2015年3月19日 (木) 掲載

◎エアドゥ函館—東京線が10周年 利用者に記念品

 AIRDO(エアドゥ、札幌市)が運航する函館—東京線が18日、節目の10周年を迎えた。同社は同路線の利用客約530人に記念品を配付し、就航記念日に感謝の気持ちを伝えた。

 同路線は1996年3月18日に第1便が就航。同社が道内と東京を結ぶ便では、千歳に次いで2番目に古い。現在は全日空(ANA)と共同運航で1日2往復し、昨年度は月間平均で約1万6000人が利用、これまでに約195万人(1月末現在)が搭乗した。

 この日、函館着午前8時15分の便には70人が搭乗。社員や同社のマスコットキャラクター「ベア・ドゥ」らが到着口で出迎え、菓子や文具などのグッズを手渡した。また、同8時55分函館発の利用客152人にも記念品を配付し、スタッフらが手を振って出発便を見送った。

 同社は今後、需要が落ち込む冬場の利用客増加を図ろうと、外国人旅行客向けの販売商品などを強化する考え。営業部の中島一隆副部長は「まもなく200万人を迎えるが通過点。利便性の高い航空スケジュールを考え、将来は1日3便体制を目指したい」としている。(山田大輔)



◎ご飯少なく鶏肉使用「やきとり弁当ぷち」いかが ハセスト

 函館市内、近郊でコンビニエンスストアを展開するハセガワストア(佐藤邦夫社長)は、主力の「やきとり弁当」を女性客にもっと味わってもらおうと、ご飯と肉を食べごろサイズにした新商品「やきとり弁当ぷち」を20日から全店で発売する。通常の豚肉ではなく鶏肉を使用、パプリカなど色鮮やかな野菜を串にはさみ、31日まで特別価格で提供する。

 同社の「やきとり弁当」は豚肉を使用していることが最大の特徴だが、「ヘルシーな食材を好む女性客を意識した」として、新商品は文字通り鶏肉を使っている。ご飯の量はこれまでの最小サイズより50㌘少ない150㌘。串には他のサイズより1つ少ない2つの肉をさし、野菜はネギ、シシトウ、パプリカを用意した。同社の佐藤至由取締役企画部長は「野菜は旬に応じて、アスパラなどに変えていきたい」とする。

 新商品は31日までお試し価格として380円(税込)で販売。やきとりのみのパック(234円、税込)もある。同社は「お酒のつまみとしてもおすすめ。是非一度召し上がって」とPRしている。(山田大輔)



◎渡島24年連続下落 公示地価、道南、上昇地点ゼロ

 国土交通省は18日、2015年公示地価(1月1日現在)を発表した。渡島管内全用途の1平方㍍当たりの平均地価は4万円、平均変動率はマイナス2・0%で24年連続の下落となった。同管内の地価トップは15年連続で函館市本町32の13の「ピア21」(商業地)。昨年と同額の19万4000円。桧山管内の平均地価は1万7100円(平均変動率マイナス4・2%)と15年連続で下落した。今年は渡島で83地点、桧山で9地点を調査し、上昇した地点は無かった。6地点で横ばい、86地点で下落した。

 渡島管内の住宅地平均地価は2万9900円で、平均変動率はマイナス1・9%と16年連続の下落。商業地は5万9300円で、同マイナス2・0%と24年連続で下がった。

 函館市の商業地平均価格は6万7600円で、同マイナス1・2%、住宅地は4万300円で、同マイナス1・6%。ともに下落幅は昨年より縮小しているものの、商業地は7年連続、住宅地は17年連続で下がった。

 地価1位の「ピア21」は昨年と同じ価格。JR函館駅前・大門地区にある若松町20の1(商業地)が12万2000円の2位で、2年連続で横ばいで推移した。

 桧山管内は、住宅地の平均価格は1万4700円で、平均変動率はマイナス3・8%と13年連続の下落。商業地は2万21800円で、同マイナス4・8%と15年連続で下がった。同管内の地価トップは江差町新地町50の1(商業地)の3万2500円。

 調査は、渡島管内は函館、北斗、福島、木古内、七飯、森、八雲、長万部の2市6町で、桧山管内は江差、今金、せたなの3町計で実施した。(鈴木 潤)


◎観光振興策語り合う 統一地方選 立候補予定者8人が討論

 4月3日告示の道議選函館市区に立候補を予定する8人による、観光政策についての討論会が18日、花びしホテルで開かれた。来年3月の北海道新幹線開業や外国人観光客の増加を見据え、各候補予定者が課題や政策について、それぞれに意見を述べた。

 道内の観光関連業者でつくる「北海道観光を考えるみんなの会」が主催。観光施策に特化した討論会は初めてで、16日の道知事選・札幌市長選候補予定者対象に続く開催。約300人が耳を傾けた。

 討論は4つのテーマで行われた。このうち函館経済における観光の位置付けと課題について、1泊2日中心から2泊以上、広域連携や体験型観光への転換が必要との見解が多かった中、民主党現職の高橋亨氏は「道の本年度予算は観光に6億円しか付いていない。道議会一丸となって議員連盟を作りたい」と強調。自民党現職の佐々木俊雄氏は「子ども向けの施設がない。将来的には水族館や動物園などの施設整備も可能では」と述べた。

 観光振興への具体的政策を問うテーマでは、無所属新人の広田知朗氏が「知人が五稜郭に行くために五稜郭駅で降りたが、結局タクシーを使った。観光客目線を持つべき」と指摘。民主党現職の平出陽子氏は「子ども向けの函館学検定や観光ガイドの創設を提案したい」と訴えた。

 外国人観光客の受け入れ準備に関しては函館空港国際線ターミナルビルの拡充が必要との意見が多く、自民党現職の川尻秀之氏はこれに加え「空港からすぐ温泉に入れる地域は国内にない。湯の川温泉街のアピールを」、共産党新人の本間勝美氏は「日本国内の空港ではイスラム教徒向けの礼拝室を設けているところもある。早めの整備が必要」と述べた。

 また、新幹線の札幌延伸を見据えたビジョンに関する設問では、公明党現職の志賀谷隆氏が「行政が新函館北斗駅の駅前整備に本腰を入れ、きちんと開発することが大事」と指摘。民主党新人の見付宗弥氏は「新幹線で東北との経済圏を確立させることで、東日本大震災からの復興にもつながる」と述べた。(千葉卓陽)