2015年5月13日 (水) 掲載

◎函金・旧弁天支店 音楽、地域活動の場に

 2012年に閉鎖した函館信用金庫の旧弁天支店(函館市弁天町13)が、「弁天館」として生まれ変わり、音楽活動や地域活動の場として利用されている。

 運営するのは、土木設計コンサルタントを行う五稜プランニングの湯谷武社長(64)。「地域貢献したい」という思いで、13年5月に土地所有者から借り受け、親交のある音楽仲間や地域住民ら希望者に貸し出している。

 弁天町の老人クラブ「弁天寿会」は、ピアノなどの演奏にあわせて、童謡や歌謡曲を合唱するイベント「歌おう皆で歌いましょう」を企画。4月の会合では約30人が集まり、昼食を食べながら楽しいひとときを過ごした。また、「フライデージャズ」と題し、80年代に流行したジャズなどを聞きながら、語りあうイベントも月1回開かれている。

 今後は、コンサートやセミナー、展示スペースのほか、バンド演奏などの練習の場として活用してもらう予定。湯谷社長は「歌や演芸活動の場として、愛される施設を目指したい」と話していた。利用の申し込みはウェブ(http://bentenkan.net/)で受け付けている。(山田大輔)



◎ASC30周年 16日に記念祝賀会

 道南最大級のスキー愛好者クラブ「アゼリアスキークラブ(ASC)」(橋本丞会長、会員60人)が今年、創立30周年を迎えた。16日には函館国際ホテルで記念祝賀会を開き、節目を祝う。橋本会長(81)は「安全で楽しいスキーを普及したい」と決意を新たにしている。

 ASCは基礎スキーを楽しむ団体として、1984年に会員50人で発足。映画の影響で空前のスキーブームが巻き起こった80年代後半から90年代前半にかけて会員が80人を超えた時代も。30年の歴史を持つスキークラブは道内でも珍しいという。

 活動は函館七飯スノーパーク(七飯町東大沼)をホームゲレンデとし、年6回の講習を行っている。役員15人が全日本スキー連盟(SAJ)の公認スキー指導員で、会員の技術指導に力を注ぐ。また、年1回のスキーツアーも企画し、道内の他のゲレンデでの滑走を楽しんでいる。10周年を迎えた95年には、初めて海外でのアラスカスキーツアーを敢行した。

 会員は70歳を超えた高齢者が多く、会員数の減少という課題に直面する。現在もひと冬に30回ゲレンデに足を運ぶ橋本会長は「60歳を過ぎて仕事を終え、スキー経験のある人は大歓迎。健康の維持・増進に向け、生涯スポーツとして楽しんでほしい」と呼び掛ける。

 高齢化の進展や趣味の多様化でスキー人口が減っており「時代の流れに対応しながら運営したい」(橋本会長)ともいう。

 年会費は5000円。入会の問い合わせは三上さん(TEL0138・45・3741)へ。(山崎大和)



◎スーパーに車突っ込み女性死亡

 12日午後4時20分ごろ、函館市大縄町のスーパーマーケット「スーパーアークス大縄店」で、正面出入口に乗用車が突っ込み、買い物客の女性2人がはねられて病院に搬送された。同町、無職澤中郁子さん(80)が胸を強く打ち間もなく死亡が確認された。市内の女性(49)は足などにけがを負ったとみられるが、命に別条はないという。

 函館西署は乗用車を運転していた同市松川町、アルバイト従業員佐藤育美容疑者(32)を自動車運転死傷行為処罰法違反(過失運転致傷)の疑いで現行犯逮捕した。

 同署によると、同容疑者がアクセルとブレーキを踏み間違えたとみられる。車は前から出入口に突っ込み、ドアを突き破って風除室内で停車しており、女性2人は風除室内にいたとみられる。倒れている女性を発見したスーパーの関係者が110番通報した。同容疑者は買い物のために同店を訪れており、車内には3人の幼児が乗っていたが、けがはないという。

 調べに対し、同容疑者は運転操作を誤ったことをほのめかし、容疑を認めているという。同署は容疑を過失運転致死傷に切り替え、防犯カメラを解析するなどし、事故原因を詳しく調べている。

 スーパーは夕方の買い物客で混雑しており、突然の事故に店内は騒然となった。


◎桧山町村会 寺島会長が退任

 【乙部】桧山町村会(会長・寺島光一郎乙部町長)の定例会が12日、乙部町内で開かれ、任期満了に伴う役員改選で、副会長の工藤昇上ノ国町長(61)を新会長に選任した。寺島氏は新設の相談役に就くほか、5期10年務めている北海道町村会長も28日の任期満了で退き、相談役となる見通し。全国町村会副会長も退任する。

 寺島氏は2001年に桧山町村会長に就き、道町村会では03年に副会長、05年に海老沢順三旧上磯町長(前北斗市町、現顧問)の後任で会長に選ばれた。

 寺島氏は今年4月の町長選で9選を果たしたが、町村会長については「後進に道を譲りたい」との意向を示していた。相談役就任について「文字通り相談に乗り、桧山の発展のために微力ながら支えたい」としている。

 このほか定例会では、副会長に高橋貞光せたな町長(64)を新任、幹事は渋田正己厚沢部町長(71)を再任、新村卓実奥尻町長(62)を新任した。これまで2人だった副会長職を1人とする規約改正も行われた。

 桧山町村会での相談役新設は「寺島会長の人脈を今後も生かすため」(関係者)という。工藤会長は「人口減で町村がなくなるという見方もある中で、現在国が進める地方創生を追い風にする。桧山の強みである密な連携も生かす。この3年間が大事だと思っている」としている。任期は2年間。