2015年3月25日 (水) 掲載

◎リングプル集め10年 診療所に歩行器寄贈 今月閉校の上ノ国・早川小児童

 【上ノ国】本年度末で閉校する早川小学校(晴山泰文校長、児童4人)の児童会は24日、10年間にわたって集めた空き缶のリングプルと交換した四輪歩行器を、校舎近くの石崎診療所(津田脩所長)に寄贈した。

 児童会は10年ほど前から、リングプルの回収量に応じて車いすなどに交換する団体の活動に参加。車いすの600㌔を目標に取り組んできたが、閉校を控えた昨年9月時点では300㌔にとどまっていた。

 残る半年間での奉仕活動を考える中、450㌔で交換できる四輪歩行器を目標に変更。学校だよりで在校生と卒業生らの取り組みを紹介、「閉校まであと150㌔が必要です。できるだけ頑張ります」と住民に協力を求めた。

 学校がある石崎地区以外にもポスターを貼るなどし、江差からもリングプルが届いたという。同校の運動会など学校行事には付近住民が積極的に参加するなど、地域とのつながりは強く、協力を受けて2月には目標を達成できた。

 5年の土谷怜央君(11)と小林虹聖君(11)は「地域のみなさんのおかげで歩行器を用意できた。本当に良かった」とにっこり。4年の石澤大翔君(10)と小田瑠人君(10)も「多くの協力に感謝の気持ちでいっぱい。お役に立ててうれしい」と声を弾ませていた。

 津田所長は、「少年よ大志を抱け」と児童を激励し、スタッフらも「ありがとう」と笑顔を見せていた。(田中陽介)



◎新幹線新駅の観光交流センター飲食提供 八戸の駅弁店を選定 北斗市観光協会

 【北斗】北海道新幹線新函館北斗駅(北斗市市渡)に開設する観光交流センターの休憩スペース(2階)で飲食の提供を行う事業者を公募していた北斗市観光協会(佐々木博史会長)は24日、青森県八戸市の駅弁製造販売業、吉田屋(吉田広城社長)を選定した。

 プロポーザル(提案)方式で2月2日から委託業者を公募し、計4件の応募があった。提案内容を審査した結果、趣旨に合致した販売品目や実績などで優位にあった吉田屋に決めた。

 同社の提案は、「弁当を食べるカフェ」をコンセプトに掲げ、北斗市や近隣産の農水産物を使った駅弁の製造、販売を行うほか、コーヒーやラテ、抹茶も提供。道南ブランド米「ふっくりんこ」で炊いたご飯にホッキ貝のサラダを挟んだライスサンドなどを販売する計画だ。

 今後、センターの整備を進める市や同協会と出店に向けた協議を進め、契約を結ぶ。

 同社は1892(明治25)年創業。八戸港で水揚げされた新鮮な魚介類を食材に使った駅弁製造販売をはじめ、冠婚葬祭、宴会用の仕出しにも対応。駅弁は東北新幹線八戸駅構内のキオスクや新幹線はやての車内で販売している。

 同協会は「八戸駅でのノウハウを生かし、新函館北斗駅の名物となるものを作ってほしい」と期待している。(鈴木 潤)



◎観光土産 優良商品を選定

 地域の優れた観光土産品を選定する函館圏優良土産品推奨会が24日、函館市内のホテルで開かれた。北海道新幹線の開業を1年後に控え、製造、販売業者も新商品の開発に力を入れており、前年より多い出品があった。審査員は味はもちろん、表示などを審査し、最高賞にあたる函館市長賞に不二屋本店の「がごめ昆布ドレッシングノンオイル」シリーズとカドウフーズの「はこだて雪んこ」を選んだ。

 市と函館商工会議所、函館国際観光コンベンション協会などでつくる実行委(名取明彦会長)の主催。観光客に安心して土産品を買ってもらおうと、毎年観光シーズンが本格化する前のこの時期に行っている。今回は農水産、菓子、民・工芸品の3部門に18社から55点の応募があった。

 流通や観光、行政など各分野の15人が審査委員を務め、原材料や消費期限の表示などが適正かをチェック。試食しながら郷土色や品質、包装デザインなども審査。市長賞をはじめ、入賞商品を決めていった。実行委は「新商品も増えており、入賞を果たした事業者は、新幹線開業に向けて弾みになるのでは」と話した。(松宮一郎)

 市長賞以外の受賞商品は次の通り。

 ▽函館商工会議所会頭賞=函館しじみラーメン(日の出製麺)、梶原昆布店がごめせんべい(金森商船)

 ▽函館国際観光コンベンション協会会長賞=えぞまいたけのり(食彩工房)、五島軒おかきベストセレクション(北海道製菓)

 ▽みなみ北海道地区観光土産品公正取引協議会会長賞=活いか沖漬(マルナマ食品)、Go太くんチーズタルト(五稜郭タワー)

 ▽奨励賞=味のほまれ はこだて北の直行便(誉食品)、金森洋物店のチョコクッキー(金森商船)、土方歳三まんじゅう(五稜郭タワー)


◎公立小中学校で修了式

 道南の多くの公立小・中学校で24日、修了式があった。子どもたちは、新たな学年への期待に胸を弾ませ、春休みを迎えた。

 このうち、函館鍛神小学校(三島千春校長、児童400人)では、1〜5年生が体育館に集まり、元気よく校歌を斉唱。壇上で代表の児童が三島校長から修了証書を受け取った。

 三島校長は、各学年の成長した点を挙げ、「どの学年も一生懸命頑張り、輝いていました。春休み中に事故に遭わず、新しい学年になっても笑顔で登校してください」とあいさつした。

 続いて、1年生2人が1年間を振り返って書いた作文を発表。金原菜桜さんは、友達や先生に教わりながら跳び箱の3段を跳べたとし、「2年生では6段を跳べるように頑張りたい」と話した。白崎晧介君は、3学期に図書室からたくさんの本を借りて読んだと報告。「2年生になったら仲の良い友達を増やして、縄跳びの練習を頑張ります」と宣言した。

 式後は、卒業した6年生67人も出席し、本年度で同校を離れる9人の教職員の離任式を行い、各教室では子どもたちが担任教諭から通知表を受け取った。(稲船優香)