2015年6月21日 (日) 掲載

◎函館競馬 熱く開幕

 日本中央競馬会(JRA)「北海道シリーズ」の函館競馬が20日、函館競馬場(駒場町12)で開幕した。晴天に恵まれた中、全国から待ちわびた大勢のファンが来場し、白熱のレースを堪能した。

 今年の函館競馬は例年より1週遅く始まり、7月26日までの毎週土、日曜日に開催する。「サマーシリーズ」の重賞レースは、21日に「函館スプリントステークス」、7月19日に「函館記念」、同26日に「函館2歳ステークス」(いずれもGⅢ)を行う。

 初日は天気に恵まれたことや、人気ジョッキー武豊騎手の出場もあって、来場者は5562人となり、昨年の開幕日(3967人)に比べ約1・4倍の多さだった。各レースではゴール前の接戦で大歓声が起きていた。

 室蘭市から訪れた男性会社員(36)は「毎年、馬の写真を撮るのに2〜3度来ている。場内販売のグルメも楽しみ」、函館市大川町の男性(66)は「景気が良い首都圏からたくさんの人が来て、レースだけでなく観光も楽しんでもらい、函館が活気付くことを期待したい」と話していた。

 21日は入場無料の「フリーパスの日」で、人気アーティストDAIGOさんによるトークイベントを予定している。(山崎純一)



◎キャンドル点灯 湯倉神社幻想的に

 湯倉神社氏子青年会(横山貴浩会長)は20日、函館市湯川町2の湯倉神社境内で、多彩な制作体験やキャンドル点灯などが楽しめるイベント「湯倉の杜」を開いた。さまざまな催しと幻想的なキャンドルの明かりに誘われて500人以上が訪れ、境内はにぎわいを見せていた。

 市民らに神社を身近な存在として感じてもらい、日々の感謝や思いやりの気持ちを高め合いたいと企画し、今年で6回目の開催。

 第1部には子どもの餅つきやギョーザの皮で自分好みにアレンジを加えたミニピザ調理といった体験コーナーなどが行われ、子どもたちが夢中で取り組んだ。

 第2部の点灯式では、横山さんが「子どもから大人まではしゃいでいる表情を見ていると、主催者側としてもうれしく思う」とあいさつ。伊部宗博宮司も「今後も神さまと人がともに楽しめる機会となることを願っている」と話した。

 徐々に日が暮れるにつれて、キャンドル300本のほのかな明かりが境内を包み込むように照らすと、人々は足を止めて見入り、素敵なひとときを堪能した。このほか、4人の舞姫による美しい神前神楽「浦安の舞」と、国内外で活躍するトラベリングバンド「ひのき屋」による盛大な奉納ライブも。昨年に続いて来たという湯川小1年の土井夢菜さん(7)は「(キャンドルの明かりが)とてもきれい。ひのき屋さんの音楽は楽しい」と顔をほころばせていた。(斎藤彩伽)



◎石原良純さん「青函圏周遊博」大使に

 函館、青森、弘前、八戸4市でつくる青函圏観光都市会議(事務局・函館市)は、北海道新幹線開業後の2016年4月から展開する「青函圏周遊博」のアンバサダー(大使)として、俳優の石原良純さんを起用すると発表した。大の鉄道ファンとしても知られる石原さんの知名度を生かし、全国に4市の魅力を発信する。

 青函圏周遊博のテーマは「ぐっとくる旅 青森・弘前・八戸・函館」で、開催期間は16年4月8日〜17年2月28日。新幹線開業により、時間距離が短縮する4市間の周遊を促進するイベントで、四季折々の各市それぞれの魅力を発信する。

 本年度は、各地でのプロモーション活動や周遊旅行商品の造成に取り組み、12月には周遊モデルコースや4市のイベント情報などを掲載する総合ガイドブック春夏号を発行。来年4月には東京駅周辺でオープニングセレモニー、4市の各駅でお出迎えセレモニーを予定している。

 石原さんの起用について、事務局の市観光部は「石原さんは鉄道好きで好きな路線に東北本線を挙げている。事業の趣旨に適任」とし、青函圏の顔としての活躍に期待する。

 また、アンバサダー就任に合わせて、青函圏周遊博を周知するホームページ(http://www.seikanken-syuyu.jp/)を開設。石原さんはHP上で「青函圏の素晴らしさを皆さんにもっと知っていただけるよう、アンバサダーとしてお手伝いをしていきます」とコメントしている。

 石原さんは、28日に札幌市内で開かれる「函館・東北チャリティープロモーション2015」特設ステージで、就任セレモニーに参加を予定している。(今井正一)


◎9町の路線、江差・松前名所周遊号乗り放題の手形 来月1日に販売

 木古内駅活用推進協議会(会長・大森伊佐緒木古内町長)は7月1日から、函館バスが運航する渡島西部、桧山南部9町の路線バスと定期観光バス「江差・松前名所周遊号」が3日間乗り放題になる「江差・松前千年北海道手形」を販売する。9月30日まで。 渡島西部、桧山南部の9町や交通事業者でつくる同協議会が広域観光推進のための実証実験として昨年から実施している取り組み。旅行者のニーズを把握し、新幹線木古内駅開業後の二次交通の充実を図ることが狙いだ。

 今年は、昨年の利用者128人のアンケートを参考に、これまでチケットに含まれていた昼食券や各町の観光施設2施設分の入場券をなくし、利用者がより自由に行き先を選択しやすくした。これに伴い、料金も6500円(小学生4000円)から、4800円(同2400円)に値下げしている。

 定期観光バスは函館、木古内、松前、上ノ国、江差で乗り降り可能。路線バスも9町で運行する6上下線に乗ることができる。

 同協議会は「新幹線開業に向け、多様化する旅行者のニーズに対応して9町の広域観光を進めていきたい」としている。問い合わせは函館駅前バス案内所(電話0138・22・8111)へ。(金子真人)