◎今年こそイカ豊漁を、函館漁港で祈願祭 |
6月1日の道南スルメイカ漁の解禁を前に、函館市漁協の函館小型いか釣漁業部会(佐藤豊次部会長、20隻)の大漁祈願祭が23日、函館漁港であり、今季の豊漁と海上の安全を願った。 トラックの荷台に祭壇を設け、色とりどりの大漁旗を飾り付けた。祝詞奏上に続き、佐藤部会長(65)らが玉串をささげて大漁を祈願。お札船の亀孝丸(小甲徳美船主)の船上で祈とうを行ったほか、餅まきでは子どもや漁業者の家族が紅白の餅拾いを楽しんだ。 近年は海水温の上昇で函館近海に漁場が形成されず、水揚げ不振が続いている。市漁協によると、組合員に販売するA重油価格は16日現在、1〜15日より1円上がって1㍑あたり74・7円(税別)。昨年同期(98・2円)の異常な高値からは落ち着いたが、依然として高い水準だ。 佐藤部会長は「今年は日本海でのイカの来遊状況がいいと聞いており、このまま北上して近海の漁場に来てほしい」、田原正明さん(55)は「燃油代がじわじわと上がっており、イカが捕れないと厳しい。早いペースで北上しているようなので、楽しみもある」と話した。 銭亀沢漁協所属の3隻と合わせて計23隻が1日に出漁、2日に初水揚げ予定。(山崎大和) |
◎博物館HP新しく、未来大生が協力 |
市立函館博物館は、公立はこだて未来大学の学生らの協力を受けてホームページをリニューアルした。新たに同博物館の資料を写真で紹介する「はこはくアーカイブス」などを追加、従来の展覧会開催情報などに加え、より充実した博物館の魅力発信につなげている。 同大は博物館や函館市中央図書館などとさまざまな連携事業に取り組んでおり、共同研究の一環としてウェブサイト作成に参加。奥野拓准教授の研究室の学生ら4人が、博物館職員と協議を重ね、3月上旬から作業に取り組んできた。 新しいサイトの目玉となるはこはくアーカイブスでは、ハリセンボンのはく製やニシンのホルマリン漬けなど計62点の画像を掲載。このほか、同博物館の研究紀要の公開や、協力機関とのボランティア活動の様子を写真で紹介している。同博物館学芸員の奥野進主査は「展覧会だけでなく、さまざまな活動をしていることを広く知ってもらいたい」と説明する。 作業は1カ月あまりと短期間だったが、同大システム情報科学研究科博士(前期)課程2年の似内勇太さん(23)と同1年の松田隼士さん(同)を中心に進めた。博物館職員が随時情報を追加、編集しやすい管理システムづくりに時間を割いたといい、「メンバーと協力しながら取り組み、とても良い経験になった」と口をそろえる。 博物館側の要望を取り入れながら、自分たちでサイトのデザインや機能を提案した。松田さんは「今後も利用者を考えながらシステム開発に取り組みたい」、似内さんも「今回の経験を生かし、貴重な知識や資料を多くの人に伝えていきたい」と抱負を述べた。 今後も随時サイトを更新する予定。同博物館ホームページのアドレスはhttp://hakohaku.com/ (蝦名達也) |
◎函館の小中校、児童生徒が減少 |
函館市教委はこのほど、本年度の市立小・中学校の児童・生徒数(1日現在)をまとめた。小学生は前年度比191人減の1万854人、中学生は同196人減の5598人(ともに特別支援学級を含む)で、市の少子化が深刻化している状況がうかがえる。特別支援学級の児童・生徒数は小・中学校とも増加傾向で、より良い教育環境を求める保護者が増えている。 |
◎ダイヤモンド・プリンセス今季初寄港 |
プリンセス・クルーズ社の豪華客船「ダイヤモンド・プリンセス」(11万6000㌧)が23日、函館港に入港した。港町埠頭では、ききょう幼稚園(川村瑞枝園長)の年長園児約90人がよさこいといか踊りを披露し、今年の初寄港を歓迎した。 同船は函館に寄港した過去最大の客船で2年連続通算8回目の寄港。9月までに計6回の入港を予定している。今回は神戸を21日に出港し、函館、秋田、伏木富山などをめぐる9日間のクルーズ中で、ほぼ定員に近い約2600人が乗船。国内客、外国人客がほぼ半数ずつ乗り合わせている。 同園はこれまでも客船寄港時のイベントに協力しており、この日も保護者らとともに園児が岸壁で同船を出迎えた。保護者手作りの衣装に身を包んだ園児たちは、元気いっぱいに踊りを披露した。 最後は北海道新幹線H5系車両を描いた横断幕を広げ、乗客に「今度は新幹線で遊びに来てね」と呼び掛け、デッキやバルコニーの乗客から大きな拍手が送られた。小柳司君(5)は「上手に踊れて、楽しかった。船にも乗ってみたい」と話していた。(今井正一) |