2015年5月26日 (火) 掲載

◎町長がメールで木古内PR

 【木古内】来年3月の北海道新幹線開業まで1年を切った中、木古内町の大森伊佐緒町長は携帯電話のショートメール機能を活用し、まちの魅力発信に努めている。個人登録する携帯電話宛てに、木古内関連のテレビ番組放映日時などを伝え、多いときには400件ほどを1件ずつ送信。「全国放送、知人にもお伝えください」と文面を添え、〝木古内の存在感〟を地道に高めている。

 大森町長のショートメールを使ったPRは2012年ごろから始まり、まちの新幹線ニュースを筆頭に、寒中みそぎ祭りや町内がロケ地のドラマやバラエティ—番組など多彩な内容だ。

 ショートメールは、携帯電話番号をアドレスに主要各社間で送受信できるメッセージサービス。文字数が限られるため、簡潔な文章を打ち込んでいる。ショートメールは一斉送信ができないため「仕事の合間を縫って1件ずつ送っている」という。

 新幹線開業が迫るにつれて木古内の話題も必然的に増し、大森町長のショートメール送信回数も急激に増加。そんなある日、携帯電話会社から1通のメールが届いた。一日の送信制限数200回を超えたという内容で、「全国放送などのお知らせは400件以上になるときもあり、いまでは2日がかりで送信することもある」という。

 ショートメールは携帯電話の画面に直接受信案内が出るため、注目度は高い。照井誉之介江差町長にもショートメールは届き「毎回こまめに送信するところがすごい。大森町長の木古内を思う熱い気持ちも一緒に届いている」と話す。

 大森町長は「少しでも多くの人に木古内を知ってもらえるように今後も(ショートメールを)迷惑にならない程度で送り続けたい」と話している。(田中陽介)



◎スイレン清らか 五稜郭公園で咲き始める

 国の特別史跡・五稜郭跡北側の裏門橋付近で、水面に赤いスイレンが咲き始めた。同公園ではすでにフジやツツジや壮観に咲き誇っている中、清らかなたたずまいを見せている。

 石垣に囲まれる堀では、赤や白色のスイレンが見られる。今年は例年より2週間程度早い。大きく光沢がある葉も特徴で、葉と花のコントラストも美しい。葉の密集が目立つころ、カルガモのヒナが見られるようになる。(山崎純一)



函館市内で免税店急増…昨年比7倍の49店

 外国人旅行客の旺盛な消費需要を取り込もうと、函館市内では免税店が急増している。札幌国税局によると、市内の免税店は4月1日現在で49店。対象品目の拡大や免税申請手続きの簡素化などを追い風に、前年同時期の7店から7倍に増加した。小売店は免税品の売り上げを軒並み伸ばしており、地域経済の活性化に向け、関係者は増加する訪日客に期待を寄せている。

 市内の免税店は、昨年10月に免税対象品目が食料品や化粧品を含む全品目に拡大されたことを受け、同月には21店舗に拡大。今年4月には免税手続きを委託できる制度などが創出され、さらに増加した。

 中華圏の旧正月である春節の休暇期間中(2月18〜24日)は、〝爆買い〟する外国人旅行客の姿が函館市内でも多数見られた。棒二森屋(若松町)では、2月の免税対象品の売り上げが、前年同月比で約7倍を記録。丸井今井函館店(本町)でも化粧品の売り上げが約5倍に達した。

 全国展開する大手免税店のラオックス(東京)は22日、函館市末広町の金森洋物館内に「函館赤レンガ店」をオープン。電化製品や雑貨などが並ぶ店内は連日、中国や台湾からの旅行客でにぎわいをみせている。同店の山崎隆弘店長は「売れ筋は化粧品関連。合計で1万円程度買い物する客が多く、中には10万円相当のカメラを購入した客もいた」と話す。

 4月の免税制度改正では、クルーズ船の寄港時に免税店を臨時出店する手続きも簡素化された。札幌国税局の担当者は「海外からの定期航空便やクルーズ船を迎え入れる函館は、免税店の増加傾向が続くのでは」とみている。棒二森屋の岩岡正剛店長は「全売り上げに占める免税品の割合が急速に高まっている。戦略を練り直して、ビジネスチャンスにつなげたい」と話している。(山田大輔)


◎1日平均交通量1万3100台…函館新外環状道路函館—赤川IC1カ月利用状況

 函館開発建設部は25日、3月14日に開通した函館新外環状道路函館インターチェンジ(IC)—赤川IC間2・4㌔について、大型連休(GW)を含めた1カ月間の利用状況をまとめた。4月15日から5月15日の1日平均交通量は約1万3100台で、同区間の開通で函館新道の交通量も増加傾向となっている。

 GW中は常時1万2000台以上が通過し、特に5月2日には期間中最高の1万5500台の利用があった。

 赤川ICまでの開通に伴って函館新道の利用増にもつながり、七飯本町IC—七飯藤城IC間の1日平均交通量は昨年同期比600台増の1万5400台、函館IC—七飯大川IC間は同100台増の2万3500台だった。

 同部は今回の調査結果について、観光地をつなぐアクセス道路として利用され、新たな周遊観光ルートの形成につながったと分析。同部が今月3日に函館市内と近郊で行った観光客へのアンケートでは、約7割が新外環状道路を利用したと回答した。

 函館新外環状道路の赤川IC—函館空港IC間7・6㌔はこのほど、2020年度の開通が示されており、同部は「今後も函館都市圏、道南地域の生活や産業、観光振興に寄与することを期待している」とする。(鈴木 潤)