2015年4月2日 (木) 掲載

◎駅前アーケード フラッグずらり JR支社新幹線開業へ盛り上げ

 JR北海道函館支社(安藤健一支社長)は1日、函館駅前大門商店街のアーケードに北海道新幹線開業をアピールするフラッグを掲げた。新幹線車両H5系をデザインしたもので、開業に向けて市民の機運を盛り上げていく。

 フラッグは高さ1㍍、幅70㌢。函館都心商店街振興組合の協力を得て、駅前通り約400㍍のアーケード両側に50枚を設置。H5系のイラストと「物語がはじまる、北海道新幹線。」という同社のコピーを配置し、開業に向けて期待を高めるデザインにした。

 フラッグのほかに高さ45㌢の卓上のぼりも制作。商店街の約120店舗に配布し、カウンターやレジの横に飾ってもらう。同支社販売グループは「開業年度のスタートに合わせた取り組み。市民や観光客に関心を持ってもらえるようにどんどんPRしていきたい」としている。(松宮一郎)



◎道銀×じゃらん サクラと観光 東北に発信

 北海道銀行は1日、リクルート北海道じゃらんと連携し、函館と道南のサクラの花見スポットや、春の観光の魅力を紹介するフリーペーパーを発行した。来年3月の北海道新幹線開業を見据えた取り組みで、新幹線利用が期待できる東北や首都圏を中心に配布し、地域の認知度アップと誘客につなげる作戦だ。

 両者は今年1月からタッグを組み、旅行雑誌「北海道じゃらん」でコラボ企画「函館&道南魅力発掘隊」という特集ページを掲載。新幹線開業に向けた地域の動きや観光の魅力を発信している。今回はこれを発展させた。

 タイトルは「函館・道南で春と桜を楽しむ本」。A4変形で、32㌻。五稜郭公園や函館公園、松前公園などサクラの名所をテーマ別に紹介。ほかに周辺の飲食店やグルメ、宿泊施設の情報を詰め込んだ。

 発行部数は1万部。これを同行が新幹線開業を見据えて連携する東北地域の地元銀行10行や、東京などの道産品アンテナショップ「北海道どさんこプラザ」、ホテル、観光施設で配布する。道銀北海道東北交流促進室の大橋俊忠室長は「編集にも力が入っており、見どころ満載の冊子に仕上がった。誘客、交流人口増加につながれば」としている。

 函館市内の支店でも配布している。(松宮一郎)



◎園内ドライブ満喫 梁川交通公園営業スタート

 函館市の梁川交通公園(梁川町24)が1日、今シーズンの営業をスタートさせた。開園を待ちわびた家族連れらが多数訪れ、ゴーカートなどで楽しんだ。

 人気のゴーカートには午前9時の開園と同時に行列ができ、先着50人分の無料乗車券は1時間ほどで配布終了。コースは1周約500㍍で、ゴーカートに乗り込んだ児童らは笑顔で運転を楽しんだ。

 オープンに当たり、交通信号機の設計などを扱う保工北海道(本社・札幌市)がコース内の車両用信号灯を4灯(115万円相当)、新栄電業(函館)が交通標識(25万円相当)などを寄贈し、園内で贈呈式が行われた。堀田三千代市民部長が礼を述べ、「この寄贈を契機に多くの市民に来園してほしい。正しい交通マナーを学び、事故の減少につながれば」と話した。

 函館北星小学校4年の仲矢蹴斗君は「曲がり角の所が、スピードを上げながら走れてとても楽しかった」と声を弾ませていた。

 開園期間は10月末まで。営業時間は午前9時から午後5時。入園無料。月曜定休。(蝦名達也) 


◎熱帯植物園大規模リニューアル検討

 函館市の工藤寿樹市長は1日、市内湯川町3の市熱帯植物園の大規模なリニューアルを検討をしていることを明らかにした。同施設は老朽化が進んでいる一方で、温泉に入るサルの姿が外国人観光客の注目を集めている。函館空港からも近い湯の川温泉街にあることから、今後の整備で集客力の高い施設となる可能性がある。市は全体の方向性を含め、本年度中に具体的な検討に入る。

 同施設は約1・8㌶の敷地内に温泉熱を利用したガラス張りの温室を中心に1970年に開園。2006〜07年に温室などを改修した。夏場は子どもたちが水遊びを楽しめる水の広場があるほか、約90匹のニホンザルが飼育されているサル山では、毎年12〜5月に温泉に入るサルの姿が人気。指定管理者による定期的なイベントもあり、2013年度には約8万8000人が来園した。

 市が13年11月にまとめた公共施設の見直し方針では、同施設は「存廃も含めて施設の方向性を検討」とし、大規模改修の必要性が指摘された。近年、北海道を訪れるアジア人観光客は雪や四季折々の自然景観に関心が高く、〝温泉ザル〟にも強い興味を示している。

 工藤市長は1日の新入職員への訓示で、「(まちづくりには)常に飽きさせない工夫が必要」とし、同施設のリニューアルについて「サル山を含め大規模な改修が必要となるが、冬でも花畑が楽しめるような施設を考えている」と述べた。(今井正一)