2015年3月2日 (月) 掲載

◎ハイカラ衣装でパチリ…公会堂で「衣裳館」営業開始

 華やかなドレスに身を包み、館内を散策できる名物貸衣装館「ハイカラ衣裳館」が1日、旧函館区公会堂(元町11)で営業を開始した。初日から観光客ら約70人が利用し、バルコニーなどで写真撮影を楽しんでいた。

 「ハイカラ—」は1992年から始まり、函館の観光スポットとして年間2万人が訪れるほどの人気を博している。大西正光館長(65)は「衣装を着た後は、館内のさまざまな場所で記念撮影などを楽しんでもらいたい」と話す。

 札幌から同衣裳館を目当てに訪れた、石戸谷淳一さん(34)と聖子さん(同)夫婦は「実は、きょう入籍したんです。新婚旅行も兼ねて初めて来ました。とても良い思い出になりました」と笑顔を見せた。

 衣装は1着1000円(20分間)。女性用約90着、男性用約15着(両方、子ども用を含む)。今後、ドレスは10着以上を入れ替えする。また、衣装に合わせ、ヘアメイクとティアラやアクセサリーなどを付けることができるサービスは、1回1000円(5分間)。いずれも公会堂入館料(大人300円、学生・生徒・児童150円)は別途必要。

 営業時間は、31日までと11月1日〜12月25日は午前9時〜午後4時半、4月1日〜10月31日は同5時まで。問い合わせは公会堂(電話0138・22・1001)まで。(斎藤彩伽)



◎H5系 本年度最後の試験走行

 2016年3月に開業予定の北海道新幹線は1日、使用する「H5系」車両で、新函館北斗—木古内間を4往復する試験走行を行った。本年度はこの日で終了する。

 試験走行はJR北海道と鉄道建設・運輸施設整備支援機構が実施。昨年12月1日に始まり、同7日に初めて青函トンネルを通り青森県の奥津軽いまべつ駅までを往復。同26日には時速260㌔の走行を達成。構造物や架線、信号設備、自動列車制御装置などの機能を確認してきた。低温を想定することや、青函トンネルの走行は貨物列車などが通らない時間を使うため、夜間に行った。

 この日は午前1時半ごろから始まり、最後は同5時5分ごろに新函館北斗駅を発車、同6時ごろに同駅着し、車両基地へ戻った。



◎亀田地区の統合施設「市民プラザ」 19年度の完成目指す

 函館市は、市内亀田地区での統合施設整備に向けた基本的考え方を公表した。亀田福祉センター、美原老人福祉センター、美原児童館、亀田青少年会館、亀田公民館の5施設を整理・統合し、亀田福祉センターと旧水道局亀田営業所(美原1)の敷地に建設し、2019年度の完成を目指す方針だ。

 統合施設は、工藤寿樹市長が「市民プラザ」として政策に掲げている。5施設は1960〜80年代の建設で老朽化が著しく進み、毎年の維持管理費も5施設合計で約9400万円(13年度)かかるとして施設の整理統合を打ち出し、同市長は昨年12月の市議会で「5年以内に開設する」との考えを示していた。

 統合施設は5施設のうち、最も規模が大きく、年間約16万人と利用者が最も多い亀田福祉センターの設備をベースに検討。同センターと、隣接する旧水道局亀田営業所の敷地(計3745平方㍍)を建設地とし、催事や集会向け貸しスペースや体育館、生涯学習など、5施設が現在持っている機能を網羅する。

 建設の財源には合併特例債を活用。今後は施設の全体規模のほか、バス路線の乗り換え拠点としての整備などを検討する。亀田福祉センターで現在35台分ある駐車場は慢性的に不足している点を考慮し、立体駐車場も含めて拡充する考えとしている。

 新年度は利用者からの意見聴取やパブリックコメント(市民意見)募集などを行い、16〜17年度にかけて基本設計と実施設計を行う。18年度に同センターを解体した上で、2カ年で建設する考え。市企画部は「5施設をこのまま使えば大規模が修繕が必要で、維持が難しい。5施設の特徴を何らかの形で残したい」(計画調整課)としている。(千葉卓陽)


◎手話の喜怒哀楽語る…全日本ろうあ連盟・石野理事長講演

 3月3日の「耳の日」に合わせ、第12回手話フェスティバルが1日、函館市総合福祉センターで開かれた。全日本ろうあ連盟の石野富志三郎理事長が「手話の喜怒哀楽〜過去・現在・未来」と題し、手話との出会いや国へ道路交通法改正を求めた請願運動などについて話した。

 実行委(仲尾芳則委員長)主催。聴覚障がい者や手話に関わる人たちが集い、交流することなどを目的に毎年開いている。

 石野理事長は、「3歳の時に耳が聞こえなくなり、ろう学校で手話を知った」と自身の生い立ちを振り返り、高校時代に大津市であった「近畿ろうあ青年大会」のデモ行進について紹介。「手話制度確立を」「(聴覚障害者に)運転免許を与えて」など訴える姿に衝撃を受けたという。

 また、自ら手話サークルを立ちあげようとしたが、テキストも通訳者も指導者もなく、失敗の連続だったと振り返った  このほか、手話コーラスやゲームなどのアトラクションも行われた。(平尾美陽子)