川、田家Bは1950〜58年の建設で老朽化が進んでおり、長寿命化計画策定時には21年度までにそれぞれの現在地に建て替える方針を示していた。

 大川団地の建設用地は、同校敷地(約1万8000平方㍍)の一部を活用。17年度に基本設計、18年度から実施設計に着手し、19年度からの4年間で、1棟48戸の住宅を計4棟建設する計画。事業費に社会資本整備総合交付金を活用し、校舎の解体経費にも充てることができるため、同課は事業費全体の抑制にもつながるとしている。

 田家Bは21年度、松川は22年度に解体し、現在の居住者が大川への住み替えを希望した場合には優先的に入居できる。同課は「現在地での建て替えと違い、一時的な住み替えの必要がなく、入居者の負担が少なくなる」とする。両団地解体後の跡地(松川約3500平方㍍、田家B約8000平方㍍)の活用方法は未定。

 市は長寿命化計画の改定素案について、2日から市役所などで資料を配布しており、3月3日まで市民意見を募集。道との協議などを経て、3月末に同計画を成案化する方針。(今井正一)