2015年4月19日 (日) 掲載

◎巨大こいのぼり 青空泳ぐ 五稜郭タワ—

 サクラの開花が迫る中、五稜郭タワー(函館市五稜郭町43)に毎年恒例の巨大こいのぼりが姿を現した。穏やかな春風に乗って地上70㍍の大空を悠々と泳いでいる。5月6日まで。

 5月5日の「こどもの日」に向けて同タワーが30年以上実施。全長12㍍に及ぶ「まごい」など3匹のこいのぼりが気持ち良さそうに泳ぐ姿に、市民や観光客は足を止めてカメラのシャッターを切っていた。改行 札幌市から訪れた山下晶子さん(55)は「タワーに負けないくらい迫力がありますね」と笑顔を浮かべていた。

 25日からは、青森県大間町の町おこし団体「あおぞら組」が2011年に製作した全長10㍍の「マグロのぼり」が仲間入りする。「北海道新幹線の開業を控え、青函地域の連携を発信したい」と同タワー。マグロのぼりも6日まで掲げられる。

 掲揚時間は午前8時半から午後5時まで。雨天や強風の場合は中止。(稲船優香)



◎道南節目の年 ひと目で カレンダー作成 函館国際観光コンベンション協会

 函館国際観光コンベンション協会はこのほど、観光施設やイベントなどの発祥、開始年と現在で何周年にあたるかをまとめた「道南周年カレンダー」を作成した。節目の年が一目瞭然で分かるのが特徴で、来年3月の北海道新幹線開業を見据え、観光地のPR活動などに役立ててもらうのが狙い。

 カレンダーには、函館朝市の始まりや函館港まつりの開催など、道南を代表する27の出来事や建物、催事を内容説明とイメージ写真付きで掲載。2035年まで年代を並べ、10周年など節目にあたる年は、数字の字体を太字にして目立つようにしている。

 今後は土方歳三など道南にゆかりのある人物の生没年など、コンテンツを順次増やしていく予定。同協会は「周年記念と冠をつけることで、旅行商品の開発にもつながる。歴史の再認識や自社商品の販促活動にも役立ててほしい」としている。改行 カレンダーは同協会のホームページからダウンロードが可能。問い合わせは同協会(TEL0138・27・3535)へ。(山田大輔)



◎今年は開花早い? 道南でも花見商戦始動

 道南でもサクラ開花の足音が近づく中、函館市内のホームセンターや専門店では、レジャー用品や肉商材など花見グッズの商戦が動き始めた。天候によっては早めの開花も予想されることから、各店は品ぞろえを強化し準備を進めている。

 DCMホーマック石川店(石川町231)では、今月13日ごろからアウトドア用品コーナーを設置。バーベキュー用コンロだけで17種類あり、中でも3000円ほどのプライベートブランドのコンロが売れ筋だという。トングや網、紙皿、紙コップなどバーベキュー関連商品も豊富にそろう。

 このほか、レジャーチェアやクーラーバッグ、レジャーシートなど、行楽シーズン必須のアイテムが並ぶ。同店は「サクラの開花が早まっているが、売り場の設置時期は例年通り。週末は混み合いそうだ」としている。

 時兼畜販ビセラショップ中道店(中道2)では、バーベキューを楽しみにする客から、例年より少し早めに予約が入っている。

 人気商品は、カルビやハラミ、牛タン、串物など9種類が入った8人前の焼肉セット(上)で1万1000円。このほか、5人前4000円のジンギスカンセットなども好評。セットの内容は要望に応じて変更できる。

 また、肉の購入者に大型コンロを無料で貸し出すサービスを行っている。同店は「現在は5月初めの予約が多い。サクラの開花が早まれば、これから予約が増えるのでは」と予想。肉の購入は店で。問い合わせは同店(TEL0138・53・0680)へ。

 道南産品アンテナショップ「フードカンねばねば本舗」(若松町19、田中理絵店長)では、花見シーズンに合わせて「肉フェア」を開催中。サン・ミート木村(長万部町)のホルモン3種類(みそ、塩、しょうゆ)とジンギスカン(いずれも500㌘入り1000円)を扱う。

 行者ニンニク入りの特製だれで味付けした直腸、ガツ、子袋、タンのミックスホルモンは、いろいろな食感が楽しめて絶品。田中店長は「今年はサクラの開花が早まりそうなので、今から肉を準備しておくと、いつ咲いても大丈夫」と話す。問い合わせは同店(TEL0138・27・4777)へ。(稲船優香、斎藤彩伽、山崎大和)



◎空き店舗補助 活用して 函館市 本年度分募集

 函館市は中心市街地の空き店舗改装費など、新規出店者に対する補助事業の本年度分の募集を開始した。2013年度の制度導入から2年間で計18店が利用しており、松風町のグリーンプラザ沿いでは店舗の集積につながるなど、一定の成果を見せている。本年度も680万円の予算の範囲内で申請を受け付ける。

 中心市街地活性化基本計画の事業で、函館駅前・大門地区、新川町〜千代台町、中島廉売周辺、五稜郭・本町・梁川地区が対象エリア。地域の活性化につなげるため、昼間の営業が主体となる店舗に対し、改装費は100万円を上限とし、一部地区では1年間分の家賃も補助対象となる。

 初年度の13年度は8店に補助金を交付。昨年度は当初予算枠を超えたため、補正予算で500万円を追加し、10店に計1075万5000円を交付した。業種も飲食店やスポーツ関連、ネイルサロン、美容室などさまざまで、18店のうち10店舗が駅前・大門地区の出店だった。

 希望者は、空き店舗の賃貸借契約書や事業計画、収支計画などを添えて、市に申し込み、審査会で交付の可否を決定する。本年度も既に市には数件の問い合わせがあるといい、市商業振興課は「空き店舗が埋まってきた駅前・大門地区の出店から本町方向に新規出店の流れがシフトしている。補助金を活用しない新規の出店や民間投資の動きも増えている」としている。問い合わせは同課(TEL0138・21・3306)へ。(今井正一)