2015年5月16日 (土) 掲載

◎函館アリーナのシンボルマーク完成

 8月オープン予定の函館アリーナ(湯川町1)のシンボルマークがこのほど完成し、15日、市役所でマークの受贈式が行われた。共同制作したアリーナの工事監理関係者と公立はこだて未来大学の教授ら5人が来庁し、工藤寿樹市長にお披露目した。  共同制作したのは、大建設計(東京、平岡省吉社長)とティーアンドパルス(赤川町、塚田俊社長)、未来大の木村健一教授・原田泰教授研究室。制作には約1年半かかったといい、「函館アリーナ(円)が、幅広い表現と鑑賞と感動(演)を生む、交流(縁)の場であること」をコンセプトに、3つの円弧のつながりで表現した。色は赤、青、緑の3色用意し、主に赤色のデザインをアリーナ内の総合受付に設置したり、パンフレット用に使用する予定だ。

 月1回以上三者で協議する中、円形の建物に合ったデザイン作りに苦労したというが、木村教授は「市民全員が共有する施設ということを念頭に置き、一貫性のある考え方で作業を進めることができた」と説明する。

 マークのほか、松前出身の書家、故金子●亭の作品の中から、人が動いているような躍動感がある文字を選び、メーンアリーナの廊下の壁に約20書ほど配置。また、受付横のガラスショーケースの中に、旧安田倉庫に使われていた1874〜76(明治7〜9)年製のレンガを敷き詰め、市の遺産をまんべんなく活用する。

 大建設計の北原和俊意匠設計室課長は「地元の大学と共同で制作したことで、地域性を生かせた」と振り返る。同大4年の三野宮定里さんは「まだ作業は残っているので、早く全て完成させたい」と意気込んでいた。(蝦名達也)



◎開業PRバスが9都市走る、来月1日からJR北海道

 JR北海道は6月1日から、10カ月後に迫った北海道新幹線開業をPRするラッピングバスの運行を道内9都市で始める。各地で新幹線カラーのラッピングを施したバスを走らせて開業機運を高める。来年3月31日まで。

 運行するのは函館をはじめ、札幌、旭川、小樽、室蘭、帯広、釧路、網走、名寄の9エリア。札幌が2台、そのほかは1台ずつ。デザインは新幹線車両H5系と同じで、上部がグリーン、中央のラインがパープル、下部はホワイト。

 車両には道の新幹線PRキャラクター「どこでもユキちゃん」と、各地で親しまれているご当地キャラクターをあしらう。函館はイカール星人、札幌は大通公園とうきびワゴンPRキャラクターが登場する。

 同社は「道内各地でラッピングバスを走らせることで、新幹線開業を浸透させていきたい」としている。7月にはラッピングバスの写真を撮影してもらうフォトラリーの企画も行う予定。詳細が決まり次第発表することにしている。(松宮一郎)



◎2020年度に全線開通へ、新外環状道路

 函館インターチェンジ(IC)から函館空港ICまでの10㌔を結ぶ函館新外環状道路(空港道路)が、2020年度に全線開通する見通しとなった。北海道開発局が15日、15年度予算を踏まえた道路事業の見通しを公表した。同道路の赤川IC以降の開通見通しが示されたのは今回が初めて。

 同道路は函館空港へのアクセス向上や産業道路(道道函館上磯線)の慢性的な交通渋滞の緩和を目的に整備が進められており、07年度事業着手、09年度に着工した。総事業費は639億円。

 今年3月14日、函館IC—赤川ICまでの2・4㌔が部分開通したが、赤川IC—函館空港IC間(7・6㌔)の開通時期は16年度以降と、具体的には示されていなかった。同局は用地取得に一定の進捗(しんちょく)が見られ、完成に向け円滑な事業実施環境が整ったとして開通見通しを示した。

 同道路の本年度事業費は45億5000万円を計上。16〜20年度までは55億円、60億円、65億円、50億円、30億円の予算が見込まれている。

 同道路の全線開通によって函館IC—函館空港IC間は10分程度で結ばれることになる。函館江差自動車道の茂辺地IC—木古内IC(16㌔)が19年度開通予定で、5年後には函館空港IC—木古内ICまでの東西44㌔が一本で結ばれ、同自動車道や函館新道と一体となった広域高速交通体系が構築される。

 来年3月に開業する北海道新幹線新函館北斗駅(北斗市市渡)から函館空港までは30分以内で結ばれる。函館市の工藤寿樹市長は「新幹線利用者の道内移動手段として航空需要の増加も期待され、道内航空路線網の構築についても検討を進めたい。開通によって地域活性化に大きく寄与するものと期待している」とコメントした。(鈴木 潤)


◎中島三郎助まつり開幕

 函館市の「中島町」の由来にもなった幕臣・中島三郎助にちなんだ「中島三郎助まつり」(中島町商店街振興組合主催)が15日、中島廉売で始まった。16日まで。

 今回で22回目。この日は「中島三郎助祈願祭」が中島れんばいふれあいセンター前で行われ、関係者ら約15人が出席した。同振興組合の川崎正博理事長は「歴史ある祭りが今年も始まった。安くて新鮮でおいしい食品などを提供し、お客さんを満足させるように努めていきます」とあいさつ。僧侶による読経の後、役員らが次々と焼香し、三郎助をしのんだ。

 同センター内では米国から輸入したパッチワークやポストカードといった雑貨、カラフルでかわいいデコレーションクッキー、アクセサリー類など多彩な品物を販売するマルシェを実施。新鮮な食材などが参加者全員に当たる抽選会もあり、市民らでにぎわいを見せていた。

 16日は、クジラ汁や炊き込みご飯の販売や中島三郎助に関するクイズ大会などを行う。参加無料。問い合わせは同振興組合(電話0138・51・0026)まで。(斎藤彩伽)