2015年4月13日 (月) 掲載

◎道議選 函館市区 現職5人当選 桧山 内田氏が初陣飾る 北斗市区は長尾氏4選

 統一地方選の前半戦、道知事選と道議選は12日、投票が行われ、即日開票の結果、函館市区(定数5)は自民党現職の川尻秀之氏がトップ当選を果たし、同党現職の佐々木俊雄氏も3期目、公明党現職の志賀谷隆氏が2期目の当選を決めた。3人を擁立した民主党は高橋亨、平出陽子の現職2氏が勝利したが、新人の見付宗弥氏は次点に泣いた。共産党新人の本間勝美氏も及ばなかった。北斗市区(定数1)は無所属現職の長尾信秀氏が4選。桧山振興局区(定数1)は自民党新人の内田尊之氏が初陣を飾った。

 道南では函館市が建設差し止め訴訟を起こしている大間原発(青森県大間町)や北海道新幹線開業への対応、解決の兆しが見えない人口減少問題などが主な争点となった。渡島総合振興局区(定数2)は無投票当選が決まっている。

 函館市区は今回から定数が1議席削減された中、現職が実績を生かした戦いを進めた。

 川尻氏は新幹線開業に尽力した実績を強調。建設、水産業界をはじめ幅広い団体から推薦を得て、安定した戦いを進めた。

 志賀谷氏は道南ドクターヘリの運航開始など1期4年間の実績をアピールし、公明・学会票を手堅くまとめて再選を決めた。

 高橋氏は国依存型から地域主体の道政への転換を主張。市内最大労組の市職労をバックに臨み、組織票をしっかりと固めた。

 平出氏は唯一の女性候補として、貧困問題や格差問題を重点的に訴えた。支持団体の北教組をはじめ、主婦や高齢者層をつかんだ。

 佐々木氏は川尻氏と競合する建設・水産業界ですみ分けを図りながら、社会資本の整備や地場産業活性化を求める票を集めた。

 見付氏は引退する斉藤博氏の後継として出馬。新党大地の推薦を得て、候補者最年少の若さをアピールしたが、届かなかった。

 本間氏は大間原発の建設中止を主体に医療や福祉の充実を訴えたが、自公民の争いの中で埋没し、共産8年ぶりの議席を逃した。

 北斗市区は長尾氏が現職の知名度を生かして当選。民主党を離党して地域課題を重視、保守層にも食い込んで支持を広げた。

 無所属新人の高村智氏は組織や団体の支援を受けず、草の根選挙を展開。若さをアピールしたが浸透しなかった。

 桧山振興局区は内田氏が初勝利。政権や道政与党と直結した議員誕生を求める管内の多くの首長が積極的に支援した。

 民主党現職の福原賢孝氏は、労組系の支持を受けての組織戦で臨んだが、内田氏の勢いの前に4選を逃した。



◎道議選投票率 函館市区微増54・88%

 道議選の投開票は無投票で終わった渡島総合振興局区を除き、函館、(定数5)、北斗(同1)、桧山振興局(同1)の3区で行われた。函館市区は54・88%で、過去最低だった2011年の前回よりも0・3ポイント上昇した。

 北斗市区は56・06%で、前回よりも1・85ポイント下がった。桧山振興局区は74・74%で、前回よりも2・12ポイント上回った。

 期日前投票は函館市区が2万8019人で、前回から1万271人増。北斗市区は5027人で、1285人、桧山振興局区は9233人で2596人増といずれも前回を上回った。

 当日の有権者数は函館市が22万6277人で、前回から7484人減少。このうち12万4321人が投票した。北斗市は3万8352人で、投票者数は2万1499人。桧山振興局は3万3456人で、投票者数は2万5004人だった。

 一方知事選は函館市区が55・03%で、前回から0・36ポイント増加。北斗市区が56・22%、渡島総合振興局区は60・30%、桧山振興局区は75%だった。