2015年3月3日 (火) 掲載

◎市民体育館解体進む 跡地はアリーナ駐車場に

 1月12日で閉館した函館市民体育館(湯川町1)の解体工事が進んでいる。予定よりも早いペースで作業が進む中、4月中旬までに大まかな解体を終える予定だ。

 市民体育館は函館アリーナ整備に伴い、1月12日の市成人祭を最後に閉館。1975年からの約40年間で1000万人以上が利用し、道南のスポーツの拠点施設として親しまれた。

 解体工事は昨年12月から、閉館に先行して開始。2日までにアリーナ部分が取り壊され、管理棟を残すのみとなった。市教委は「予定よりも早まって進んでいる」としており、4月中旬までに管理棟を解体し、同月いっぱいで基礎部分の解体を終える。作業終了は5月中旬の見通し。

 跡地はアリーナや市民会館の駐車場として173台を整備。現在の市民会館側駐車場も114台収容に増やし、計287台分を確保する。(千葉卓陽)



◎特産プッシュ 開業猛アピール 函館中央三菱自動車販売

 【東京】函館中央三菱自動車販売(北斗市清水川、小笠原正吾社長)は2月26、27の両日、東京都港区の三菱自動車の本社ショールームで函館と道南各地の特産品を紹介する物産展を開いた。豊富な食をPRしたほか、1年後に迫る北海道新幹線開業についてもアピールし、来場した大勢の都民に函館、道南の魅力を伝えた。

 東日本大震災後、全国各地の三菱自動車の販売店が本社ショールームを使い、東北応援フェアと題したチャリティーイベントを続けている。函館中央三菱販売自動車販売は道内の販売店として初めてイベントを行った。新幹線開業が間近に迫っていることから、函館市や魚長食品も協力し、函館観光や新幹線開業をPRするコーナーを設けた。

 会場には2日間で約1300人が来場。珍味や水産加工品、スイーツなど市内の企業の商品を中心に65種類を並べて販売。いかめしやチーズいか、レトルトカレーなどが人気を集めた。

 また、27日には北海道新幹線応援隊「道南ドリームチーム」のキャプテンを務める函館出身の歌手、暁月めぐみさんのライブもあり、歌とトークで会場を盛り上げた。イベントを担当した同社の力石嘉孝EVブランド推進室長は「開業PRでは足を止めて話を聞いてくれるなど反応がとても良く、関心の高さを感じた」と手応えを語った。(松宮一郎)



◎福祉エリア 介護施設16年度開業目指す 函館市が基本構想案

 函館市は、市内日吉町4丁目市営住宅跡地に計画している「福祉コミュニティエリア」整備に向けた基本構想案をまとめた。子どもからお年寄りまで障害の有無に関わらず、地域福祉を実践できるエリアとして、多世代交流施設や特別養護老人ホームなどを建設する。市は今月末までに構想を完成させ、2015年度後半に開発事業者を公募・選定し、16年度から介護施設のオープンを目指す方針だ。

 構想案では、同エリアの南側に隣接する市道沿いの函館工業高等専門学校教職員住宅敷地(約2000平方㍍)について、土地を所有する独立行政法人国立高等専門学校機構が処分する意向を示していることから、計画地拡大に向け、開発事業者の公募までに処分方法などを同機構側と協議する。また、高専住宅敷地に隣接する、市有地の教職員住宅跡地(約3000平方㍍)も加え、総面積を約8万平方㍍とする考えだ。

 16年度オープンの介護施設については、特別養護老人ホームや認知症高齢者グループホームなど6施設、最大223床を整備する。このほか、市民・事業者アンケート調査の結果をもとに、スーパーマーケットなどの商業施設や、食とイベントを通じて世代間交流の場を提供する「コミュニティカフェ」の設置も検討する。

 住宅地のため専門店や事務所の建築はできないが、街路整備を前提に市道沿いの用途制限を緩和する変更手続きを行い、スーパーなど生活利便施設の立地を積極的に進める方針。また、市は開発事業者を選定後、約6億7000万円をかけて計画地内の道路や上下水道の整備を進める考え。

 市は27日までパブリックコメント(市民意見)を募集し、今月中に構想を完成させる。4月以降、事前エントリーした事業者とヒアリングを重ねて募集要項を作成したのち、開発事業者の公募・選定を始める。(蝦名達也)


◎今冬の道南高温だった 雪も少なく

 函館地方気象台は2日、今冬(12|2月)と2月の気象状況をまとめた。今冬の平均気温は函館で氷点下0・7度(平年氷点下1・6度)など、各地で高く経過し、降雪量(雪の降った量)は函館で263㌢(同293㌢)など、ほとんどの地点で少なかった。2月の平均気温は函館で観測史上6番目に高い0・1度(同氷点下2・1度)などかなり高くなる地点が多かった。

 同気象台によると、今冬は冬型の気圧配置が長続きせず、寒気の南下が弱かった。この要因について、ジェット気流(偏西風)が南北に蛇(だ)行し、カムチャッカ半島付近で停滞する高気圧が形成されたことが挙げられる。また、北海道付近で低気圧が発達、停滞し、南から暖かく湿った空気が入りやすく高温となった。

 道南の月平均気温は、12月は平年より下回ったが、1月は高く、2月はかなり高かった。一日の平均気温が平年を下回ったのは計32日間で、12月は21、1月は9、2月は2日間のみだった。一日の最低気温が氷点下10度を下回ったことはなかった。2月の真冬日は計2日(平年8・9日)だった。

 冬の日照時間は平年並みの地点が多く、函館は322・0時間(平年比102%)、降水量は平年並みか少なくなり、函館は201・0㍉(同91%)だった。

 2月の日照時間は多かった地点が多く、函館は129・4時間(同108%)。降水量は松前が37・5㍉でかなり少なく、ほかは平年並みか桧山で多くなり、函館は52・5㍉(平年59・3㍉)㍉で平年並みだった。(山崎純一)